「戦争がない国はどこだろう」と気になるとき、多くの人は“平和そうな国名”を知りたくなります。けれど、実際には一つの国名だけで答えを出すのはかなり難しいです。過去に大きな戦争に関わっていないことと、今も安心して暮らしやすいことは、必ずしも同じではないからです。対外戦争に関与しにくい国でも、自然災害や生活コスト、医療の届きやすさでは別の課題を抱えていることがあります。
そこで大事になるのが、「戦争がない国」を一位から並べて終わるのではなく、何をもって平和と見るのかを整理することです。この記事では、最新の平和指標を参考にしながら、平和度が高い国の顔ぶれ、共通点、旅行・留学・移住での見方までを、生活者目線で分かりやすくまとめます。読み終わるころには、「どの国が一番か」より「自分にはどの平和の形が合うか」が判断しやすくなるはずです。
結論|この記事の答え
結論から言うと、「戦争がない国ランキング」を厳密につくるのは難しいです。
なぜなら、戦争の定義をどこまで広く取るかで答えが変わるからです。対外戦争に参加していないことを重視するのか、内政の安定や治安まで含めるのか、軍事同盟との関わり方まで見るのかで、国の並びは変わります。
そのうえで、今の参考として使いやすいのが、Institute for Economics & Peace が公表する Global Peace Index(GPI)です。GPI 2025は、163の国と地域を23の定性的・定量的指標で評価しており、上位はアイスランド、アイルランド、ニュージーランド、オーストリア、スイスでした。続いてシンガポール、ポルトガル、デンマーク、スロベニア、フィンランドが上位10か国に入っています。つまり、今の「平和度の高い国」をざっくりつかむなら、この並びがかなり参考になります。
ただし、ここで気をつけたいのは、GPI上位だからといって、どんな人にも同じように向くわけではないことです。
たとえば、旅行で短期間滞在する人なら、まず見るべきは治安、医療、言葉の通じやすさです。
留学したい人なら、平和度だけでなく、生活費、差別の少なさ、教育制度の相性も重要になります。
移住を考える人なら、仕事、住居、在留資格、家族への医療や教育まで含めて見ないと、平和そうな国を選んだつもりが暮らしにくさで苦労しやすくなります。
判断フレームで整理すると、次の形が使いやすいです。
| 目的 | 優先して見るもの | まずの考え方 |
|---|---|---|
| 旅行 | 治安、医療、移動のしやすさ | 平和度上位+観光しやすさ |
| 留学 | 差別の少なさ、生活基盤、教育 | 平和度上位+暮らしの安定 |
| 移住 | 仕事、住居、家族支援、医療 | 平和度上位+生活インフラ |
| 迷ったとき | 平和指標だけでなく日常安全を見る | 「戦争がない」だけで決めない |
つまり、○○な人はA、○○な人はBで言えば、旅行目的の人は治安と医療を優先、移住目的の人は生活基盤を優先です。
○○を優先するならCで言えば、「戦争を避けたい」だけならGPI上位を参考にしつつ、「暮らしやすさ」を優先するなら物価や制度まで含めて見る。
迷ったらD、つまり「平和度上位の国から、自分の目的に合う条件で絞る」が最小解です。
もう一つ、先に押さえておきたいことがあります。
平和は偶然続いているわけではありません。GPIの上位国を見ると、軍事を抑えるだけでなく、外交での対話、国内の治安、政治の安定、生活基盤の厚さが重なっています。スイスは中立を制度的に守り、アイルランドは軍事的中立を外交の柱の一つにし、ニュージーランドは非核政策を法律にまで落とし込んできました。コスタリカは1949年に軍を廃止したことで知られていますし、アイスランドは常設軍を持たない国としてよく挙げられます。
つまり、「戦争がない国」は一つの奇跡的な条件で生まれているのではなく、いくつもの仕組みで保たれている、ということです。ここが分かると、国名を眺めるだけの記事より、ずっと実用的に読めるようになります。
「戦争がない国ランキング」をどう読むべきか
ランキングは分かりやすい反面、読み方を間違えると判断を誤りやすいです。特に「戦争がない国」というテーマは、見出しが強いぶん、定義があいまいなまま広がりやすいところがあります。
「戦争がない」と「平和に暮らしやすい」は同じではない
