センサーライトをつけっぱなしにすると電気代はいくら?防犯と節約を両立する完全ガイド

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防犯

「防犯のために明かりは必要。でも電気代は抑えたい」——その疑問に、数字と実践で答えます。本稿はセンサーライトの消費電力の目安電気代の正しい計算常時点灯とセンサー運用の差設置と設定の最適化ソーラー活用家計への影響と回収の考え方までを、表と具体例で徹底解説。前提の電気料金単価は目安として27円/kWhを用います(ご家庭の単価に置き換えるだけで、自宅版試算に変換できます)。


  1. 1. センサーライトの基礎知識と電気代の考え方
    1. 1-1. 種類と消費電力の目安
    2. 1-2. 電気代の計算式(たった一つを覚える)
    3. 1-3. 1Wあたりの早見尺(暗算に便利)
    4. 1-4. 常時点灯とセンサー運用の違い
  2. 2. タイプ別・明るさ別の電気代シミュレーション
    1. 2-1. 24時間つけっぱなし(月額・年額)
    2. 2-2. センサー運用の現実的な電気代(LED10Wの例)
    3. 2-3. 複数台設置時の目安(常時点灯との比較)
    4. 2-4. 電気料金単価ちがいの早見表(つけっぱなし時)
  3. 3. 電気代を抑えつつ防犯効果を上げる使い方(設定と配置)
    1. 3-1. 感度・点灯時間・明るさの最適化
    2. 3-2. 設置位置の工夫(影を作らない)
    3. 3-3. タイマー・明暗センサーの併用
    4. 3-4. 近隣への配慮(色味と照射角)
  4. 4. ソーラー式・電池式の活用と注意点
    1. 4-1. ソーラー式の設置のコツ
    2. 4-2. 蓄電池と冬対策
    3. 4-3. 防犯効果を落とさない配置
  5. 5. 家計にやさしい置き換え戦略(回収の考え方)
    1. 5-1. 白熱→LEDに替えるといくら得?
    2. 5-2. センサー無し→有りでの差
    3. 5-3. 単価変動に強い組み合わせ
  6. 6. ケース別・最適プラン(住まいの形・用途)
    1. 6-1. 一戸建て・通り沿い
    2. 6-2. 一戸建て・路地裏(見通しが悪い)
    3. 6-3. 集合住宅・低層階(ベランダ動線)
    4. 6-4. 集合住宅・高層階(玄関中心)
    5. 6-5. 店舗・事務所(夜間の見せ方)
  7. 7. よくある疑問とトラブル解決(家計・近隣・機器)
    1. 7-1. つけっぱなしは防犯に有効?
    2. 7-2. 近隣への配慮(光害・まぶしさ)
    3. 7-3. センサーの誤作動(風・雨・小動物)
    4. 7-4. ソーラー式が暗い/すぐ切れる
    5. 7-5. 待機電力は気にすべき?
  8. 8. 導入・設置の実務メモ(失敗しないコツ)
    1. 8-1. 配線・取り付けの基本
    2. 8-2. 設定の初期値(まずはここから)
    3. 8-3. 季節と天候の対策
  9. 9. チェックリスト(今日・今週・今月)
    1. まとめ|電気代を抑えて賢く守る

1. センサーライトの基礎知識と電気代の考え方

1-1. 種類と消費電力の目安

光源の違いで消費電力は大きく変わります。LEDは省エネ・長寿命で、電気代を抑えたいなら第一候補です。

光源の種類消費電力の目安特徴
LEDタイプ4〜15W省エネ・発熱が少ない・寿命が長い
蛍光灯タイプ10〜30W中程度の消費電力・点灯直後は暗めのことも
白熱電球タイプ40〜100W高消費電力・発熱大・防犯用としては非推奨

1-2. 電気代の計算式(たった一つを覚える)

電気代(円)= 消費電力(W)× 使用時間(h)× 電気料金単価(円/kWh)÷ 1000

例:10WのLEDを1日24時間つけっぱなし
10(W)× 24(h)× 27(円/kWh)÷ 1000 = 6.48円/日約195円/月(30日) → 約2,365円/年(365日)

1-3. 1Wあたりの早見尺(暗算に便利)

1Wを24時間つけっぱなしにした場合:

指標27円/kWhのとき
1W・1日0.648円
1W・1か月(30日)19.44円
1W・1年(365日)約236円

例:8Wなら月約8×19.44=155円、60Wなら月約1,166円(四捨五入)。

1-4. 常時点灯とセンサー運用の違い

  • 常時点灯:点灯時間が長く、電気代が積み上がる。特に白熱電球は負担が大きい。
  • センサー運用必要な時だけ点灯。待機電力(0.1〜0.5W程度)はあるが、総コストは大幅に低い
  • 結論LED+センサー運用が、防犯と節約の最もバランスが良い選択。

