お風呂とシャワーどっちが光熱費が安い?家庭でできる節約術を徹底比較

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知識 経験

家計と快適さ、どちらも諦めない。お風呂(浴槽)とシャワーの光熱費を、公表単価の目安・実使用の行動パターン・季節差まで踏み込んで徹底比較。人数・燃料(都市ガス/プロパン/電気)別の“最安ルート”、今日から使える時短&節水ワザ、設備投資の回収目安まで一冊分の知識を1記事に凝縮しました。


  1. 0. この記事でわかること(要点)
  2. 1. 光熱費の基本と“比較のものさし”
    1. 1-1. 計算の前提(単価・水量・温度・流量)
    2. 1-2. 計算式(おさらい)
    3. 1-3. 代表シーンのコスト早見(基礎編)
    4. 1-4. 用語辞典(ぱっと掴む)
  3. 2. 料金シミュレーション:お風呂 vs シャワーの“勝ちパターン”
    1. 2-1. 単身(時短・省コスト重視)
      1. 逆転ライン(単身・通常ヘッド)
    2. 2-2. 家族(共有で浴槽が逆転)
    3. 2-3. 流量別シミュ(シャワーの実力を棚卸し)
    4. 2-4. よくある“見落としコスト”
  4. 3. 目的・季節・時間帯で“最適解”は変わる
    1. 3-1. 目的で選ぶ(温まり・睡眠 vs 時短・清潔)
    2. 3-2. 季節で変える(冬は浴槽/夏はシャワー)
    3. 3-3. 家族の段取り(追い焚きを減らす運用)
    4. 3-4. 在宅勤務・長時間在宅のコツ
  5. 4. 今夜から効く!節約テクニック集(実践版)
    1. 4-1. シャワー編(“時間”と“流量”を制す)
    2. 4-2. お風呂編(“追い焚き”を劇的に減らす)
    3. 4-3. 給湯器・設備編(設定だけで削減)
      1. チェックリスト(今日から)
  6. 5. 小さな投資の回収目安(費用対効果)
  7. 6. よくある質問(Q&A)
    1. 6-1. Q:一人暮らしでも浴槽の方が安いことはある?
    2. 6-2. Q:追い焚きと“足し湯”、どちらが得?
    3. 6-3. Q:電気温水器・エコキュートはどう運用?
    4. 6-4. Q:節水シャワーは水圧が弱くならない?
    5. 6-5. Q:湯はり量を減らしても温まれる?
    6. 6-6. Q:プロパン地域はどう最適化?
    7. 6-7. Q:浴室乾燥機や浴室暖房の電気代は?
    8. 6-8. Q:子ども・高齢者のいる家の注意点は?
  8. 7. 用語辞典(拡張版)
  9. 8. 使い分け早見表(目的×状況)
  10. 9. 〈付録〉自分の家の“実コスト”を測るテンプレ
  11. 【まとめ】

0. この記事でわかること(要点)

  • 結論速読:単身・短時間ならシャワー、15〜16分超え家族で連続入浴なら浴槽が有利。
  • 逆転ライン:燃料とシャワー流量で変化(例:都市ガス×12L/分→約16分)。
  • 季節最適化:冬は“高断熱×フタ×連続入浴”、夏は“低温短時間シャワー”。
  • 節約の核:追い焚き回数の削減/シャワーの時間と流量の見える化。
  • 投資効果:節水シャワー・保温フタは数ヶ月〜1年で元が取れることが多い。

1. 光熱費の基本と“比較のものさし”

1-1. 計算の前提(単価・水量・温度・流量)

  • 水量の目安
    • 浴槽の湯はり:約200L(半身浴:140〜160L)
    • シャワー:通常 12L/分、節水タイプ 6〜8L/分
  • 給湯温度の目安40℃(季節により±2℃、冬は設定が上がりがち)
  • 光熱単価(家計向けの概算)
    • 都市ガス:160円/㎥
    • プロパンガス:300円/㎥
    • 電気:30円/kWh
  • 水道・下水道:本記事の金額は水道代+燃料費を含む概算(地域・住宅で差)

※本記事の数字は“使える家計目安”。給湯器の効率・水温・住環境で前後します。

1-2. 計算式(おさらい)

電気・ガス代(円) ≒ 消費エネルギー量 × 単価
シャワー水量(L) ≒ 流量(L/分) × 時間(分)
湯はり総コスト ≒ (水道・下水)+(給湯エネルギー)

1-3. 代表シーンのコスト早見(基礎編)

条件使用水量都市ガスプロパン電気温水器
お風呂(浴槽200L)約200L約55円約100円約70円
シャワー(10分・12L/分)約120L約35円約65円約45円

