みんなが大好きな恐竜(きょうりゅう)は、どうして今の地球にはいないのでしょう?実は、むかし地球をおおっていた巨大な恐竜たちは、およそ6600万年前に「絶滅(ぜつめつ)」してしまいました。けれど、恐竜が絶滅した理由やそのとき地球に何が起きたのか、今も研究が続いています。
今回は、「なぜ恐竜が絶滅したのか」「恐竜はどんな動物だったのか」「絶滅までの歴史」「その後の地球と私たちのつながり」などを、小学生にもわかりやすい言葉で、図やたとえ、最新の知識や観察アイデアも交えて、たっぷり詳しく解説します!
恐竜ってどんな生き物だったの?
恐竜が生きていた時代と種類
恐竜が地球に現れたのは、約2億3000万年前の三畳紀(さんじょうき)からです。そこからジュラ紀(じゅらき)、白亜紀(はくあき)とおよそ1億6000万年もの長い間、さまざまな恐竜が大活躍しました。時代ごとにいろんな種類が現れ、進化し、地球中に広がりました。
恐竜の大きさと特徴
恐竜には、体長が30メートルをこえる巨大なブラキオサウルス、小さなコンプソグナトゥス、肉食で有名なティラノサウルスや、三本の角を持つトリケラトプス、背中に大きな板があるステゴサウルスなど、本当に多くの種類がいました。大きさ、食べ物、体の形もバラバラで、走るスピードや生きる場所もいろいろでした。
空や海にも恐竜がいた?
空を飛んだり、海にすむ大きな生き物もいました。プテラノドンやケツァルコアトルスのような空飛ぶ生き物や、モササウルス・プレシオサウルスなどの海のモンスターも同じ時代に生きていましたが、実はこれらは「恐竜」ではなく、恐竜と同じ時代を生きた仲間(翼竜・海棲爬虫類)です。
恐竜はどこに住んでいたの?
恐竜は、森や平原、砂漠、川辺など、地球上のあらゆる場所で暮らしていました。寒い地域や暑い地域、山や湖の近くなど、環境によって進化したいろんな恐竜がいたことが、化石の発見から分かっています。
恐竜の時代はどうやって終わったの?
白亜紀の終わりに何が起こった?
恐竜たちは白亜紀(はくあき)の終わりに、急に地球から姿を消してしまいました。この出来事を「大量絶滅(たいりょうぜつめつ)」といいます。たくさんの恐竜だけでなく、他の生き物も同時に絶滅しました。その原因については今も研究が進んでいます。
大きな隕石が落ちたという説
最も有力なのは、メキシコのユカタン半島に直径10キロメートルもの巨大な隕石(いんせき)が落ちたという説です。その衝撃で、地球の環境が一気に変わったと考えられています。
火山の大噴火も絶滅の原因?
同じころ、インドなどでとても大きな火山の大噴火が続きました。たくさんの火山灰やガスが空に広がり、地球の気候を大きく変えたとも言われています。
ほかにもいろいろな原因説
隕石や火山以外にも、海の水位の変化、大きな気温の変化、植物の変化、酸素や二酸化炭素の量の変化など、たくさんの理由が重なったという説もあります。
恐竜絶滅のしくみをくわしく解説
隕石衝突で起きたこと
隕石が地球にぶつかったとき、その場所は火の玉のようになり、地面はこげつき、巨大なつなみが起きました。空には何年もチリやほこりがまいあがり、太陽の光が地表にほとんど届かなくなりました。その結果、地球全体が急に寒くなりました。
太陽の光がさえぎられる影響
太陽の光が弱くなったことで、地面の植物が育たなくなりました。草食恐竜たちはエサが食べられなくなり、肉食恐竜も食べ物が減ってしまいました。食物連鎖(しょくもつれんさ)が崩れて、次々に恐竜が絶滅していきました。
気候の変化や火山噴火の影響
火山の大噴火によって、空気中に有害なガスや火山灰が広がり、雨が酸性になったり、気温が下がったりしました。恐竜だけでなく、当時生きていた生き物全体が、食べ物も住む場所もなくなっていきました。
恐竜以外の生き物はどうなった?
この絶滅で、恐竜だけでなく、アンモナイトなどの海の生き物、大きなトカゲや空を飛ぶ生き物も多くが絶滅しました。でも、小さな哺乳類やワニ、カメ、鳥の先祖となる小型の生き物は生きのこりました。
恐竜絶滅後の世界と今の動物たち
恐竜がいなくなったあとの地球
恐竜がいなくなると、地球の主役は小さな哺乳類や鳥、昆虫、両生類などに変わりました。やがて時間がたつと、ネズミのような哺乳類が進化してゾウやライオン、そして人間など多くの動物が現れる時代になります。
恐竜のなかまは今も生きている?
最新の研究によると、鳥は「恐竜の子孫」だと考えられています。実はニワトリやスズメなど、今空を飛んでいる鳥たちは恐竜の仲間の進化した姿なのです。
絶滅から学べること・地球の命のつながり
大きな環境の変化は生き物たちにとって大きな試練でした。絶滅を乗りこえた生き物が新しい時代を作ってきたことは、命のつながりや自然の大切さを考えるヒントになります。
恐竜は本当に全部絶滅したの?
恐竜そのものは絶滅しましたが、今も恐竜の特徴を持った生き物(鳥やワニ)が残っています。また、化石として発掘されることで、現代でも新しい発見が続いています。
恐竜絶滅の歴史・進化・まとめ
時代 | できごと・主な恐竜 | ポイント・特徴 | 絶滅や進化に関係すること |
---|---|---|---|
三畳紀 | 原始的な恐竜の誕生 | 小型の恐竜が多い、恐竜の祖先が現れる | 気候変動と進化が始まる |
ジュラ紀 | 大型恐竜が大繁栄 | ブラキオサウルス・ステゴサウルスなど、たくさんの種類 | 森や大地でいろんな進化、多様性の時代 |
白亜紀 | 多様な恐竜・花の植物が登場 | ティラノサウルス・トリケラトプス・ヴェロキラプトルなど | 隕石や火山で大絶滅が起こる、鳥への進化が始まる |
白亜紀末 | 恐竜の絶滅 | 恐竜・アンモナイト・空飛ぶ生き物も絶滅 | 隕石衝突・火山噴火・気候変動 |
新生代 | 哺乳類・鳥・人間の時代へ | 恐竜のなかまは鳥に生きのこる | 地球の主役が変わる、新しい生き物が進化 |
現代 | 鳥・ワニ・人間などの多様な動物が存在 | 恐竜の特徴が残る動物も発見されている | 化石や遺伝子の研究で新発見が続く |
【まとめ】
恐竜は、地球の長い歴史の中でとても大きな存在でしたが、6600万年前の大きな環境の変化によって絶滅しました。その原因は隕石の衝突や火山噴火、気候の大きな変動など、いろいろな理由が重なっていたと考えられます。恐竜が絶滅したあとも、命のバトンは鳥や哺乳類に引き継がれ、やがて人間も現れました。今も鳥という形で恐竜の子孫が生きていて、化石や研究から新しい発見もどんどん続いています。
恐竜の絶滅の歴史からは、地球や生き物の命のつながり、環境の大切さ、そして変化を生き抜く力について多くのことが学べます。ぜひ、恐竜の歴史や絶滅の理由を知り、自然のふしぎや生命の強さにふれてみましょう!化石や博物館、図鑑などで恐竜の世界をもっと調べてみるのもおすすめです。