毎日の生活の中で、私たちは知らず知らずのうちにたくさんの電気を使っています。おうちの明かりやテレビ、冷蔵庫、ゲーム機、スマホの充電など、電気がなければ困ることばかり。でも「そもそも電気はどこからやってくるの?」「どうやって作られているの?」と考えたことはありませんか?
この記事では、小学生でも楽しく学べるように、電気が生まれるしくみや発電所の秘密、電気が家まで届く流れ、これからの電気と地球を守る方法まで、具体例と表、観察や自由研究につながるヒントも入れてやさしく説明します。
電気って何?身近にある電気のふしぎと役割
電気は目に見えない不思議なパワー
電気は目には見えませんが、ものを動かしたり、明るくしたり、熱を作ったりできるすごいパワーです。電池やコンセントから取り出せますが、電気そのものは線や機械の中を流れている「流れ」としてしか見ることができません。雷や静電気も実は電気の仲間です。
電気がなかったらどうなる?
もし電気がなかったら、夜は真っ暗、冷蔵庫は使えず、冷たい飲み物や保存したご飯もできません。エアコンも動かず、夏は暑く、冬は寒くなってしまいます。学校や病院、工場などでもたくさんの電気が使われているので、電気は現代社会になくてはならないものです。
いろんな形の電気~静電気や雷も仲間!
冬にドアノブに触って「バチッ」となる静電気や、空にひかる大きな雷も、実は電気が動いたりたまったりしたもの。電気は自然の中にも私たちの身近にもたくさんあります。
電池や発電所からの電気のちがい
おもちゃやリモコンなどには乾電池の電気が使われていますが、おうちのコンセントからくる電気は発電所で作られたものです。両方とも「電気」ですが、作り方や使い方が少し違います。
電気はどこからやってくるの?発電所の役割と種類
発電所が電気をつくる場所!
私たちが毎日使う大量の電気は、発電所という大きな施設で作られています。発電所は町や都市の近くや山、海沿い、川の上流などいろんな場所にあります。
火力発電のしくみ~石炭やガスのエネルギー
火力発電所では、石炭や石油、天然ガスなどを燃やして大量の熱を作り、その熱で水をぐつぐつ沸かして「蒸気」を発生させます。この蒸気の力で巨大な「タービン(羽根車)」を高速で回し、発電機を動かして電気を作ります。火力発電はたくさんの電気を作るのに向いていますが、CO2(温室効果ガス)が出るのが課題です。
水力発電とダムのすごさ
水力発電所は大きなダムの水を高いところから勢いよく落とし、その水のパワーでタービンを回して電気を作ります。日本のように山や川が多い国では水力発電が活躍しています。水を使うのでCO2を出さず、地球にやさしい発電です。
風力・太陽光・地熱・原子力~いろんな発電方法
風車がぐるぐる回る「風力発電」、太陽の光で発電パネルが電気を作る「太陽光発電」、地面の奥の熱を利用する「地熱発電」、原子の力で大量の熱を出す「原子力発電」など、いろんなやり方で電気は作られています。それぞれメリット・デメリットがあるので、場所や目的に合わせて使われています。
発電所の見学や模型づくりもおすすめ
社会科見学や自由研究で発電所に行ってみたり、発電の模型やミニ水力・風力発電キットを作るのも学びになります。
発電のしくみをわかりやすく大解剖!