まず整理したいのは、「戦争がない国」と「平和に暮らしやすい国」は似ているようで少し違う、という点です。
たとえば、軍事的な衝突にほとんど関わらず、対外戦争から距離を取っている国でも、生活費が極端に高い、住宅事情が厳しい、自然災害が多いといった理由で、誰にとっても暮らしやすいわけではありません。逆に、防衛体制はある程度持ちながらも、国内の治安や医療、社会保障が安定していて、結果として「落ち着いて暮らしやすい」と感じやすい国もあります。
この違いを無視すると、「軍がないから一番平和」「中立だから絶対安全」といった雑な結論になりやすいです。
ここでの失敗を避ける判断基準は、外への戦争の少なさと、内側の暮らしの安定を分けて見ることです。
旅行なのか、留学なのか、移住なのかでも見るべき項目は変わります。
情報量で勝とうとすると混乱しやすいので、まずは自分の目的に合う平和の条件を一つ決めるほうが実用的です。
今見るならGPIのような総合指標が参考になる
今の時点で、国を横並びで見る参考として使いやすいのがGPIです。
GPI 2025は、163の国と地域を対象に、社会の安全、現在進行中の内外の紛争、軍事化といった3領域・23指標で平和度を測っています。こうした総合指標のよいところは、「戦争の有無」だけでなく、今の社会の安定や治安も含めて見られることです。
もちろん、GPIにも限界はあります。
指標である以上、国の細かな事情や、人によって違う体感までは拾いきれません。
だから、ランキングは入口として使い、最後は自分の目的に照らして読み替える。この二段階が大切です。
数字は便利ですが、それだけで決めない。ここが安全な読み方です。
現在の平和度が高い国はどこか|参考ランキングと特徴
現在の平和度が高い国ランキング|2025年の参考順位
まず、今の時点で「平和な国」を見る参考として使いやすいのは、Institute for Economics & Peace が公表する Global Peace Index(GPI)です。GPI 2025 は163の国と地域を対象に、社会の安全、内外の紛争、軍事化などを総合して評価しています。2025年版の上位10か国は、アイスランド、アイルランド、ニュージーランド、オーストリア、スイス、シンガポール、ポルトガル、デンマーク、スロベニア、フィンランドでした。日本は12位です。
ただし、この順位は「どの国が偉いか」を決める表ではありません。
旅行で見たい安全と、留学や移住で見たい安全は違います。
ですから、ランキングは入口として使い、最後は自分の目的に合わせて読み替えるのが失敗しにくい使い方です。
総合ランキングTOP10(参考)
| 順位 | 国名 | 読み方のポイント |
|---|---|---|
| 1 | アイスランド | 常設軍を持たず、治安の安定と社会の落ち着きが強み |
| 2 | アイルランド | 軍事的中立を重んじ、外交でも対話志向が強い |
| 3 | ニュージーランド | 非核政策と多国間協調で知られ、暮らしの安定感も高い |
| 4 | オーストリア | 欧州の中でも平和度が高く、安定した社会基盤を持つ |
| 5 | スイス | 中立の伝統と制度の厚さが際立つ |
| 6 | シンガポール | 治安と秩序の強さが目立つ一方、規律も厳しめ |
| 7 | ポルトガル | 治安、暮らしやすさ、観光のしやすさのバランスがよい |
| 8 | デンマーク | 社会の安定と生活基盤の強さが平和度を支える |
| 9 | スロベニア | 欧州の中では比較的落ち着いた平和国家として評価される |
| 10 | フィンランド | 安全保障環境は複雑でも、国内の安定度が高い |
この表の見方で大切なのは、「順位が高い=誰にとっても最適」ではないことです。
たとえば、シンガポールは非常に治安がよくても、物価やルールの厳しさは人によって相性が分かれます。スイスは平和度が高くても、生活費はかなり高めです。アイスランドやニュージーランドは平和度の高さが魅力ですが、自然条件や物価まで含めると向き不向きがあります。
ランキング上位の国は、何が違うのか
上位国を並べてみると、ただ「戦争をしていない」だけではない共通点があります。
大きく分けると、次の3つの型が見えてきます。
1位〜5位に多いのは「対話と制度で平和を保つ型」
