【小学生向けに解説】どうして海はしょっぱいの?海水の成分をわかりやすく

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おもしろ雑学

夏になると、たくさんの人が海に遊びに行きますね。みんなは海で泳いだり、バシャバシャと顔をつけたりして、「しょっぱい!」とびっくりしたことはありませんか?川やプールの水はあまり味がしないのに、なぜ海の水だけこんなにしょっぱいのでしょう?

この記事では、「どうして海はしょっぱいの?」「海水には何が入っているの?」「塩はどこから来るの?」「海のしょっぱさのひみつ」「海水の役割や地球との関係」まで、小学生のみんなにも楽しく分かるように、実験や観察のヒント・まとめ表までたっぷりとくわしく解説します!


海はどうしてしょっぱいの?基本の理由と成り立ちを知ろう

海の水はどこからやってくる?地球の水の旅

海の水は、もともと雨や川、地下水、そして氷がとけた水など、いろいろな場所から集まっています。山に降った雨は、やがて川となって流れ、途中でたくさんの石や土、植物、動物と出会いながら、ついには海へとたどり着きます。地球上の水は、雨・川・海・雲へと絶えずぐるぐるめぐっているのです。

川の水と海の水のちがいをくらべよう

川の水は「しょっぱくない」と感じますが、実は山や川の石、土には「塩分」や「ミネラル」が少しずつふくまれていて、雨水がそれを溶かして運びます。ただし、川は流れが速くて、どんどん新しい水と入れ替わるので、塩分がたまりません。これに対して海はとても広く、長い時間かけて世界中の川の水が少しずつ運んできた塩分が、何億年もかかってどんどんたまり、ついに「しょっぱい海」になったのです。

なぜ海はずっとしょっぱいの?

海の水は太陽の熱で蒸発しても、塩分やミネラルは海に残ります。こうして「水分」だけが空にのぼり、塩分はどんどん海に残っていきました。そのため、海は昔からどんどんしょっぱくなり、今のような「しょっぱい海」になったのです。こうした自然の流れを「水のサイクル」と呼びます。

しょっぱさの正体は「塩分」!

海の水がしょっぱいのは、塩分(主に塩化ナトリウム)がたくさんふくまれているからです。海水の重さの約3.5%が塩で、100グラムの海水には約3.5グラムの塩が入っています。みんなが食べる「食塩」も、この海水から作られています。


海水の成分をやさしく、たっぷり解説!

海水に入っているものを調べてみよう

海の水の中には、「水」以外に本当にたくさんの成分がとけ込んでいます。一番多いのは「塩(塩化ナトリウム)」ですが、ほかにもカルシウム、カリウム、マグネシウム、硫酸イオン、炭酸水素イオンなどのさまざまなミネラルが入っています。実は、ごく少量ですが、金や銀、鉄、ヨウ素なども海水には含まれています。

海水の塩分の割合と世界の海

日本のまわりの海では、海水の重さの約3.5%が塩です。でも、世界にはもっとしょっぱい海(紅海など)や、少しだけしょっぱい海(バルト海など)もあります。これは気温や雨の量、川から流れる水の量など、いろいろな条件で海のしょっぱさが変わるからです。

海のミネラルは生き物の命を支えている

海水にふくまれるミネラルや成分は、海の魚やカニ、エビ、貝、ウニ、クラゲ、海藻など、たくさんの生き物が生きるためにとても大切です。カルシウムは貝殻やサンゴの体を作る材料になり、カリウムやマグネシウムは生き物の体を動かすのに使われています。

海水のしょっぱさを体験しよう!実験アイデア

海水と同じくらいの塩分濃度の水を作って味見したり、塩水を蒸発させて本物の「塩」を作ったりする実験もおすすめです。身近なもので海の成分やしょっぱさを体験できます。


海のしょっぱさのふしぎをもっと深く!自然のサイクルを探ろう

塩分がたまるしくみを詳しく解説

川の水が運んだ塩分は海にどんどんたまります。海はとても広いので、長い時間かけて少しずつ塩分が増えていきました。太陽の熱で水分だけが蒸発し、塩分は海に残るので、どんどん海はしょっぱくなっていったのです。

どうして川の水はしょっぱくならない?

