洗濯機の電気代はいくらですか?1回・月間・年間コスト完全ガイド(節約術つき)

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「毎日回す洗濯機、電気代は実際いくら?」——そんな疑問に“今すぐ使える数字”で答える保存版。縦型・ドラム式・二槽式、さらに**乾燥の方式別(ヒートポンプ/ヒーター)**まで横断比較し、1回・1か月・1年の目安を明快に提示します。電力単価の違い(27〜40円/kWh)や家族人数、季節要因でどれほど変わるかも丁寧に解説。今日から効果が出る節電ワザ、買い替えの投資回収(ペイバック)、メンテのチェックリスト、Q&A&用語辞典まで一冊分の情報を凝縮しました。

本文の金額試算は電力単価30円/kWhを基本とし、必要に応じて27円・40円のパターンも併記します。


  1. 1|電気代の決まり方と“まず押さえる数字”
    1. 1-1|電気代は「消費電力量×単価」でシンプルに決まる
    2. 1-2|方式別・工程別の消費電力量の“相場観”
    3. 1-3|1回あたりの“ざっくり目安”(30円/kWh)
    4. 1-4|電力単価が違うといくら?(早見表)
  2. 2|方式別の“強み”と“クセ”を理解する
    1. 2-1|縦型:洗浄力◎・電気代は控えめ
    2. 2-2|ドラム式:節水&時短。乾燥は方式で差が出る
    3. 2-3|二槽式:手間はかかるが最少エネルギー運用が可能
    4. 2-4|“乾燥方式×衣類量”での目安(30円/kWh)
  3. 3|回す頻度でどれだけ違う?月間・年間の“リアル”
    1. 3-1|回数×方式のコスト比較
    2. 3-2|“家族像別”のラフ目安&おすすめ運用
    3. 3-3|電力単価が高いとき(40円/kWh)のインパクト
  4. 4|季節・住環境で変わる“乾きやすさ”と電気代
    1. 4-1|冬:気温低・湿度低→乾燥は速いが“温水洗浄”は電力増
    2. 4-2|梅雨・秋雨:湿度高→乾燥負担が大きい
    3. 4-3|夏:外干し最強。ただし日焼け・色落ち対策を
    4. 4-4|住環境:風通し・設置場所で省エネが変わる
  5. 5|“今日から下がる”節電ワザ15連発
    1. 5-1|運転の見直し
    2. 5-2|乾燥工程の時短
    3. 5-3|部屋干し力を上げる
    4. 5-4|メンテで基礎体力を回復
  6. 6|“買い替え”で根本解決:費用対効果を数字で見る
    1. 6-1|ヒートポンプ乾燥への乗り換えでいくら下がる?
    2. 6-2|容量アップで“詰め込み→時間ロス”を解消
    3. 6-3|チェックすべきスペック
  7. 7|“効かない原因”の切り分け&安全対策
    1. 7-1|“電気代が高い”と感じたら
    2. 7-2|ニオイ・黒ずみ・乾きムラ
    3. 7-3|安全面(ブレーカー/発熱)
  8. 8|ケース別・早見表コレクション
    1. 8-1|“うちはどれ?”カンタン診断
    2. 8-2|洗濯機の電気代・比較まとめ(30円/kWh)
    3. 8-3|“電力単価が上がったら”の想定
  9. 9|よくある質問(Q&A)
  10. 10|用語辞典(要点だけサクッと)
  11. まとめ|“回数”と“乾燥”を制す者が電気代を制す

1|電気代の決まり方と“まず押さえる数字”

1-1|電気代は「消費電力量×単価」でシンプルに決まる

  • 電気代(円)= 消費電力量(kWh) × 電力単価(円/kWh)
  • 例:0.6kWh/回 × 30円/kWh = 18円/回
  • kWh=電力の量(WではなくWh)。運転の“長さ”と“強さ”の結果です。

1-2|方式別・工程別の消費電力量の“相場観”

