魚のうろこってなに?見た目のひみつをさぐろう
うろこは魚のからだを守るよ
魚のうろこは、うすくてかたい板のようなもので、体の表面をおおっています。これは、けがや病気から体をまもるためのよろいのようなはたらきをしています。また、外敵から身を守ったり、体をこすってしまったときのクッションのような役目もはたします。
キラキラひかるのはどうして?
魚のうろこが光るのは、「グアニン」という成分が入っているからです。このグアニンは、光を反射する性質があり、まるで鏡のように光をはね返します。そのため、太陽の光や水の中の光を受けると、うろこがキラキラと美しく光って見えるのです。水の中でもよく目立つので、仲間と合図を送りあう手がかりにもなっています。
魚の種類によって光り方がちがうよ
魚の種類によって、うろこの大きさや形、そして光り方がちがいます。たとえば、イワシやアジはとても強く光り、きらきらと銀色にひかりますが、サケやフグのうろこはそれほど光りません。なかには体の模様として虹色に見える魚もいます。海や川でどんな魚がどんなうろこを持っているか、じっくり観察してみると発見がたくさんあります。
魚のうろこにはどんな役わりがあるの?
水の中をすべりやすくする
魚は水の中をすいすい泳ぎますが、それはうろこの形と並び方が関係しています。うろこは体にそって重なるようについていて、まるでつるつるのすべり台のように水をはじいて進みやすくします。これにより、水の中での抵抗(ていこう)が少なくなり、スピードを出しやすくなるのです。
体の中の水分を守る
魚の体の中には、生命をたもつために大切な水分がたくさんあります。うろこはふたのように体をおおい、水分が外ににげないように守っています。同時に、海水や川の水が体の中に入りこまないようにもしてくれています。これは「浸透(しんとう)」という水の移動を防ぐ大事なしくみでもあります。
ばい菌やけがから守る
魚の体はとてもデリケート。うろこは、ばい菌が体の中に入るのをふせぐバリアの役目をしています。また、川や海の底でくらす魚にとっては、石や砂でこすれてもけがをしにくくするための大事な保護具です。うろこの下にはぬるぬるした「ぬめり」もあって、これも病気のもとから守ってくれるのです。
うろこはどうやってできる?育つしくみを知ろう
小さいころからうろこがあるの?
魚はたまごから生まれたときには、うろこがまだありません。少しずつ体が大きくなると、皮ふの下でうろこが育ってきます。やがて、表面に現れてきて、大人の魚と同じようになります。うろこのでき方や並び方は魚の種類によってちがいがあり、調べてみるとおもしろいです。
うろこはとれたらどうなる?
魚のうろこは、ときどき外の力でとれてしまうことがあります。たとえば、網にひっかかったり、別の魚とぶつかったときなどです。でも、魚の体には新しいうろこを作る力があるので、しばらくするとまた生えてきます。これは人のひふがけがをしてもなおるのとにています。
うろこにも年れいのしるしが?
木の年輪と同じように、魚のうろこにも成長のあとがついています。これはうろこが大きくなるときにできる「しまもよう」のようなもので、よく見ると一年ごとの線がわかることがあります。これを使って、魚の年れいや育ち方をしらべる研究もあります。
魚のうろこをくらしにいかすアイデア
うろこでつくるアート
とれたうろこをきれいに洗って、工作やアートに使うと、とてもユニークな作品になります。たとえば、うろこを紙に貼ってカラフルな魚の絵にしたり、色をぬってネックレスやカードにしたり。光にあたるとキラキラするので、とてもきれいなデザインになります。
うろこの観察をしてみよう
スーパーで買った魚には、うろこがついていることがあります。魚を料理する前に、うろこをそっとさわってみましょう。どの方向にならんでいるか、色や大きさはどうか、虫めがねで見るとふしぎがたくさん見えてきます。絵にかいてまとめると学習にもなります。
学校の自由研究にもぴったり
魚のうろこの観察や実験は、自由研究のテーマとしても人気です。たとえば、うろこに光を当てて、どのくらい反射するかを調べたり、乾いたときとぬれているときでどうちがうかを記録してみたりすると、科学の勉強にもなります。
うろこのキラキラのひみつまとめ
うろこのひみつ | 説明 | 観察・体験のアイデア |
---|---|---|
キラキラ光るわけ | グアニンという光を反射する成分がある | 光の下でうろこを見て、色のちがいもくらべてみよう |
体を守る役目 | ばい菌・けが・水分の出入りをふせぐ | うろこをそっとさわって、強さやぬめりを感じてみよう |
すべりやすい形 | 水の中で泳ぎやすくするように、うろこがならんでいる | 手でなでて、水のながれをイメージしてみよう |
成長のあとがある | 年れいがうろこの線でわかることもある | 虫めがねや顕微鏡で、しまもようを調べて絵にかいてみよう |
再生できる力がある | うろこはとれても、また生えてくるようになっている | うろこの変化を何日かにわけて観察してみよう |
【まとめ】
魚のうろこは、ただキラキラしてきれいなだけではありません。体を守ったり、泳ぎやすくしたり、水の中で生きるためのたくさんの役わりをもっています。うろこの形や光り方、ならび方をよく観察すると、魚がどうやって自然の中で生きているかが見えてきます。これから魚を見るときは、ぜひうろこのふしぎにも目を向けて、観察や工作、自由研究にもチャレンジしてみてください!