目安:シャワー15〜16分で浴槽コストに接近。節水ヘッド(8L/分)なら約23〜24分まで有利。

1-4. 用語辞典(ぱっと掴む)

  • 追い焚き:冷めた湯を再加熱。便利だが燃料追加が発生。
  • 節水シャワー:吐水量を絞りつつ体感を保つヘッド。30〜50%削減も可。
  • 保温フタ:浴槽の熱逃げを抑制。追い焚き回数が激減
  • 高断熱浴槽:湯温低下が小さい浴槽。長時間でも温かさキープ

2. 料金シミュレーション:お風呂 vs シャワーの“勝ちパターン”

2-1. 単身(時短・省コスト重視)

  • 10分シャワー(12L/分):都市ガス 約35円/電気 約45円
  • 浴槽200L:都市ガス 約55円/電気 約70円
    単身はシャワーが基本有利。ただし15〜16分超は浴槽に逆転されがち。

逆転ライン(単身・通常ヘッド)

燃料浴槽(200L)シャワー単価(10分)1分あたり逆転目安
都市ガス55円35円3.5円/分約16分
プロパン100円65円6.5円/分約15分
電気70円45円4.5円/分約16分

**節水ヘッド(8L/分)**なら:都市ガス 約2.3円/分約24分までシャワー優位。

2-2. 家族(共有で浴槽が逆転)

人数お風呂(200L)合計1人あたりシャワー(各10分)合計1人あたり
2人55円(都市ガス)28円70円35円
3人55円18円105円35円
4人55円14円140円35円

一度沸かした湯を続けて使うほど浴槽が有利追い焚きは最小限に。

2-3. 流量別シミュ(シャワーの実力を棚卸し)

流量10分の水量都市ガス(10分)逆転ライン(都市ガス)
14L/分140L約41円約13分
12L/分120L約35円約16分
10L/分100L約30円約18分
8L/分80L約23円約24分

2-4. よくある“見落としコスト”

  • 長時間シャワー:15分→25分へ伸びると**+約70%**。
  • 追い焚き多発:一度の追い焚きで10〜20円相当増(条件次第)。
  • フタ不使用:同じ入浴人数でも追い焚き回数が倍増しやすい。

3. 目的・季節・時間帯で“最適解”は変わる

3-1. 目的で選ぶ(温まり・睡眠 vs 時短・清潔)

  • 温まり&睡眠の質:浴槽10〜15分。首・肩・背中まで湯に浸す/就寝60〜90分前が目安。
  • 時短&清潔:シャワー5〜7分+最後だけ温湯を首すじへ。さっぱり&省コスト。

3-2. 季節で変える(冬は浴槽/夏はシャワー)

  • :湯冷め対策が鍵 → 高断熱浴槽+保温フタ+連続入浴で追い焚き最小化。
  • :低温短時間のシャワー中心。汗ばみ時はまず体を洗い→短時間すすぎ

3-3. 家族の段取り(追い焚きを減らす運用)

  • 続けて入る:帰宅後の順番を揃える/間隔を空けない
  • フタ運用:入浴中も半開を徹底。上がる時は即フタ
  • 半身浴の活用7割湯はりでもイス・かけ湯で温まりやすく。

3-4. 在宅勤務・長時間在宅のコツ

  • 日中はシャワー短時間でリフレッシュ、夜は浴槽でコンディション調整。
  • 浴室の断熱シート・すきま風対策で湯冷め&追い焚きを抑制。

4. 今夜から効く!節約テクニック集(実践版)

4-1. シャワー編(“時間”と“流量”を制す)

  1. 節水シャワーヘッドに交換(30〜50%削減も)
  2. 止水ボタンでこまめに止める(泡立て中は止水)
  3. タイマー5〜7分を見える化
  4. シャワーの角度を垂直寄りにし、体表反射を減らす
  5. 髪はタオルドライ後に短時間温風で仕上げ(ドライヤー節電も)

4-2. お風呂編(“追い焚き”を劇的に減らす)

  1. 保温フタ+高断熱浴槽で湯温低下を抑制
  2. 連続入浴(家族の間隔を詰める)
  3. 残り湯は洗濯へ再利用(衛生面に注意/すすぎは清水推奨)
  4. 湯はりを7〜8割に調整し、かけ湯+肩タオルで体感温度UP
  5. 浴室ドラフト対策(窓のすきま・換気の強弱を最適化)

4-3. 給湯器・設備編(設定だけで削減)

  1. 給湯温度を**−2℃**見直し(42→40℃)
  2. 自動保温OFF:必要時だけ追い焚き
  3. シャワー流量を初期設定から見直し(強すぎ防止)
  4. 節湯水栓サーモスタット混合栓で温度ムダを減らす
  5. 浴室暖房の使い方を最適化(短時間の予熱→OFF)