  • 縦型(洗濯のみ):0.45〜0.60kWh/回(目安0.50
  • ドラム式(洗濯のみ):0.50〜0.70kWh/回(目安0.60
  • ドラム式(乾燥あり):1.4〜2.5kWh/回(方式・容量・衣類量で変動)
    • ヒートポンプ式:1.3〜1.8kWh/回と省エネ傾向
    • ヒーター式:1.8〜2.5kWh/回と電力多め
  • 二槽式:0.30〜0.50kWh/回(目安0.40
  • 脱水強化(高回転・長め):乾燥時間短縮に効く(結果的に総kWh↓)

1-3|1回あたりの“ざっくり目安”(30円/kWh)

構成消費電力量(目安)電気代/回
縦型(洗濯のみ)0.50kWh15円
ドラム式(洗濯のみ)0.60kWh18円
ドラム式(洗乾)ヒートポンプ1.50kWh45円
ドラム式(洗乾)ヒーター2.00kWh60円
二槽式(洗濯+脱水)0.40kWh12円

ワンポイント:同じ“洗乾”でもヒートポンプ>ヒーターで電気代が2〜4割下がるのが一般的。

1-4|電力単価が違うといくら?(早見表)

消費電力量27円/kWh30円/kWh40円/kWh
0.40kWh10.8円12円16円
0.50kWh13.5円15円20円
0.60kWh16.2円18円24円
1.50kWh40.5円45円60円
2.00kWh54円60円80円

2|方式別の“強み”と“クセ”を理解する

2-1|縦型:洗浄力◎・電気代は控えめ

  • 特長:水流で叩き洗い。泥・皮脂など頑固汚れに強い。
  • コスト観:電気代は低〜中。水量は増えやすいが、電力は抑えやすい。
  • 活かし方
    • すすぎ1回コース(高機能洗剤×軽汚れ)
    • 高脱水→部屋干し/除湿仕上げで総kWh削減
  • 注意:大容量化ほど水位↑。自動水位・負荷計測の賢い活用が鍵。

2-2|ドラム式:節水&時短。乾燥は方式で差が出る

  • 特長:叩き・持ち上げ・落下で少水量でも洗える。シワ伸ばし乾燥と相性◎。
  • コスト観:洗のみは縦型と同等〜微増。乾燥で消費増、方式選びが命。
  • ヒートポンプ式:低温循環で省エネ&衣類ダメージ少。フィルター清掃は必須。
  • ヒーター式:高温で速いが電力負担大。縮みやダメージに注意。

2-3|二槽式:手間はかかるが最少エネルギー運用が可能

  • 特長:洗い・すすぎ・脱水を手動制御。必要な“時間だけ”回せる。
  • コスト観:電力最小クラス。手間とスペースと引き換え。
  • 活かし方:部分洗い・作業着など“工程を分けたい”家庭に好相性。

2-4|“乾燥方式×衣類量”での目安(30円/kWh)

衣類量(乾燥)ヒートポンプ(1.3〜1.8kWh)ヒーター(1.8〜2.5kWh)
2kg(少量)39〜54円54〜75円
4kg(標準)45〜60円60〜90円
6kg(大物混在)54〜72円72〜120円

コツ脱水を強めに→乾燥時間短縮→トータル電気代を圧縮。


3|回す頻度でどれだけ違う?月間・年間の“リアル”

(単価30円/kWh。1回:縦型0.50kWh、ドラム洗0.60kWh、洗乾ヒートポンプ1.50kWh、洗乾ヒーター2.00kWh)

3-1|回数×方式のコスト比較

使用頻度縦型(0.50)ドラム洗(0.60)洗乾HP(1.50)洗乾ヒーター(2.00)
1回当たり15円18円45円60円
週3回(月12回)180円/月216円/月540円/月720円/月
週5回(月20回)300円/月360円/月900円/月1,200円/月
毎日(月30回)450円/月540円/月1,350円/月1,800円/月
年間(毎日)5,475円6,570円16,425円21,900円

3-2|“家族像別”のラフ目安&おすすめ運用

世帯像推奨スタイル年間電気代のめやす
単身(外干し中心)縦型/ドラム洗のみ4,000〜7,000円
2人共働き(夜間洗乾)洗乾ヒートポンプ+タイマー12,000〜18,000円
3〜4人(子ども多洗濯)縦型+除湿仕上げ/晴れは外干し6,000〜12,000円
花粉・梅雨時に室内乾燥多め洗乾HP+部屋干し併用14,000〜20,000円

