看護師の年収はいくら?職種・経験年数・勤務先別に徹底解説

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「看護師は収入が安定している」と言われますが、資格(正看・准看・保健師・助産師)経験年数勤務先(急性期・回復期・慢性期・在宅・介護・クリニック)夜勤の有無地域によって額面も手取りも大きく変わります。本稿は、最新の相場を表・早見表・モデル計算で整理し、年収を上げるための具体策まで一気通貫でまとめた実践書です。求人比較・転職交渉・院内配置換え・資格取得の判断に、そのまま活用できます。

読み方のコツ:給与は必ず「月給+賞与+各種手当」の総額で比較。夜勤回数・地域手当・住宅支援・待機手当などを合算し、**可処分所得(手取り)**で最終判断しましょう。


  1. 0.この記事の使い方(最短3分)
  2. 1.看護師の平均年収と収入の仕組み
    1. 1-1 平均・中央値・レンジ(正職員の目安)
    2. 1-2 年収の内訳(基本給・手当・賞与)
    3. 1-3 手取り早見表(概算・独身・社宅なし想定)
    4. 1-4 初任給〜3年目の伸び方(モデル)
  3. 2.職種別の年収比較(正看・准看・保健師・助産師・領域別)
    1. 2-1 資格別の相場と特徴
    2. 2-2 夜勤・当直シミュレーション(月次)
    3. 2-3 役職・責任による差(実務イメージ)
  4. 3.勤務先別の年収差(病院機能・在宅・介護・公務員)
    1. 3-1 病院機能×規模の相場感
    2. 3-2 地域差と公務員看護師の位置づけ
    3. 3-3 実質年収を上げる施設福利の例
  5. 4.経験年数・ライフイベント別の年収推移
    1. 4-1 年代モデル(フルタイム概算)
    2. 4-2 ブランク・育休からの復職と年収
    3. 4-3 認定・専門の取得効果(3年スパン)
  6. 5.年収を上げる具体策と進め方(そのまま使える)
    1. 5-1 資格・研修で専門性を高める
    2. 5-2 転職・配置換え・条件調整のコツ
    3. 5-3 90日行動計画(現職のまま可処分を伸ばす)
  7. 6.失敗しない求人票の読み方(落とし穴と見抜き方)
  8. 7.ケーススタディ(3タイプの年収改善)
    1. ケースA:急性期(20代後半)—夜勤最適化で+80万円
    2. ケースB:訪問看護(30代)—件数×待機で+120万円
    3. ケースC:日勤専従(40代)—資格+委員会で+60万円
  9. 8.よくある質問(Q&A)
  10. 9.用語ミニ辞典(やさしく)
  11. 10.まとめ(今日からできる3手)

0.この記事の使い方(最短3分)

  • 自分の型を特定:下の「1〜3章の表」で、資格×勤務先×夜勤の相場を把握。
  • 手取りを試算:「手取り早見表」と「夜勤シミュレーション」で月次の現実値に落とす。
  • 伸ばし方を決める:5章「年収アップの具体策」「90日計画」と6章「求人票チェック」を流用。
  • 仕上げ:7章の「ケーススタディ」を自分用に置き換え、面談で提示。

1.看護師の平均年収と収入の仕組み

1-1 平均・中央値・レンジ(正職員の目安)

区分年収の目安月給の目安賞与(年)ポイント
看護師全体(正職員)480万〜550万円28万〜33万円2.5〜4.0か月分夜勤・待機の回数で上下幅が大きい
初任者(新卒〜2年目)350万〜400万円20万〜25万円2.0〜3.0か月分初年度は按分で賞与が低め
5年目前後430万〜520万円26万〜32万円2.5〜4.0か月分配置と資格手当で差が広がる
主任・係長クラス580万〜700万円33万〜40万円3.0〜4.0か月分役職・責任手当が加算
看護師長・部門長700万〜900万円40万〜50万円3.0〜4.0か月分病院規模・管理範囲で差

要点:同じ年収でも、賞与月数手当設計(夜勤・住宅・地域等)で手取り感が変わります。求人比較は総年収(額面)と可処分の両方を見るのが鉄則。

1-2 年収の内訳(基本給・手当・賞与)

  • 基本給:等級・号給・勤続・評価で決定。毎年1,000〜5,000円の小幅昇給が中心。
  • 手当:夜勤(1回6,000〜15,000円)、準夜・深夜、資格、危険、住宅、通勤、扶養、地域、待機など。
  • 賞与:年2回が主流(病院によっては年3回)。業績と人事評価で変動。

主な手当の目安

手当名単価・月額の目安補足
夜勤手当(2交替)1回 8,000〜15,000円回数×単価。4〜8回で年+50万〜150万
準夜・深夜(3交替)各4,000〜8,000円組み合わせで増減
待機(オンコール)1回 1,000〜3,000円呼び出し別途支給の院も
資格手当(認定・専門)月 5,000〜30,000円分野・規模で差
住宅手当月 10,000〜30,000円上限・条件あり
地域手当0〜20%物価差の補正