アイスランドは常設軍を持たず、政府も standing armed forces を持たないと説明しています。アイルランドは外務省が military neutrality を独立外交の重要な柱だと明記しています。スイスも中立を国家の基本姿勢として位置づけています。つまり、上位国は「軍事を前に出さない」「立場を明確にして火種を広げにくくする」という制度を持っています。
6位〜10位には「国内の秩序と生活基盤で支える型」も多い
シンガポール、デンマーク、フィンランドなどは、単純に中立や非武装だけで上位なのではありません。治安、社会保障、公共サービス、行政への信頼といった「内側の安定」が平和度を押し上げています。GPIは社会の安全や治安も評価対象に含めているため、国内が揺れにくい国ほど順位が上がりやすい構造です。
「軍がない国」と「平和度が高い国」は重なるが、完全には同じではない
ここは勘違いしやすいところです。
コスタリカは1949年に軍を廃止したことでよく知られ、ユネスコもその歴史的文書を記録遺産として扱っています。しかし、2025年のGPIトップ10に入っているわけではありません。逆に、スイスやフィンランドのように防衛体制を持ちながらも平和度が高い国もあります。つまり、「軍の有無」だけで平和は決まらず、外交、治安、暮らしの安定まで重なって初めて上位に来やすい、ということです。
目的別ランキング|旅行・留学・移住ならどう見るか
総合ランキングは便利ですが、読者にとって本当に役立つのは「自分の目的に合う順位」です。
そこで、記事内では次のように整理すると使いやすくなります。
旅行で見やすい国ランキング(安全性と動きやすさ重視)
| 目安順位 | 国名 | 向きやすい人 |
|---|---|---|
| 1 | アイスランド | 自然観光を落ち着いて楽しみたい人 |
| 2 | スイス | 治安と交通の安定を重視したい人 |
| 3 | ポルトガル | 比較的穏やかな雰囲気で旅したい人 |
| 4 | ニュージーランド | 自然中心の滞在を楽しみたい人 |
| 5 | シンガポール | 都市型で移動しやすい安全を求める人 |
旅行では、平和度に加えて、医療の受けやすさ、移動のしやすさ、夜の安心感が大事です。
短期滞在では、政治制度の深い理解より「今その国で動きやすいか」が効きます。
迷ったら、総合ランキングの上位国から「観光しやすさ」で絞ると失敗しにくいです。
留学で見やすい国ランキング(生活基盤と学びやすさ重視)
| 目安順位 | 国名 | 向きやすい人 |
|---|---|---|
| 1 | アイルランド | 英語圏で落ち着いて学びたい人 |
| 2 | ニュージーランド | 生活と学業のバランスを重視したい人 |
| 3 | スイス | 安定した環境で専門性を高めたい人 |
| 4 | フィンランド | 社会の安定や教育環境を重視したい人 |
| 5 | デンマーク | 福祉や暮らしの質も含めて考えたい人 |
留学では、平和度だけでなく、差別の少なさ、生活費、住居、学校制度との相性が重要です。
ランキング上位でも、物価や住まいの探しやすさは国ごとに大きく違います。
「平和だから勉強しやすいだろう」で決めるのは、やらないほうがよいです。
移住で見やすい国ランキング(暮らしの安定重視)
| 目安順位 | 国名 | 向きやすい人 |
|---|---|---|
| 1 | ポルトガル | 穏やかな暮らしと欧州生活を両立したい人 |
| 2 | ニュージーランド | 自然と生活のバランスを重視したい人 |
| 3 | アイルランド | 英語圏で安定感を求める人 |
| 4 | スイス | 高コストでも制度の厚さを優先したい人 |
| 5 | カナダ | 平和度上位圏かつ多文化環境を重視したい人 |
移住では、仕事、住居、医療、家族の教育、在留資格まで見ないと判断を誤ります。
GPIで日本より上位だから暮らしやすい、という読み方は危険です。
特に住居費と物価は、平和度ランキングでは見えにくいので、必ず別で確認したいところです。なお、カナダはGPI 2025で15位です。トップ10ではありませんが、移住候補として比較対象に入ることは多い国です。
ここでのランキングは、平和度をつかむための参考順位です。