チェックリスト(今日から)

  • ☐ シャワーを7分以内に(スマホタイマー)
  • ☐ 入浴後は即フタ、家族は連続入浴
  • ☐ 給湯温度を**−2℃**、混合栓の温度固定
  • 節水ヘッド導入、止水ボタンを活用
  • 残り湯を選択的に再利用

5. 小さな投資の回収目安(費用対効果)

アイテム参考価格節約期待回収の目安
節水シャワーヘッド3,000〜8,000円シャワー代 30〜50%減3〜10ヶ月
保温フタ(断熱タイプ)5,000〜12,000円追い焚き 30〜60%減6〜12ヶ月
サーモスタット混合栓10,000〜20,000円温度調整ロス減1〜2年
高断熱浴槽(入替)数万円〜湯温低下が小さい中長期(快適性向上が主効果)

※住戸条件・使用頻度で変動。“時短”効果も家事コストを下げます。


6. よくある質問(Q&A)

6-1. Q:一人暮らしでも浴槽の方が安いことはある?

A: あります。2人以上が短時間で連続入浴できる日や、シャワーが常に15分超の人は浴槽の方が安くなることが多いです。

6-2. Q:追い焚きと“足し湯”、どちらが得?

A: 数度の低下なら足し湯が有利大幅に冷めた場合は追い焚きの方が効率的。前提としてフタ常用が必須です。

6-3. Q:電気温水器・エコキュートはどう運用?

A: 夜間の安い電力で湯を作るほど有利。浴槽は高断熱×フタで追い焚きを最小化し、日中の追加沸き上げを避けると効果が伸びます。

6-4. Q:節水シャワーは水圧が弱くならない?

A: 近年は空気混合や水路設計で体感を維持しつつ吐水を削減可能。一時止水ボタン付きモデルが便利です。

6-5. Q:湯はり量を減らしても温まれる?

A: 半身浴(7割湯はり)+肩に温タオル、入浴中の追い注ぎで体感温度を確保できます。イス利用で水位を稼ぐのも有効。

6-6. Q:プロパン地域はどう最適化?

A: プロパンは単価が高め。節水ヘッドの効果が大。必要に応じて電気寄りの運用(電気ケトルや浴室暖房の最適化)も検討を。

6-7. Q:浴室乾燥機や浴室暖房の電気代は?

A: 乾燥は消費が大きく、1回数十円〜に達することも。時短+部分乾燥や除湿機との分担で抑制。

6-8. Q:子ども・高齢者のいる家の注意点は?

A: 火傷防止の温度設定(40℃前後)と滑り対策を優先。シャワーは止水ボタンで安全・節水を両立。


7. 用語辞典(拡張版)

  • 熱効率:投入エネルギーに対する有効加熱の割合。電気ケトルは高効率、ガスは鍋・空気へのロスが発生。
  • サーモスタット混合栓:一定温度の湯を安定供給。無駄な温度調整を削減。
  • ドラフト(浴室):すきま風・換気で生じる冷気流。湯面からの熱損失が増える。
  • ヒートショック:急激な温度差による体負担。予熱脱衣所の保温で回避。

8. 使い分け早見表(目的×状況)

目的/状況おすすめねらいコツ
単身・平日シャワー7分以内時短・省コストタイマー&止水ボタン
家族3〜4人浴槽を連続利用1人あたり単価↓フタ常用・追い焚き最小
冬の冷え浴槽10〜15分体芯から保温高断熱浴槽・保温フタ
夏・汗流し低温シャワーさっぱり・省エネ最後に温湯を首すじへ
プロパン地域節水シャワー必須単価差の吸収8L/分以下を選ぶ
来客あり浴槽+連続共有で単価↓入浴順を揃える

9. 〈付録〉自分の家の“実コスト”を測るテンプレ

  1. シャワーの流量を測る:バケツに1分出してL/分を計測。
  2. 実際の時間を測る:タイマーで家族の平均を把握。
  3. この記事の表に当て込み、逆転ラインを算出。
  4. 運用ルールを決める:
    • 平日→シャワー◯分以内/休日→浴槽 など。
  5. 2週間運用して再測定→微調整。

【まとめ】

  • 単身・短時間はシャワーが基本有利。ただし15〜16分超流量が多いと浴槽に軍配。
  • 家族は浴槽の共有で1人あたり単価が激減連続入浴×フタ常用で追い焚きを最小化。
  • 節水ヘッド・保温フタ・温度設定の見直しなど、今日からの小ワザで年間コストは確実に下げられる。快適さと節約は両立可能です。

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