1-3 手取り早見表(概算・独身・社宅なし想定)

額面年収月の手取り目安備考
400万円約24〜26万円残業・夜勤少なめ
500万円約29〜31万円夜勤月4回想定
600万円約35〜37万円夜勤月6回+資格手当
700万円約41〜43万円役職手当+待機

厚生年金・健康保険・雇用保険・住民税を概算控除。通勤・住宅補助は手取り押上げ要素。

1-4 初任給〜3年目の伸び方(モデル)

  • 初任給:正看で月20万〜25万円+諸手当。
  • 2年目:賞与が満額化し、年収で**+30万〜60万円**伸びやすい。
  • 3年目:リーダー・救急対応の習熟で夜勤単価の上位枠に到達しやすい。

2.職種別の年収比較(正看・准看・保健師・助産師・領域別)

2-1 資格別の相場と特徴

資格・職種年収の目安主な活躍先収入の押し上げ要因
正看護師480万〜550万円病院・訪問・介護・クリニック夜勤回数、急性期、役職
准看護師380万〜450万円病院・介護正看取得で上振れ余地大
保健師500万〜600万円自治体・企業健診・学校公務員待遇、日勤中心
助産師550万〜700万円産科・周産期当直・待機、分娩手当
産業看護師480万〜600万円企業・健保組合日勤固定、在宅併用可
学校看護師420万〜520万円学校・寮・特別支援長期休暇あり(賞与設計要確認)

補足:同じ資格でも急性期・救急・ICU・手術室は手当が厚く、慢性期・日勤専従は年収は控えめでも生活の整えやすさが強み。

2-2 夜勤・当直シミュレーション(月次)

夜勤回数夜勤手当(@12,000円例)年間上乗せコメント
0回0円0円生活リズム安定・年収は控えめ
4回48,000円約57.6万円一般的な夜勤回数
6回72,000円約86.4万円身体負担大、回復計画が鍵
8回96,000円約115.2万円長期は要調整(燃え尽き防止)

2-3 役職・責任による差(実務イメージ)

段階主な役割年収の目安
スタッフ受け持ち・記録・投薬・連携450万〜520万
主任・係長人員配置・教育・委員会運営580万〜700万
師長・部門長部門運営・予算・採用・評価700万〜900万

3.勤務先別の年収差(病院機能・在宅・介護・公務員)

3-1 病院機能×規模の相場感

勤務先平均年収の目安特徴
大学病院・公立総合520万〜600万円夜勤体制・教育が厚い、手当多め
急性期(民間)500万〜580万円救急・手術室・ICUで上振れ
回復期・リハ440万〜510万円夜勤控えめ、ワークライフ安定
慢性期・療養420万〜500万円身体負担は軽め、賞与は病院差
精神科450万〜520万円危険手当・夜勤回数で補正
クリニック(日勤)380万〜450万円生活整いやすいが賞与控えめ
介護施設(老健・特養)400万〜480万円夜勤・オンコールで補正
訪問看護500万〜600万円件数手当・待機手当で高収入可

3-2 地域差と公務員看護師の位置づけ

  • 大都市圏:地域手当・求人が多い一方、家賃高。社宅・住宅補助の有無が決定打。
  • 地方圏:額面は控えめでも、生活費・通勤負担が軽く手取り感が安定。
  • 公立病院(地方公務員):給与表が明確、賞与・退職金が厚い。長期勤続でメリットが積み上がる。

3-3 実質年収を上げる施設福利の例

  • 院内保育・保育料補助:年間10万〜30万円相当の可処分押上げ。
  • 住宅支援(社宅・借上):家賃差で年間20万〜60万円相当。
  • 通勤支援(駐車場・ガソリン):郊外勤務での固定費削減に有効。

4.経験年数・ライフイベント別の年収推移

4-1 年代モデル(フルタイム概算)

年代年収の目安よくある役割
20代380万〜450万円受け持ち、夜勤習熟、委員会補助
30代450万〜530万円リーダー、教育係、委員会主担当
40代500万〜580万円主任・係長、業務改善、連携窓口
50代550万〜650万円師長候補、部門管理、採用・育成

4-2 ブランク・育休からの復職と年収

  • 復職初年度:日勤中心で再スタート。資格手当・待機手当で緩やかに押上げ。
  • 2年目以降:夜勤復帰・委員会参画で**+30万〜70万円**の回復例が多い。
  • 時短勤務:額面は抑えつつ、保育支援・交通費など非課税枠を最大化。

4-3 認定・専門の取得効果(3年スパン)

  • 取得年:学費・時間投資があるため横ばい〜微増。
  • 翌年:資格手当+教育担当化で**+10万〜40万円**。
  • 3年目:部署の要となり、役職候補→年収600万台が視野。

5.年収を上げる具体策と進め方(そのまま使える)