旅行・留学・移住では、治安、医療、自然災害、物価、言語、在留資格など、別の条件も必ず重ねて判断してください。順位が高い国でも、あなたや家族にとっての最適解とは限りません。ここからは、現在の参考ランキングとして、GPI 2025 の上位国を見ていきます。順位だけを追うのではなく、それぞれがどういうタイプの平和を作っているのかに注目すると、かなり見え方が変わります。
上位国の顔ぶれ
GPI 2025 の上位10か国は、アイスランド、アイルランド、ニュージーランド、オーストリア、スイス、シンガポール、ポルトガル、デンマーク、スロベニア、フィンランドでした。西欧と北欧に上位が多く、アジアではシンガポール、オセアニアではニュージーランドが目立ちます。日本は12位でした。
この並びを見ると、共通しているのは「大国ではないこと」だけではありません。
治安が比較的安定している。
政治的な混乱が小さい。
外交で対話や協調を重視する。
暮らしの基盤が整っている。
この重なりが見えてきます。
つまり、平和は軍事の話だけでなく、国内の生活の話でもある、ということです。
参考として、見やすい一覧表を置いておきます。
| 参考上位国 | 平和の特徴 | 読み方のポイント |
|---|---|---|
| アイスランド | 常設軍を持たず、治安がよい | 小国・同盟依存も含めて読む |
| アイルランド | 軍事的中立を外交の柱に持つ | EU内での立ち位置も確認 |
| ニュージーランド | 非核政策と多国間協調 | 平和度と災害リスクは分けて考える |
| スイス | 中立の制度と仲介外交 | 中立と高い生活費は別問題 |
| ポルトガル | 治安と社会の安定 | 旅行・移住先候補として人気 |
| シンガポール | 治安と秩序の強さ | 規制の厳しさも合わせて見る |
この表の前後で強調したいのは、上位国にも「向く人」「向かない人」があることです。
たとえば、旅行先としては非常に安心しやすい国でも、長期滞在となると住居費や就労条件が壁になることがあります。
ランキングは便利ですが、そのまま答えにはなりません。
軍を持たない国・中立を守る国・抑制的に防衛する国の違い
平和な国といっても、作り方は一つではありません。
ここを雑にまとめると理解しにくくなるので、三つに分けて整理します。
一つ目は、軍を持たない、または常設軍を持たない型です。
コスタリカは1949年に軍を廃止した国としてよく知られています。ユネスコもその歴史的文書を記録遺産として扱い、健康や教育への投資と結びついた例として紹介しています。アイスランドも政府が「常設軍を持たない」と説明しています。
二つ目は、中立を制度として重視する型です。
スイス連邦外務省は、連邦憲法に基づき中立を守ると説明しており、中立国として戦争に参加しない義務や、軍事支援をしない原則を示しています。アイルランドも外務省が軍事的中立を独立外交の重要な柱だと説明しています。
三つ目は、軍事を完全に捨てるのではなく、抑制的に防衛しつつ、国際協調や非核政策を重視する型です。
ニュージーランドは1984年に核兵器に反対する政策を取り、1987年に核兵器のない国として法制化しました。GPIで上位にいる理由も、単に軍事が弱いからではなく、全体として平和志向の制度が根づいているからです。
平和を維持する国々に共通する特徴
ここが、この記事で一番価値になる部分です。ランキングを覚えるより、なぜ平和が続いているのかを知ったほうが、自分の判断に使いやすいからです。
外交で火種を大きくしにくい
平和度の高い国に共通するのは、問題が起きたときに武力で解決しようとするより、外交や国際協調で火種を大きくしにくいことです。スイスの中立、アイルランドの軍事的中立、ニュージーランドの非核政策は、やり方は違っても「力を見せる前に、立場を明確にし、対話を重視する」という点で共通しています。
これは国の話ですが、生活にも置き換えやすい考え方です。
誤解を大きくしない。
話し合いの窓口を閉じない。
ルールを見える形にする。
こうした仕組みがあるほど、大きな衝突に育ちにくくなります。
平和国家は、偶然おだやかなのではなく、こじらせにくい制度を持っているのです。
国内の暮らしが安定している
もう一つ大きいのが、国内の暮らしの安定です。
