「犬はどうしていつも地面や物のにおいをかいでいるの?」と不思議に思ったことはありませんか?犬の「鼻」はとてもパワフルで、私たち人間にはできないくらい、たくさんのにおいをかぎ分ける力があります。
この記事では、小学生にもわかるように、犬がにおいをかぐ理由や犬のすごい嗅覚のひみつ、犬と人間の違い、実際に役立っている場面、さらには犬の鼻のしくみや鼻を使った遊び、犬のにおいの豆知識まで、たっぷりやさしくくわしく解説します!
犬はどうしてにおいをかぐの?その理由をもっと知ろう
においで世界を知る・感じる
犬は目で見るよりも、まず「におい」で世界を感じ取ります。道や公園で地面をくんくんしているのは、ほかの犬や動物がそこに来た証拠や、だれが通ったかを調べているからです。犬にとって「におい」は手紙や新聞のようなもの。地面や草の上にはたくさんの情報がにおいとして残っています。
あいさつやコミュニケーションもにおいで
犬どうしは、おしりのにおいをかいで「はじめまして」のあいさつをします。その犬がどんな性格か、元気かどうかも分かると言われています。においで「男の子か女の子か」「年齢はどのくらいか」も判断しています。
食べ物や危険、仲間を見分ける
犬はにおいで「これは食べても大丈夫かな?」「ここは安全かな?」「どんな動物がここを通ったかな?」など、いろいろなことをチェックします。野生の時代のなごりで、危険なものや新しい物をまずにおいで調べるのです。
家族や友だちのにおいも大切
犬は家族や仲間のにおいをしっかり覚えています。お留守番のあとにしっぽをふって喜ぶのも、家族のにおいが分かるからです。
犬の嗅覚はどれくらいすごい?驚きの能力
鼻のしくみが特別!
犬の鼻の中には「嗅覚細胞(きゅうかくさいぼう)」が人間の何十倍、犬種によっては100倍以上もあります。鼻の奥に「においを感じる場所」が広く作られていて、空気の流れをうまく利用しながら、細かいにおいもキャッチできます。
人間と比べてどのくらい?
犬は人間の1万倍~100万倍もにおいを感じることができると言われています。遠くの食べ物のにおいもキャッチでき、1粒のお砂糖を大きなプールにとかしてもわかるくらいの感度です。
鼻をぬらしている理由
犬は鼻がぬれていると、においの粒をキャッチしやすくなります。だからいつも鼻が少ししめっているのです。水たまりのにおいもすぐに見つけることができます。
鼻をひくひくさせるのはなぜ?
犬が鼻をひくひく動かすのは、たくさん空気を吸って、いろんなにおいを集めているからです。風向きを鼻で感じたり、重ねてにおいを調べたりしています。
犬と人間のにおいの感じ方のちがいをくらべてみよう
犬の世界は「においの地図」
犬はにおいで「地図」を作ります。だれが、いつ、どこを通ったか、何があったかを鼻だけで知ることができます。犬にとって地面は大きなにおいの本のようなものです。
人間は目で見る・犬は鼻で見る
人間は色や形でまわりを見ることが多いですが、犬はまず鼻で情報を集めます。私たちが気づかないにおいの世界が広がっています。においで物や人を判別したり、気分や天気の変化まで感じ取ることができます。
においで感情や体調も分かる?
犬は人の気持ちや体調の変化もにおいで感じ取ることができます。ドキドキや汗のにおい、病気のにおいもわかると言われています。人間がびっくりした時の「ストレスのにおい」も犬には分かるのです。
鼻の高さの違いもポイント
犬は地面に近いところで生活するので、落ちているものや足あと、花や草、動物のにおいを細かくキャッチできます。鼻の形や大きさによっても、感じ取るにおいの量や質が変わります。
犬の嗅覚はどんな場面で役立っている?リアルな活躍例
警察犬や災害救助犬としての活躍
警察犬は事件や事故で人や物のにおいをたどって探し出します。災害救助犬は地震や事故のときに、がれきの中から人を見つけて救助します。小さなにおいでも見逃さずに大活躍です。
盲導犬や介助犬の仕事
盲導犬や介助犬は、人の体調や気分の変化も感じ取り、飼い主さんを安心させたり、病気の発作をいち早く察知したりします。
ペットとしての犬の家庭での活躍
家でも、犬は家族のにおいを覚えて安心したり、不審者を見分けたりしてくれます。迷子の子どもをにおいで探すニュースもあります。
探知犬のすごい仕事
空港や港では、薬物や爆発物、海外からの動物・果物などを探す「探知犬」が活躍しています。見えない危険を鼻で守ってくれる頼もしい存在です。
医療や研究の分野でも活躍
最近は「がん探知犬」など、病気のにおいをかぎ分ける犬もいます。犬の嗅覚は科学や医療でも大注目なのです。
犬の鼻のしくみ・においの豆知識や犬と楽しめる工夫
犬の鼻の構造を見てみよう
犬の鼻はとても複雑で、空気の流れや温度、湿度を感じるセンサーがたくさんあります。鼻の中は広い迷路のようになっています。
におい探しゲームをしよう!
犬といっしょにおやつやおもちゃを隠して「におい探しゲーム」をすると、犬の鼻の力がよくわかります。どこに隠してもすぐ見つけてしまうはずです。
においで犬ともっと仲良く
犬は飼い主のにおいが大好き。自分の古いTシャツを犬のベッドに入れてあげると、安心して眠る子も多いです。
犬のにおいの変化を観察してみよう
天気や時間帯、場所によって犬がよくにおいをかぐ場所が変わることがあります。散歩中に犬がどんな所をくんくんするか、観察してみましょう。
犬の嗅覚・においの秘密まとめ
ポイント | 犬の場合 | 人間の場合 |
---|---|---|
においの細胞の数 | 人間の40倍~100倍以上 | 少なめ |
においの感じる力 | 1万~100万倍も敏感 | においに気づきにくい |
鼻の役割 | 世界を知る・仲間とあいさつ・危険を探す・道を探す | 主に食べ物や花の香りを楽しむ |
活躍している場面 | 警察犬・災害救助犬・盲導犬・ペット・探知犬・医療探知犬など | 料理や香水など日常生活 |
鼻がぬれている理由 | においの粒をキャッチしやすくする | 特にぬれていなくてもOK |
鼻をひくひくさせる理由 | たくさん空気を吸い込んで、細かく情報を集める | あまりしない |
地図づくり・感情察知 | においで地図を作り、感情や体調の変化も分かる | 気持ちは目や声で読み取る |
家族・仲間との関係 | 家族・仲間のにおいを覚えて安心できる | においで安心することは少ない |
【まとめ】
犬は「におい」で世界を知り、仲間とあいさつし、危険や食べ物、家族や感情までたくさんのことを見分けています。そのすごい嗅覚は人間とはくらべものにならないほど強力で、警察犬や救助犬、探知犬、医療犬など、さまざまな場面で活躍しています。犬の「においの世界」を知ることで、犬ともっと仲良くなり、散歩や遊びも何倍も楽しくなるはずです。これからも犬の鼻のひみつを観察したり、におい遊びや自由研究にもチャレンジしてみましょう!