2. タイプ別・明るさ別の電気代シミュレーション

2-1. 24時間つけっぱなし(月額・年額)

前提:電気料金27円/kWh、1か月=30日、1年=12か月。

光源・消費電力月の電気代(24h)年の電気代(24h)
LED 4W約78円約933円
LED 8W約155円約1,866円
LED 10W約195円約2,340円
LED 15W約292円約3,500円
蛍光 30W約585円約7,020円
白熱 60W約1,170円約14,040円
白熱 100W約1,950円約23,400円

要点:白熱電球の常時点灯は年間2万円超も。LEDなら数千円で済むケースが多い。

2-2. センサー運用の現実的な電気代(LED10Wの例)

前提:待機0.2W、電気料金27円/kWh。点灯回数と点灯時間で試算。

利用頻度の想定1日の点灯回数 × 時間月の点灯時間月の電気代(待機含む)年の電気代
低頻度10回 × 15秒1.25h約4.2円約51円
中頻度20回 × 30秒5h約5.2円約63円
高頻度60回 × 30秒15h約7.9円約95円

要点センサー運用の電気代は極めて小さい。実質、待機分が主で、点灯が増えても増加はわずか。

2-3. 複数台設置時の目安(常時点灯との比較)

設置台数LED10Wを24h常時点灯LED10Wのセンサー運用(中頻度)
1台195円/月5円/月
3台585円/月15円/月
5台975円/月25円/月

結論常時点灯をやめてセンサー運用へ——複数台でも節電効果は非常に大きい

2-4. 電気料金単価ちがいの早見表(つけっぱなし時)

1Wを24h点灯したときの月・年コスト。

電気料金単価1W・月1W・年
23円/kWh約16.56円約201円
27円/kWh約19.44円約236円
31円/kWh約22.32円約272円

例:12Wなら、単価27円で月約268円/年約2,835円。単価31円では月約268→約268×31/27≈約308円に増えます。


3. 電気代を抑えつつ防犯効果を上げる使い方(設定と配置)

3-1. 感度・点灯時間・明るさの最適化

  • 感度(検知範囲):通行人の多い道路まで拾わないよう範囲を絞る
  • 点灯時間10〜30秒で足元確認と威嚇には十分。長すぎる設定は電力と寿命の無駄。
  • 明るさ:必要以上に明るくしない。まぶしさ=苦情に直結。玄関は足元と顔が見える程度を基準に。

3-2. 設置位置の工夫(影を作らない)

  • 玄関・駐車場・勝手口など、接近経路を横から照らすと影が薄くなる。
  • 高すぎる位置は無駄な拡散、低すぎる位置はまぶしさの原因。**目線より上〜軒下(2.2〜2.5m目安)**がバランス良好。
  • 物置・植栽で影ができる場合は角度調整位置替えで死角を減らす。

3-3. タイマー・明暗センサーの併用

  • 夜間のみ作動にする設定で、昼の不要点灯をゼロに。
  • 就寝後は短時間点灯へ切り替え、玄関は固定点灯+弱・周辺はセンサーなど役割分担でムダを削減。
  • 季節で日没時刻が変わるため、年2回は設定見直しを。

3-4. 近隣への配慮(色味と照射角)

  • 電球色寄りは目にやさしく、境界線に向けない角度を下げる遮光板で迷惑を回避。
  • まぶしさが強いとカメラ映像も白飛びしやすい。面で照らす配置が有利。

4. ソーラー式・電池式の活用と注意点

4-1. ソーラー式の設置のコツ

  • 南向き・日当たり良好が基本。影になる時間帯が長い場所は避ける。
  • パネルは汚れで発電量が落ちる。季節ごとの拭き掃除で性能維持。

4-2. 蓄電池と冬対策

  • 冬や雨天続きは点灯時間が短くなる。必要箇所は電源式、その他をソーラーにする混在運用が安定。
  • 低温で電池性能が落ちるため、重要箇所は電源式でバックアップを。

4-3. 防犯効果を落とさない配置

  • 接近の動線上で正面から照らすより、斜め横からのほうが顔が見えやすい
  • 注意表示(防犯カメラ作動中など)と組み合わせると心理的抑止が高まる。

5. 家計にやさしい置き換え戦略(回収の考え方)

5-1. 白熱→LEDに替えるといくら得?