3-3|電力単価が高いとき(40円/kWh)のインパクト

  • 縦型0.50kWh=20円/回、洗乾ヒーター2.00kWh=80円/回
  • 毎日洗乾だと月2,400円/年29,200円まで上振れも。対策必須。

4|季節・住環境で変わる“乾きやすさ”と電気代

4-1|冬:気温低・湿度低→乾燥は速いが“温水洗浄”は電力増

  • 低温水は洗浄力低下→温水は有効だが電力↑。部分的に使うのが賢い。
  • 暖房のある部屋干し+**送風/除湿(200W×3h≒約18円)**で総合コストダウン。

4-2|梅雨・秋雨:湿度高→乾燥負担が大きい

  • 高脱水+サーキュレーター併用で乾燥短縮。
  • 乾燥機は仕上げ短時間&低温に切り替えてダメージと電気代を抑制。

4-3|夏:外干し最強。ただし日焼け・色落ち対策を

  • 直射日光で速乾=電気代ほぼゼロ。黒・濃色は裏返し&陰干し推奨。

4-4|住環境:風通し・設置場所で省エネが変わる

  • 洗濯機の吸気・排気ルートを塞がない
  • 洗面所が狭い場合は扉の開閉方向・防振設置で夜間タイマーを活かしやすく。

5|“今日から下がる”節電ワザ15連発

5-1|運転の見直し

  1. まとめ洗い(容量7〜8割が効率の黄金比)
  2. すすぎ1回(軽汚れ×高機能洗剤)
  3. 高脱水で水切り→乾燥・部屋干し時間を短縮
  4. タイマー/深夜電力で実質単価を下げる
  5. 風呂水ポンプ(“洗い”のみ活用、最終すすぎは水道水)

5-2|乾燥工程の時短

  1. 低温・短時間の乾燥+ハンガー即移行
  2. フィルター&ダクト掃除で風路を確保
  3. 衣類量を詰め込みすぎない(シワ・時間増の元)
  4. 大物は単独運転で回転効率をキープ

5-3|部屋干し力を上げる

  1. サーキュレーターで風を当てる(上→横→下の循環)
  2. 除湿機の下に洗濯物(気流の“吸い上げ”で速乾)
  3. 干し方の最適化(厚手は外側、袖は広げる、重なり回避)

5-4|メンテで基礎体力を回復

  1. 糸くずフィルターを毎回リセット
  2. 排水口・ホースの点検(詰まりは時間ロス直結)
  3. 月1回の槽洗浄(カビ・臭い=長時間運転の原因)

6|“買い替え”で根本解決:費用対効果を数字で見る

6-1|ヒートポンプ乾燥への乗り換えでいくら下がる?

  • 現状:ヒーター式2.0kWh/回(60円)→毎日=月1,800円
  • 乗換:ヒートポンプ1.5kWh/回(45円)→毎日=月1,350円
  • 差額:月450円/年5,400円の削減
  • 本体差額10万円なら約18.5年で単純回収(※電力単価上振れや利用頻度次第で前倒し)

乾燥頻度が高い家庭(毎日2回など)では削減額が倍増→5〜8年で回収も十分現実的。

6-2|容量アップで“詰め込み→時間ロス”を解消

  • 例:7kg→10kgへ。同じ回数で“干せる量”が増える or 回数を減らすのどちらでも省エネ。

6-3|チェックすべきスペック

  • 年間消費電力量・省エネ基準達成率(カタログ末尾の定格表)
  • 乾燥方式(HP/ヒーター)最大脱水回転数フィルター清掃性
  • 静音性(夜間タイマー運用の自由度)

7|“効かない原因”の切り分け&安全対策

7-1|“電気代が高い”と感じたら

  • 使用履歴をメモ(回数・コース・乾燥の有無)
  • フィルター・排水・給水圧の点検(詰まり→時間増)
  • 衣類量の見直し(入れすぎ=回転不良=時間・電力量↑)

7-2|ニオイ・黒ずみ・乾きムラ

  • 槽洗浄(酸素系)/ホース・ゴムパッキンの拭き取り
  • 干し方の再配置(厚手=外側・上段、薄手=内側・下段)

7-3|安全面(ブレーカー/発熱)

