【小学生向けに解説】どうして風邪をひくと熱が出るの?体の防御反応を解説

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おもしろ雑学

風邪ってどんな病気?どこからくるの?

風邪のウイルスが体に入るとどうなる?

風邪(かぜ)は「ウイルス」というとても小さな生き物が体に入りこむことでおこる病気です。このウイルスは目に見えないくらい小さく、空気中や手でふれた場所にひそんでいます。くしゃみやせきをしたときにウイルスが飛び散り、それをほかの人が吸いこんだり、手でさわった物をとおして体に入ってきたりします。口や鼻から入ったウイルスは、のどや鼻の中、気管(きかん)などにくっつき、どんどん増えていきます。

風邪のときにおこる体の変化

風邪をひくと、のどがイガイガしたり、はながつまったり、くしゃみやせきが出たりします。体が「ウイルスと戦っているぞ!」とがんばっているサインです。その中でもとくに目立つのが「熱(ねつ)」です。体がウイルスと真剣勝負をしている証拠なのです。

なぜ風邪はだれでもひくの?

風邪のウイルスは何百種類もあり、しかも毎年少しずつ姿を変えてしまいます。そのため、いちど風邪にかかっても、また別の風邪ウイルスにはかかってしまうのです。大人でも子どもでも、つかれていたり、寒かったり、寝不足だったりすると体の力が落ちて、ウイルスに負けやすくなります。


どうして熱が出るの?体の防御システムとは

熱は体の「戦いモード」

風邪をひくと体に熱が出るのは、体の中で「免疫(めんえき)」という防御のしくみが動きはじめるからです。免疫とは、体に入ってきたウイルスやバイキンを見つけてやっつける力のこと。熱が出ることで、免疫がよりパワフルに働けるようになるのです。

高い温度でウイルスを弱らせる

ウイルスは体のふつうの温度(36〜37度くらい)では元気にふえてしまいます。でも体温が高くなると、ウイルスの動きがにぶくなって、増えるのがむずかしくなります。つまり、熱を出すことでウイルスを弱らせているんです。これはまるで「暑すぎてムリ〜!」とウイルスに言わせているような作戦です。

熱が出るときの体のしくみ

ウイルスが入ると、体の中で「免疫細胞(めんえきさいぼう)」が動きはじめ、脳(のう)に「体温を上げてくれ!」と信号を送ります。脳は「じゃあもっと熱くしよう」と命令を出し、体の中の「代謝(たいしゃ)」が活発になり、ふるえや汗などで熱をつくり出します。これが熱の正体です。

熱が出る理由体の反応効果
ウイルスを弱らせる体温を高くするウイルスの増殖をおさえる
免疫を活発にする白血球などが活発に動ける病気と戦う力が強くなる
危険を知らせるだるさ・寒気・ふるえ・ぼーっとするなど体を休ませようとするサインになる

熱のときの体のようすと注意点

からだがだるくなる理由

熱が出ているときは、体の中でエネルギーがたくさん使われています。ウイルスと戦うために、食べたごはんや寝ている間にたまったパワーがフル活用されるのです。そのため、からだがだるくなったり、眠たくなったり、集中できなくなったりします。

水分をしっかりとろう

熱があると、体はたくさんの汗をかきます。さらに、体の中では水分がいろいろなところで使われるので、どんどん減ってしまいます。水や白湯(さゆ)、スポーツドリンク、スープなどで水分と栄養をこまめにとりましょう。とくに小さい子どもや高齢の人は、のどがかわいていなくても意識して飲むようにしましょう。

むりせずおうちでゆっくり休もう

熱が出たときは、「学校に行きたい」「ゲームしたい」と思っても、無理は禁物です。からだをしっかり休ませて、エネルギーを「回復」に使うことが大事です。寝る・食べる・飲むの3つができれば、体はちゃんと元気を取り戻してくれます。


熱が出たときに家族でできること

おうちの人にすぐに知らせよう

「なんか寒いな」「体が熱いかも」と感じたら、すぐにおうちの人に言いましょう。体温をはかってもらって、熱のようすを記録してもらうと、病院へ行ったときにも役立ちます。

熱をさます工夫

おでこに冷えピタをはる、首・わきの下・足のつけねなどをぬれタオルで冷やすと、少し体が楽になります。でも、さむけがするなら体をあたためてもOK。「気持ちよい」と感じることが大切です。無理に冷やす必要はありません。

一緒に見守ってくれる人がいるから安心

風邪のときは、おうちの人や先生、病院の先生や薬剤師さんなど、いろいろな人があなたの体を気づかってくれます。「おなかすいた」「気持ちがわるい」など、今のようすを言葉にして伝えることで、もっと安心して回復へ向かうことができます。


風邪をひかないためにできること

手あらい・うがいをしっかりしよう!

外から帰ったらすぐに手あらい、できればうがいもセットで習慣にしましょう。せっけんで30秒、指の間やつめの中までしっかりこすって洗うことで、手についたウイルスはほとんど流せます。

バランスのいいごはんとぐっすり睡眠

野菜、肉、魚、ごはん、果物などをバランスよく食べると、体の中に栄養が行きわたり、病気に強くなります。夜ふかしは体のリズムをくずす原因になるので、できるだけ早く寝て、朝はしっかり起きるようにしましょう。

生活の中でできる予防の工夫

・マスクをつける 
・部屋をよくかんきする 
・人がたくさんいる場所では話すときに気をつける 
・のどをかわかさないように、こまめに水を飲む
これらの小さな積みかさねが、風邪をよせつけない体づくりになります。


【まとめ】

風邪をひくと熱が出るのは、体が一生けんめいウイルスと戦っているからです。熱が出るのはつらいことかもしれませんが、それは体の「免疫くん」たちががんばっている証(あかし)なのです。

だからこそ、無理をせず、しっかり休み、水分をとり、栄養をとって、体を応援しましょう。そして、日ごろから手あらいや食事、睡眠、生活のくふうを通して、風邪に負けない元気な体をつくっていきましょう!

自然の力と自分の努力で、体はどんどん強くなっていきますよ。

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