  • 白熱60Wを常時点灯(24h)→ 約1,170円/月
  • LED10Wへ置き換え→ 約195円/月差額 約975円/月
  • 器具の差額が3,000円なら約3か月で回収。以後は毎月約975円が節約に。

5-2. センサー無し→有りでの差

  • LED10W、夕方〜夜6時間固定点灯:約48.6円/月
  • 同条件でセンサー点灯(合計30分/日)約2.4円/月+待機約3.9円/月=約6.3円/月差:約42円/月

5-3. 単価変動に強い組み合わせ

  • LED+短時間点灯+夜間限定作動の三点を押さえると、電気料金単価が変わっても増加幅が小さい

6. ケース別・最適プラン(住まいの形・用途)

6-1. 一戸建て・通り沿い

  • 玄関:固定点灯(弱)+センサー補助駐車場・勝手口:センサー
  • 表示シール人感点灯来訪の見える化近隣へまぶしくない角度に配慮。

6-2. 一戸建て・路地裏(見通しが悪い)

  • 砂利敷き+センサーライト音と光を両立。照明は横からで影を薄く。
  • 重要箇所は電源式、その他をソーラー停電時も最低限確保

6-3. 集合住宅・低層階(ベランダ動線)

  • ベランダはセンサー短時間点灯玄関は固定弱+来客時強カーテン運用で室内の見え方を調整。

6-4. 集合住宅・高層階(玄関中心)

  • 玄関はセンサー+短時間のぞき穴の逆抜け防止サムターン対策も併用。

6-5. 店舗・事務所(夜間の見せ方)

  • 通り側は見せる明かり(弱)+センサー、裏口はセンサーのみ看板灯の時間短縮で電力を圧縮。

7. よくある疑問とトラブル解決(家計・近隣・機器)

7-1. つけっぱなしは防犯に有効?

一定の効果はあるものの、不在のサインにもなり得ます。センサー運用+注意表示のほうが、気づきと記録を両立しやすく、電気代も抑えられます。

7-2. 近隣への配慮(光害・まぶしさ)

  • 強い白色は苦情の元。電球色寄りにすると穏やか。
  • 境界線に向けない/角度を下げる/遮光板の三点で迷惑回避。

7-3. センサーの誤作動(風・雨・小動物)

  • 感度を一段下げる検知方向を車道から外す高さ調整で改善。定期的にクモの巣と汚れを清掃

7-4. ソーラー式が暗い/すぐ切れる

  • 日照不足・パネル汚れが主因。設置角度の見直し拭き取りで改善。冬は点灯時間を短く設定

7-5. 待機電力は気にすべき?

  • 0.2Wの待機なら月約3.9円/年約47円(単価27円)。点灯時間の短縮効果が圧倒的に大きいため、心配しすぎる必要はありません。

8. 導入・設置の実務メモ(失敗しないコツ)

8-1. 配線・取り付けの基本

  • 屋外用の防水仕様を選ぶ。コードはたるみを作らず固定、接続部は防水テープで保護。
  • 取り付け高さは2.2〜2.5mが目安。表札・番地の見やすさも同時に整えると抑止力が上がる。

8-2. 設定の初期値(まずはここから)

  • 点灯時間:15秒感度:中明るさ:中作動時間帯:日没〜就寝
  • 1週間ほど使って誤作動・まぶしさ・死角を確認し、微調整。

8-3. 季節と天候の対策

  • 夏は虫が寄るため、色味と設置角度で窓への飛来を減らす。
  • 台風前は器具の固定緩み点検。落下防止は安全の基本。

9. チェックリスト(今日・今週・今月)

期間やることひとことメモ
今日(30分)単価の確認、玄関・裏口の明るさ点検、感度を一段下げて試運転まずは誤作動の抑制から
今週点灯時間を10〜30秒へ調整、影の出る物の移動、注意表示を掲示影が減ると明るさを上げずに見やすい
今月白熱→LED置換、日没時刻に合わせてタイマー調整、パネル拭き掃除置換はその日から節約が始まる

まとめ|電気代を抑えて賢く守る

  • LEDを選ぶ:同じ明るさでも電気代は白熱の1/10ほど。
  • センサー運用+短時間点灯:待機分を含めても月数円レベルに収まることが多い。
  • 設置・設定の工夫:感度・時間・角度・明暗の四つを最適化
  • ソーラーの併用:日当たりの良い場所は電気代ゼロ運用に。

防犯は光で「気づかせる」ことが目的。ムダな点灯は減らし、必要な瞬間に明るく、短く。これが安全と節約の最短ルートです。

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