  • 電子レンジ・ケトル等との同時使用は避ける(1.5kW超が並ぶと危険)
  • 延長コード多用NG。発熱・トラッキング防止に壁コン直挿しを基本に。

8|ケース別・早見表コレクション

8-1|“うちはどれ?”カンタン診断

  • 乾燥ほぼ使わない→縦型 or ドラム洗のみ
  • 毎日時短したい→ドラム洗乾(ヒートポンプ
  • 電気代最優先→二槽式 or 縦型+部屋干し

8-2|洗濯機の電気代・比較まとめ(30円/kWh)

項目縦型ドラム洗洗乾HP洗乾ヒーター二槽式
1回15円18円45円60円12円
週5回(月20)300円360円900円1,200円240円
毎日(月30)450円540円1,350円1,800円360円
年間(毎日)5,475円6,570円16,425円21,900円4,380円

8-3|“電力単価が上がったら”の想定

  • 40円/kWh時:乾燥コストは約1.33倍。乾燥の“仕上げ短時間化”が最優先対策。

9|よくある質問(Q&A)

Q1. ドラム式=電気代が高い?
A. 洗濯のみなら縦型と大差なし。乾燥多用で差が出ます。乾燥が必須の家庭はヒートポンプ式を。

Q2. すすぎ1回に減らしても大丈夫?
A. 軽汚れ×高機能洗剤×適正量が条件。ニオイ残りや肌トラブルを感じたら2回へ戻す。

Q3. 風呂水は節約になる?衛生面は?
A. “洗い”での給湯コスト削減に有効。最終すすぎは水道水にし、フィルターとホース管理を徹底。

Q4. 部屋干しの電気代はどのくらい?
A. 除湿機200W×3h≒18円/日。毎日でも月540円程度で、乾燥機の代替・補助として好コスパ。

Q5. 大物(布団・バスタオル)が乾かない…
A. 単独運転+高脱水→乾燥短時間→サーキュレーター併用で時短&節電。

Q6. 夜間タイマーはうるさくない?
A. 静音モデルならOK。防振マット・扉閉めで音漏れ抑制。集合住宅は配慮を。

Q7. 乾燥のシワが気になる
A. 少量+低温+短時間→すぐハンガーへ。スチーム・霧吹き併用で仕上げ。

Q8. 省エネ表示は何を見る?
A. 年間消費電力量省エネ基準達成率。乾燥方式(HP/ヒーター)も最重要。

Q9. 電気代の上振れ時、最初にやることは?
A. 回数の見直し(まとめ洗い)→乾燥の短時間化フィルター清掃の順に手当て。

Q10. 子どもが増えて洗濯激増…どう節約?
A. 1回の“詰め込み”を避け、容量+1サイズへ買い替え検討。部屋干し動線を最適化。


10|用語辞典(要点だけサクッと)

  • kWh(キロワット時):消費電力量の単位。電気代計算の核。
  • ヒートポンプ乾燥:空気の熱を再利用して低温乾燥。省エネ&衣類ダメージ小。
  • ヒーター乾燥:電熱で高温乾燥。速いが電力大・縮み注意。
  • 自動投入:洗剤・柔軟剤の入れすぎ防止。すすぎ回数の最適化に寄与。
  • 脱水回転数:高いほど水切れが良く乾燥時間短縮。
  • サーキュレーター:風を循環させる送風機。部屋干しの時短に直結。
  • トラッキング:プラグのホコリに湿気が付着→発熱・発火。定期清掃で防止。

まとめ|“回数”と“乾燥”を制す者が電気代を制す

  • 1回の目安:縦型15円、ドラム洗18円、洗乾HP45円、洗乾ヒーター60円(30円/kWh)
  • 毎日運転の年間:縦型5,475円/洗乾HP16,425円/洗乾ヒーター21,900円
  • 即効ワザ:まとめ洗い/高脱水→短時間乾燥/フィルター清掃/部屋干し×送風・除湿
  • 中長期:乾燥はヒートポンプ、容量+1サイズ、静音・清掃性重視

今日から**“1回の使い方”を少し変えるだけ**で、年間数千〜1万円超の削減は十分に狙えます。あなたの暮らしに合う最小ストレスの省エネ運用で、家計も衣類もやさしく。

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