川の水は流れが速く、たくさんの新しい水と入れ替わります。そのため、塩分がたまらず、しょっぱくなりません。もし川が海のように流れずにとどまっていたら、しょっぱくなってしまうかもしれません。

世界の海のしょっぱさは同じ?

世界中の海はだいたい似たようなしょっぱさですが、暑い地域の海は太陽の光で水がたくさん蒸発し、もっとしょっぱくなります。逆に、氷の多い北極や南極の海は、氷がとけて塩分が薄まり、すこしだけしょっぱくないのです。世界の海を調べてみると、しょっぱさの違いがよくわかります。

しょっぱくない湖や不思議な塩湖

世界には、全くしょっぱくない湖(淡水湖)や、逆にとてもとても塩分が高くて人がぷかぷか浮かぶ「塩湖」(死海など)もあります。こうした湖や海の成分を比べてみるのも自由研究にぴったりです。

塩はどこからやってきた?地球の歴史と海

昔の地球には今ほど塩分が多くありませんでした。大昔の火山活動や、地面の中のミネラルが雨で溶けて海に運ばれ、長い長い時間をかけてしょっぱい海ができあがりました。


海水と地球のつながり・海の役割を考えよう

海水が地球にもたらす大切な役目

海は地球の表面の70%以上をおおっています。海水は太陽の熱であたたまり、雲や雨、雪、台風を生み出したり、地球の気温や天気を調整したり、二酸化炭素を吸収したりして、地球の命のサイクルを支えています。

海の塩ができるときのサイクルと活用

海の水が太陽の熱であたたまると、水だけが蒸発して空へと旅立ちます。残った塩は海にどんどんたまるので、海のしょっぱさは変わりません。海水を天日に干したり、蒸発させたりして「塩」を作る方法は、世界中で昔から行われてきました。

海水から作られるものはいろいろ!

海水からは「塩」だけでなく、「にがり」(豆腐を作るのに使います)、「マグネシウム」「カルシウム」「ヨウ素」「ミネラル水」など、たくさんのものが作られています。これらは食べ物や飲み物、健康食品、おふろや工業など、いろいろな場面で活躍しています。

海のしょっぱさを使った暮らしの知恵

日本では海水から塩を作る「塩田(えんでん)」や、自然乾燥させて塩をとる伝統があります。海の成分を利用して健康に役立てたり、漬物や干物、味噌など伝統食にも生かされています。

海と環境・地球温暖化のつながり

海水は地球温暖化や環境問題にも深くかかわっています。地球の気温が上がると、海の水も温まって海流や天気、動植物の暮らしに変化が起こります。海のしょっぱさや水の動きを調べることで、地球環境についても考えることができます。


海のしょっぱさ・海水の成分まとめ

海や水のなぞポイント・しくみ暮らしや自然・地球とのつながり例
海の水がしょっぱい川が運ぶ塩分が長い時間でたまり続けた海水浴・魚や貝・海藻・サンゴが生きる環境
川の水はしょっぱくない流れが速く新しい水とすぐ入れ替わる川の生き物・水道・農業用水・人間の飲み水
海水の成分塩・カルシウム・マグネシウム・カリウム・ヨウ素・金・銀など塩作り・健康・工業・薬・伝統食・肥料
海水のしょっぱさ地域や気候でちょっと違う、暑い海はもっとしょっぱい世界の海・塩の産地・塩湖・自由研究
海水の役割地球の気温・天気・雲・雨・雪・台風・命のサイクルをコントロール雨・雲・台風のもと・生き物の命・地球の環境を支える
海の成分を使った暮らし塩作り・ミネラル水・にがり・伝統食・健康・おふろ・工業昔ながらの塩田・食文化・地球環境への配慮・産業の発展

【まとめ】

海がしょっぱいのは、世界中の川が長い時間をかけて少しずつ塩分を運び、海にため続けてきたからです。海水にはいろいろなミネラルや成分がふくまれていて、魚や貝、サンゴ、海藻などたくさんの生き物が元気に暮らすために欠かせません。また、海水は地球の気温や天気、雨や雲、台風のサイクルにも大きな役割を持っています。

海水を使って塩を作ったり、いろいろな実験や観察をしたり、世界の海や湖をくらべて調べると、自然と人間のつながりや、地球の不思議がもっとよく分かります。みんなも海や水のサイクル、地球環境について考えながら、楽しく海を観察したり、自由研究にチャレンジしてみましょう!

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