5-1 資格・研修で専門性を高める

  • 認定看護師:がん薬物療法、救急、感染管理、皮膚・排泄ケア など。
  • 専門看護師:がん、精神、母性、老人、地域、在宅 など。
  • 関連資格:糖尿病療養指導士、呼吸療法認定士、ケアマネジャー 等。

資格手当の目安:月5,000〜30,000円。教育責任・研修講師が増え、役職登用に直結。

5-2 転職・配置換え・条件調整のコツ

求人票チェック 10項目(重要度順)

  1. 賞与の基準月数と直近3年の実績
  2. 夜勤回数の上限・休憩/仮眠の確保
  3. 人員配置(患者比・看護補助の有無)
  4. 時間外の扱い(1分単位・定額残業の有無)
  5. 教育計画(院内/外研修・費用補助)
  6. 資格手当と対象資格の網羅性
  7. 住宅・社宅・家賃補助の条件
  8. 院内保育/保育補助の上限額
  9. 待機手当・呼出手当の単価
  10. 有休の取得実績(平均消化日数)

内定後の交渉テンプレ(例)

「提示条件に前向きです。救急とICUの経験から夜勤リーダーが可能です。夜勤手当の上位単価(1回○円)または資格手当のご検討をお願いできますか。」

5-3 90日行動計画(現職のまま可処分を伸ばす)

期間重点行動
1〜30日安全・記録の徹底ヒヤリゼロ、記録テンプレ作成、申し送り省力化
31〜60日技能の見える化静脈路/救急対応の手順書・勉強会を主催
61〜90日加点づくり認定研修に申込、委員会で改善提案1件提出

副業の考え方:健診、夜勤スポット、セミナー講師、医療ライター等。就業規則の兼業可否を必ず確認。


6.失敗しない求人票の読み方(落とし穴と見抜き方)

  • 固定残業:高い月給の裏で月○時間分込みになっていないか。
  • 賞与「業績による」:直近3年の支給実績を必ず確認。
  • 夜勤回数の幅:「2〜8回」など幅広表記は、繁忙期の実数を質問。
  • 人員配置:「7:1」「10:1」など表記と現場シフトが一致しているか。
  • 試用期間:手当減額がないか、給与差の有無を確認。
  • 休日数:「120日」は夏季/年末年始込か別枠かで体感が変わる。

7.ケーススタディ(3タイプの年収改善)

ケースA:急性期(20代後半)—夜勤最適化で+80万円

  • 現状:夜勤6回、残業多、記録に時間。
  • 施策:記録テンプレ化→残業削減。夜勤リーダー任用で単価UP。
  • 結果:残業-10h/月、夜勤単価UPで年+約80万円

ケースB:訪問看護(30代)—件数×待機で+120万円

  • 現状:基本給やや低め。件数・待機が不安定。
  • 施策:ルート最適化、褥瘡・終末期の強化、土曜待機の輪番化。
  • 結果:1日+1件・月+3待機で年+約120万円

ケースC:日勤専従(40代)—資格+委員会で+60万円

  • 現状:家庭都合で夜勤不可、昇給停滞。
  • 施策感染管理の認定取得、リンクナース研修・委員会主導。
  • 結果:資格手当+評価UPで年+約60万円

8.よくある質問(Q&A)

Q1:夜勤を減らすと年収はどのくらい下がる?
A:月6→4回で年約30万〜40万円の減少が目安。資格手当や委員会加点で相殺可能。

Q2:准看から正看へ進学する価値は?
A:平均**+80万〜120万円**の上振れ余地。職域も広がり長期で有利。

Q3:転職と院内異動、どちらが得?
A:院内異動は人間関係と勤続加点を維持しつつ手当を伸ばせる。まず異動打診→難しければ転職が安全。

Q4:訪問看護は稼げる?
A:件数・待機の設計で大きく伸びる。運転・天候・オンコール負担の許容が鍵。

Q5:育休・時短でも評価は下がらない?
A:目標設定の明文化成果の見える化で維持可能。委員会・教育で加点を作る。


9.用語ミニ辞典(やさしく)

  • 可処分所得:手取りのこと。税と社会保険を引いた残り。
  • 等級・号給:病院内の給与テーブル。経験と評価で上がる。
  • オンコール:待機。呼び出しがあれば別手当。
  • リンクナース:感染・褥瘡など領域担当の橋渡し役。
  • インシデント:事故に至らないヒヤリ事例。減らすと評価UP。

10.まとめ(今日からできる3手)

  1. 総額で比較:月給+賞与+手当の合計と、手取りを同時に試算。
  2. 強みを可視化:救急・ICU・在宅などの経験を「数字付き」で整理。
  3. 90日で加点:安全・記録・教育の3本柱で評価を引き上げる。

看護師の年収は、資格・経験・勤務先・夜勤・地域で大きく動きます。数字だけでなく、心身の健康と家族時間も含めて最適解を選びましょう。正しい比較と小さな改善の積み上げで、年収600万〜800万円も十分に狙えます。あなたのキャリアが、納得と安心に満ちたものになりますように。

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