電気は「発電機(はつでんき)」で生まれる
発電の中心となるのは発電機。中には「コイル(細い線をグルグル巻いたもの)」と「磁石(じしゃく)」が入っていて、コイルが磁石の近くでグルグル回ると電気が生まれます。
コイルと磁石で電気を作る理由~電磁誘導とは
コイルを磁石の近くで動かすと、「電流(でんりゅう)」という電気の流れが生まれる現象を「電磁誘導」といいます。発電所でも自転車のライトでも同じしくみが使われていて、エネルギーを「動き→電気」に変えています。
自転車のライトや手回し発電でも体験できる
自転車のタイヤが回ると発電機も回り、電気が生まれてライトが光ります。最近は防災グッズでも「手回し発電」が使われています。自分の力で電気を作る体験もしてみよう。
大きな発電機の仕組みや工夫
発電所の発電機はとても大きく、たくさんの電気を作れるよう工夫されています。冷却や安全のためのシステム、点検やメンテナンスも大事な仕事です。
電気がどうやっておうちに届く?流れを詳しく解説
送電線と鉄塔のしくみ
発電所で作られた電気は、何万ボルトもの高い電圧にされて「送電線」や「鉄塔」で遠くの町や都市、山の向こうまで一気に運ばれます。電線がたくさんついているのは、たくさんの電気を安全に運ぶためです。
変電所で電気を使いやすく調整
途中の「変電所」では、電気を安全にするために電圧(パワー)を何回か調整します。大きな工場や学校、おうちなど、使う場所ごとにぴったりの強さにしてから届けています。
配電線と電柱で家やお店まで運ぶ
変電所からは、配電線と電柱を通じて町の中に電気が運ばれます。おうちやお店、学校にそれぞれ分かれて配られます。
電気は休まず流れ続ける~停電のしくみも知ろう
発電所から家まで電気は絶えず流れています。停電はどこかでトラブルが起きて電気の流れが止まった状態。雷や地震、強風や事故などが原因になることもあります。最近は停電しにくいしくみも発達しています。
節電や電気の使い方も大切
電気は無限ではありません。必要なときだけ使い、ムダを減らす「節電」も地球を守る行動です。
電気のこれからと、地球にやさしい発電への取り組み
クリーンエネルギーってなに?
地球の温暖化や環境のために、太陽光や風力、水力など自然の力を使った「クリーンエネルギー」がとても大切になっています。CO2やごみが出にくい発電は、これからの時代の主役です。
新しい発電の技術と未来の電気
「スマートグリッド(賢い送電網)」や「蓄電池(電気をためる技術)」、電気自動車や再生可能エネルギーを使った新しい発電も進んでいます。いろいろな場所で電気を上手に作ってためて分け合う時代になってきました。
みんなにできるエコな生活とアイデア
電気を大切にする工夫もいっぱいあります。スイッチをこまめに切る、LED照明や省エネ家電を使う、太陽光パネルを家に設置するなど、小学生でもできることがたくさん。家族で相談してチャレンジしよう!
世界と日本の発電事情も調べてみよう
国によってよく使われる発電の方法や電気の使い方が違います。自由研究や調べ学習で、他の国の発電方法や地球の未来についても考えてみるのもおすすめです。
電気と発電のひみつ 拡大まとめ
発電方法 | エネルギーのもと | 発電の仕組み・特徴 | メリット・デメリット例 |
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火力発電 | 石炭・石油・ガスなど | 燃やして熱で蒸気を作り、タービンを回して電気を発生 | 大量の電気が作れる/CO2が出る |
水力発電 | ダムの水や高い場所からの落水 | 水の力でタービンを回して電気を作る。山や川の多い地域で活躍 | 地球にやさしい/大きなダムが必要 |
風力発電 | 風 | 風車が回転して発電機を動かす。風が強い場所に多い | CO2が出ない/風がないと発電不可 |
太陽光発電 | 太陽の光 | パネルで太陽の光を直接電気に変える。家の屋根などにも設置できる | CO2が出ない/天気に左右される |
地熱発電 | 地面の奥の熱 | 地中の高温の蒸気やお湯でタービンを回して発電 | 安定発電できる/場所が限られる |
原子力発電 | ウランなどの原子の力 | 原子の力で大量の熱を作り、蒸気でタービンを回して発電 | 大量の電気/安全・ごみの問題 |
【まとめ】
電気はさまざまな発電所で工夫して作られ、発電機や送電線を通って町や家に休まず届いています。これからの時代は地球にやさしい発電や、電気を大切に使う工夫もとても重要です。自由研究や調べ学習で発電所や電気のことをもっと調べてみたり、エコな生活を家族で考えたりするのもおすすめです。電気のしくみや未来を知って、毎日をもっと便利で楽しく、地球にもやさしい生活を目指しましょう!