GPI上位国は、社会の安全や治安の評価が高い傾向があります。つまり、外と戦わないことだけではなく、国内で大きく揺れにくいことが平和の土台になっています。教育、医療、行政への信頼、ルールの見えやすさ。こうした地味な要素が、長い目で見るとかなり効きます。
ここで勘違いしやすいのは、「軍事を減らせば自動的に平和になる」と考えることです。
実際には、暮らしが不安定だと不満や分断が大きくなり、平和は続きにくくなります。
だから、教育や医療、治安、情報公開が整っているかはかなり大切です。
平和を維持する国は、外への姿勢と内側の安定を両方持っています。
非軍事の危機にも備えている
平和な国でも、地震、噴火、感染症、経済不安といった非軍事の危機は避けられません。
たとえばニュージーランドやアイスランドは平和度では高くても、自然条件の厳しさは別問題です。GPI上位だからといって、自然災害まで少ないとは限りません。
ここは旅行や移住で特に見落としやすいところです。
「戦争がない国=何も起こらない国」ではありません。
災害、医療、物価、移動手段、季節の厳しさ。
このあたりに目を向けると、平和の見方がぐっと現実的になります。
よくある失敗と、やらないほうがいい見方
平和な国を探すときは、安心したい気持ちが強いぶん、見方が雑になりやすいです。ここは、あえて失敗例を先に押さえておいたほうが、判断を誤りにくくなります。
「軍がない国=どんな面でも安全」と思い込む失敗
よくあるのが、「軍がない国なら一番安全だろう」と決めつけることです。
たしかに、コスタリカの軍廃止やアイスランドの常設軍なしは象徴的です。ですが、それだけで旅行、留学、移住の向き不向きまで決まるわけではありません。コスタリカは中米の中で平和主義の象徴として語られることが多い一方、住環境や地域差まで含めると、誰にでも同じように簡単というわけではありません。アイスランドも常設軍はありませんが、NATOとの関係や地理条件の中で安全保障を組み立てています。
つまり、「軍がない」という一点だけで国を選ぶのはやらないほうがよいです。
失敗を避ける判断基準は、
平和の仕組みを見る。
暮らしの安定を見る。
自分の目的に合うかを見る。
この三つです。
ランキング上位だけで旅行・留学・移住を決める失敗
もう一つ多いのが、ランキング上位だからそのまま自分にも向くと思ってしまうことです。
たとえばスイスは平和度が高く、中立でも知られていますが、生活費はかなり高めです。シンガポールは平和度上位ですが、ルールの厳しさや住居費も合わせて見る必要があります。ニュージーランドは平和度が高く、非核政策でも知られますが、自然災害リスクは別に考えなければいけません。
これはやらないほうがよい、を整理すると次の通りです。
| やってはいけない見方 | なぜ危ないか | 避ける基準 |
|---|---|---|
| 上位国だから無条件で安全 | 生活費や災害、制度差を見落とす | 目的別に条件を分ける |
| 軍がない国なら安心 | 防衛の仕組みや生活リスクは別 | 外交・治安・暮らしも見る |
| 旅行と移住を同じ基準で考える | 必要な安全が違う | 滞在目的を先に決める |
| 「平和そうな雰囲気」で決める | 印象は変わりやすい | 指標と制度で確認する |
旅行・留学・移住ならどう判断するか
ここからは、読者が自分に置き換えて選べるように、目的別に整理します。ここが一番、実際の判断に使いやすい部分です。
旅行なら
旅行なら、まず治安、医療、移動のしやすさです。
短期滞在では、国全体の長い歴史よりも、「今その国で落ち着いて動けるか」が大切になります。GPI上位国の中では、アイスランド、スイス、ポルトガル、ニュージーランドなどは、平和度の高さと観光先としての安定感を両立しやすい候補として見やすいです。
旅行向きの人はA、留学向きの人はB、移住向きの人はCで整理すると、
Aは治安と医療、
Bは教育と生活基盤、
Cは仕事と家族支援です。
迷ったら、旅行は「治安と病院へのアクセス」を優先して見れば大きく外しにくいです。
留学なら
留学では、平和度だけでなく、差別の少なさ、教育制度、生活費、住居、現地での支援制度がかなり重要です。
GPI上位国の中でも、アイルランド、ニュージーランド、スイス、カナダのような国は、学ぶ環境を重視する人の比較候補になりやすいです。GPI 2025 ではカナダは15位で上位10ではありませんが、生活基盤や教育面で比較対象に入ることは多いです。
