雨がふったあとの道ばたや公園にできる「水たまり」。でも、いつのまにかその水たまりが消えてしまって「あれ?水はどこへ行ったの?」と不思議に思ったことはありませんか?実はこれ、「蒸発(じょうはつ)」という自然のふしぎな現象が大きく関係しているのです。
この記事では、水たまりがどのようにできて、どうしてだんだん消えていくのか、その仕組みや自然のパワーをもっとくわしく、たっぷり解説します!毎日の生活の中で体験できる「蒸発」の不思議についても一緒に学びましょう。
水たまりはどうやってできる?~水のたまる理由をもっと深く~
雨が降ると地面のくぼみに水がたまる
雨がたくさん降ると、地面のへこんでいる部分に水がたまります。これが「水たまり」です。雨の粒が何千、何万と集まって、一つの大きな水たまりができるのです。
土やコンクリートの性質も関係している
地面の種類によって、水たまりのでき方は変わります。土の地面は水をすいこんでしまうけれど、アスファルトやコンクリートは水をあまり吸いません。だから、こういう場所では表面に水が残りやすく、大きな水たまりになりやすいのです。
水たまりの大きさは雨の量や地面の形で変わる
同じ場所でも、雨がたくさん降ったときは大きな水たまりになり、ちょっとしか降らなかったときは小さな水たまりになります。地面がデコボコしていると水たまりができやすく、坂道では水が流れてしまいます。
蒸発ってなに?~水が消えるふしぎな変化をくわしく!~
水が見えない水蒸気に変身!
「蒸発」とは、水が空気の中にとけて目に見えない「水蒸気(すいじょうき)」に変わることです。水たまりの水が全部どこかに消えてしまったように見えるけれど、実は空気の中に姿を変えているだけなのです。
太陽の光と地面のあたたかさが大きな力
晴れた日は太陽の光が地面や水たまりをあたためます。水はあたたかくなると元気になって、やがて空気の中に飛び出していきます。この時、水は「水蒸気」という気体に変わり、目では見えなくなります。
風や気温、湿度も蒸発に影響!
風がふくと、空気の中の水蒸気がどんどんはこばれて、もっとはやく蒸発が進みます。また、気温が高いほど水が蒸発しやすく、湿度(空気の中の水分)が低いほど、蒸発が加速します。夏の暑い日や風が強い日は、水たまりがあっという間に消えてしまうこともあります。
蒸発した水はどこへ行く?
蒸発した水は、空気の中にまじってどんどん上へ上がっていきます。やがて高い空の上で冷やされると、小さな水のつぶ「雲(くも)」になり、いつかまた雨になって地上にふります。こうして水は地球の中でぐるぐる回っているのです。
水たまりが消えるまでのながれを詳しく!
1. 雨が降る→水たまりができる
まず、雨が降って地面に水がたまります。へこんだ場所には水が集まり、雨のやみ方や地面の性質で大きさが変わります。
2. 太陽や風で水がどんどんあたたまる
雨がやんで晴れると、太陽の光が水たまりを温め、風が水面をなでていきます。これで水が「水蒸気」になりやすくなります。
3. 水が水蒸気になって空へ飛び立つ
水は目に見えない「気体」に変わって、空気の中にどんどん飛び込んでいきます。こうして水たまりの水が少しずつ減っていくのです。
4. すべて蒸発したら水たまりは消える
全ての水が水蒸気に変わると、水たまりは完全になくなります。でも水自体が消えたわけではなく、形が変わって空気中にいるのです。
5. また雲や雨となって地上へ
蒸発した水は雲を作り、やがて雨や雪としてまた地上に戻ってきます。これが「水の循環(じゅんかん)」という、地球の大切なしくみです。
いろんな場面で体験できる蒸発のふしぎ
蒸発の例 | どんなふうに水が消える? |
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洗たくものがかわく | 干しておいた服の水分が空気中に蒸発していく |
お風呂あがりの肌 | 体についた水も空気にふれてどんどん蒸発してかわく |
プールの水がへる | 外にあるプールの水は太陽や風で毎日少しずつ減っていく |
コップの水が減る | しばらく置いておくと少しずつ水が減り、蒸発している証拠 |
植木鉢の土がかわく | 土の中の水分が空気ににげてしまい、植木の水やりが必要になる |
川や湖の水も蒸発する | 大きな自然の中でも同じように水が空気にとけていく |
家でできる!蒸発実験のアイデア
・コップに同じ量の水を入れて、日なたと日かげに置いてみよう。
・どちらがはやく水が減るか、毎日観察してみると蒸発の力がよく分かります!
・風がある日とない日でも実験すると、もっとはっきり違いがわかります。
水の蒸発は自然のリズムの一部!~水の循環を知ろう~
水たまりが消えるのは「蒸発」だけが理由ではありません。蒸発で水が空にのぼり、やがて雲になって雨としてまた地上に降ってきます。これが「水の循環」と呼ばれる、地球をうるおす大きなリズムなのです。地球のあちこちで、同じように水が空と地上を行ったり来たりしています。
まとめ:水たまりが消えるのは自然のしくみとつながっている!
水たまりが時間とともに消えてしまうのは、太陽の光や風、気温や湿度の力で「蒸発」が起きているからです。そして蒸発した水は、地球の水の循環の中で雲や雨、雪となってまた戻ってきます。
次に水たまりを見つけたら、「この水はどんなふうに消えていくのかな?」「またいつか雨として戻ってくるのかな?」と考えてみてください。自分の身近なところから自然のふしぎや地球のしくみを感じて、毎日がもっと楽しくなるはずです!