【小学生向けに解説】なぜカラスは頭がいいの?鳥の知能のふしぎ

スポンサーリンク
おもしろ雑学

カラスってどんな鳥?身近にいるけど知らないこと

カラスのすがたと特徴

カラスは全身が黒く、大きなくちばしと鋭い目を持つ鳥です。街中の電柱やゴミ置き場、公園や田んぼ、時には学校やコンビニの近くなど、さまざまな場所で見かけることができます。「ゴミをあさる」「うるさい」といったイメージを持たれがちですが、実は非常に賢い生き物で、その行動を観察すると驚きの発見があります。

日本にいるカラスの種類

日本では「ハシブトガラス」と「ハシボソガラス」の2種類が代表的です。ハシブトガラスはくちばしが太く、都市部に多く見られ、ビルの屋上や高い木の上でよく見かけます。ハシボソガラスはくちばしが細く、田舎や山の近くにすむ傾向があります。鳴き声にも違いがあり、ハシブトは「カー」、ハシボソは「ガー」と鳴くのもおもしろい特徴です。

カラスは群れで生活している

カラスは家族や仲間といっしょに群れをつくり、昼間は食べ物を探し、夕方になると決まった場所に集まって休みます。このとき、「カーカー」とにぎやかに鳴いていますが、それはただの声ではなく、仲間との会話かもしれません。情報を伝え合っているとも考えられています。


カラスが「頭がいい」と言われる理由

道具を使うことができる!

カラスは、自分の目的にあわせて道具を使うことができます。クルミを道路に置いて車にひかせて割る、針金を曲げてエサを取るための道具を作るなど、人間にも似た知恵を持っています。これらはすべて、自分の経験をもとに工夫している証拠です。

記憶力がすごい!人の顔を覚えている

カラスは記憶力が非常に高く、人間の顔を識別することができます。やさしく接してくれた人には近づき、追い払った人には近づかない、さらには仲間にも「この人は危ないよ」と伝えることができるのです。このように、カラスは社会性の高い記憶力を持っています。

問題をとく力がある!

水の入ったビンに入っているエサをとるために、小石を中に入れて水位を上げるという行動をとるカラスがいます。これは、状況をよく理解し、自分の行動で変化を起こして解決するという「問題解決能力」の高さを示しています。

カラスの知能のすごさできることの例
道具を使うクルミを道路に置く、針金でエサを取る
記憶力が高い人の顔を識別、行動を記憶して伝える
問題解決できる石を使って水位を上げてエサをとる

カラスの頭の中はどうなっているの?脳のしくみと能力

脳が大きくて発達している

カラスの脳は、体に対して非常に大きく、特に「前脳(ぜんのう)」が発達しています。この前脳は、人間で言えば考えたり記憶したりする部分にあたります。そのため、カラスは学習・判断・応用ができるのです。

見たものをしっかり理解する力

カラスは視力がよく、色や形のちがいを見分ける力があり、ゴミ袋の中からエサを探し出したり、ペットボトルのふたをはずして水を飲んだりできます。これは、見た情報をしっかり分析し、行動に移す能力が高いことを表しています。

声や音の使い方もうまい

カラスの鳴き声はただの「カー」ではなく、意味のある音として使い分けられていると考えられています。敵が来たとき、エサを見つけたとき、仲間を呼ぶときなど、さまざまな場面で声のトーンや長さを変えてコミュニケーションをとっています。人間の声をまねることもあります。


カラスの行動からわかる頭のよさ

学んだことを応用できる

カラスは一度学んだことを長く覚えていて、それをさまざまな状況で応用することができます。「このゴミ箱は開く」「あの時間に人が来る」などを記憶し、行動に生かします。新しいこともすぐに学ぶ力があります。

仲間と協力できる社会性

カラスは、仲間と協力して行動する力があります。エサを分け合ったり、敵が近づいたときに声を上げて仲間に知らせたりするのです。交代で見張りをしたり、親が子どもにエサを運んだりする行動も見られ、「助け合い」ができることがわかります。

遊び心がある!

カラスは遊ぶことが大好きな鳥でもあります。雪の坂道をすべったり、空中で物を落としてキャッチする遊びをしたりすることがあります。これらは「好奇心」や「楽しむ心」があるからできることです。学ぶだけでなく、楽しむ能力があるのもカラスの魅力です。


カラスの知能から学べること

動物の知恵に目を向けよう

カラスをはじめ、動物にはたくさんの知恵があります。イルカ、チンパンジー、タコなども賢いことで知られています。「小さな生き物だからバカにしていい」という考えはまちがいで、どんな生き物にもすばらしい能力があるのです。

観察で世界が広がる

カラスの行動をよく観察すると、自然の中にある多くのヒントが見えてきます。「なぜ今飛んだのか」「なぜそこにいるのか」など、ちょっとした疑問を持つことで、新しい発見が生まれます。観察は科学の出発点。身近なところから自然を感じましょう。

生き物とどうつきあうかを考える

カラスはときに人間にとって迷惑に感じることもありますが、私たちと同じように生きている生き物です。ゴミをきちんと管理する、むやみに追い払わない、カラスを理解しようとする心がけが、自然と共に生きる第一歩です。


【まとめ】カラスの知能は生きる力!

カラスは道具を使い、人の顔を覚え、仲間と協力し、遊びもする、とても知的な鳥です。その知能の高さは、見た目だけではわからないすごさがあります。

私たちも、カラスのようにまわりをよく見て、学んで工夫し、助け合って生きることが大切です。身近な自然や生き物を観察することで、きっと新しい世界が広がっていきます。

次にカラスを見かけたら、少し立ち止まって、その行動を見てみましょう。きっと「すごい!」と思える発見がありますよ。

タイトルとURLをコピーしました