留学でよくある失敗は、「平和だから勉強しやすいだろう」で終わることです。
実際には、物価、言語、住まい、地域差のほうが日々の負担になります。
その失敗を避ける判断基準は、
学ぶ場所だけでなく暮らす場所を見ること。
夜道と住居費を見ること。
支援制度を見ること。
この三つです。
移住なら
移住は一番条件が多くなります。
戦争がない、平和度が高い、治安がよい。ここまでは大事ですが、それだけでは暮らせません。
仕事があるか。
住める家があるか。
家族が病院に通えるか。
子どもが学校に入れるか。
こうした「続けられる生活」があるかが、移住では決定的に重要です。
比較しやすい整理表を置いておきます。
| 目的 | 優先順位1 | 優先順位2 | 優先順位3 |
|---|---|---|---|
| 旅行 | 治安 | 医療 | 移動のしやすさ |
| 留学 | 教育 | 生活費 | 差別の少なさ |
| 移住 | 仕事 | 住居 | 家族支援・医療 |
移住を優先するならC、迷ったらDで言えば、
Cは「平和度の高い国」より「暮らしが回る国」を優先。
Dは「仕事・住居・医療」の三つがそろうかを先に見る。
ここを押さえておくと、平和な国選びがかなり現実的になります。
結局どう選べばいいか|迷ったときの最小解
最後に、「結局どうすればいいのか」を一本にまとめます。
戦争がない国を探すとき、つい一位の国名だけを知りたくなります。ですが、本当に役に立つのは、「自分がどんな平和を必要としているか」を言葉にすることです。
まず、旅行なのか、留学なのか、移住なのかを決める。
次に、重視する安全を一つだけ決める。
治安なのか。
医療なのか。
自然災害の少なさなのか。
生活基盤なのか。
この順番で絞ると、情報に振り回されにくくなります。
迷ったらこれでよい、という最小解を置いておきます。
平和度の参考としては、まず GPI 2025 の上位国を見る。
そこから、自分の目的に合わせて条件を三つに絞る。
旅行なら治安・医療・移動。
留学なら教育・生活費・住居。
移住なら仕事・住居・家族支援。
この形で比べれば、かなり判断しやすくなります。
そして、これはやらないほうがよい、も最後に明確にしておきます。
「戦争がない」だけで決めること。
「軍がない」だけで決めること。
「ランキング上位」だけで決めること。
この三つは、いずれも暮らしの実感を外しやすいです。
平和は、ニュースの見出しだけで選べるものではありません。
外交、制度、治安、暮らしの安定、その全部が重なって形になります。
だからこそ、国の名前を覚えるだけで終わらせず、「なぜこの国は平和を保ちやすいのか」を読み取るほうが価値があります。
今日できる一歩はシンプルです。
自分の目的を一つ決める。
平和度上位の国を三つだけ比べる。
そして、最後に「その国で自分はどう暮らすのか」を想像してみる。
そこまでできれば、ランキングはただの読み物ではなく、判断の地図になります。
まとめ
「戦争がない国ランキング」は、厳密には作りにくいテーマです。
その代わり、今の参考としては GPI のような平和度指標が使いやすく、2025年の上位はアイスランド、アイルランド、ニュージーランド、オーストリア、スイスでした。
ただし、本当に大切なのは、一位を覚えることではありません。
平和な国に共通するのは、軍事を抑える姿勢だけでなく、外交で火種を大きくしにくいこと、治安や暮らしの基盤が安定していること、非軍事の危機にも備えていることです。コスタリカの軍廃止、アイスランドの常設軍なし、スイスの中立、アイルランドの軍事的中立、ニュージーランドの非核政策は、その違う形の表れです。
結局どう選べばいいかと言えば、
旅行なら治安と医療、
留学なら教育と生活基盤、
移住なら仕事と家族支援。
この順番で見るのが実用的です。
平和は「国の名前」で選ぶより、「自分が何を安心と感じるか」で選んだほうが失敗しにくくなります。
この記事で読者が今日やるべき行動を3つ
- 旅行・留学・移住のどれを考えているのか、目的を一つに決める
- GPI上位国から気になる国を三つだけ選び、治安・医療・生活費のどれを優先するかを書き出す
- 「戦争がない」以外に、自分が絶対に外せない条件を三つ決める


