【小学生向けに解説】水が氷になるのはどうして?温度と状態変化のひみつ

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おもしろ雑学

暑い夏、ジュースに氷を入れると一気に冷たくなったり、冬に公園の池が一面にこおったり、冷凍庫で氷ができたり……水が氷になるふしぎは、身のまわりでたくさん体験できます。けれど「どうして水は冷やすと氷になるの?」「氷と水と水蒸気のちがいは何?」と疑問に思ったことはありませんか?

この記事では、小学生のみなさんに「水が氷になる理由」や「温度と分子」「三つのすがたの秘密」「自然や暮らしでの変化のしくみ」まで、図や実験アイデア、自由研究につながる知識もたっぷり入れてわかりやすく解説します!


水が氷になるのはどうして?温度と分子のふしぎを探ろう

水ってどんな物質?身のまわりの水を見つけよう

水は地球の70%、私たちの体の半分以上をしめる、とても大切な物質です。水道の水やお風呂、川や池、海や雨、ジュース、そして体の中にも水があります。水は透明でサラサラ流れるだけでなく、冷やすと氷、熱すると水蒸気になる不思議な性質を持っています。

温度と分子の動きをイメージしよう

水の中には、目に見えない「水の分子(ぶんし)」がたくさんあって、温度によって動き方が変わります。温かいと分子は元気に動き回り、冷たくするとだんだん動きがゆっくりになります。

氷になると分子はどうなる?

水を0℃より下に冷やすと、分子たちはくっつき合って規則正しく並び、ぴたっと動かなくなります。この「ならび方」が氷の形を作り、固く冷たい氷になります。水が氷になることで、氷の中には空気の泡や結晶が生まれ、キラキラと美しく見えることもあります。

分子の動きを体験しよう

友だちと手を広げて元気に走り回るのが温かい水の分子。みんなで手をつないでピタッと止まると氷の分子!こんなふうに体を使ってイメージしてみるのも面白いです。


状態変化のしくみをくわしく見てみよう!

水が氷になる「凝固(ぎょうこ)」とは?

水が0℃より低くなって凍ることを「凝固」といいます。氷は水と同じ成分(H2O)だけど、分子のならび方がきっちりそろっているので固くなります。氷は「六角形」の結晶が基本で、雪の結晶も氷と同じ原理でできます。

氷がとける「融解(ゆうかい)」のしくみ

氷に太陽の光やあたたかい空気を当てると、分子がまた動き始めて氷がとけて水になります。これを「融解」と呼びます。氷の入ったコップに水がたまるのも、外の雪がとけて川になるのも、この現象です。

水が水蒸気になる「蒸発(じょうはつ)」

水に熱を加えると、分子がどんどん元気に動いて水から飛び出し、目に見えない気体「水蒸気」になります。やかんのお湯の湯気や、洗濯物が乾くのも水が蒸発しているからです。

ふしぎな「昇華(しょうか)」と「凝縮(ぎょうしゅく)」

雪や氷がとけずにそのまま空気中に消える「昇華」や、空気中の水蒸気が冷やされて水になる「凝縮」も状態変化の一つ。冬の窓ガラスにできる霜や、朝の草につく露もこれです。


氷・水・水蒸気の三つのすがた(状態)をくらべてみよう

三態変化(さんたいへんか)とは何?

水は「固体(氷)」「液体(水)」「気体(水蒸気)」の三つのすがた(状態)を持っています。この三つの変化を「三態変化」といいます。氷・水・水蒸気、どれももとは同じ水なのです。

氷・水・水蒸気のちがいをくわしく

氷はかたい固体、水は自由に流れる液体、水蒸気は空気にまざる気体です。氷は形があり冷たい、水は流れていろいろな形になれる、水蒸気は目に見えないけど熱や湿気として感じられます。

暮らしや自然の中で三態変化を見つけよう

冷蔵庫の氷、お風呂の湯気、外の池や川、冬の霜や朝の霧……私たちの身のまわりでは三態変化が毎日どこかで起きています。カップラーメンの湯気、洗濯物の乾燥、窓ガラスのくもりもその一つです。

氷と雪のちがい・関係

氷と雪も、実はどちらも水が固まったもの。でも、雪は空気中で凍ったもので、結晶の形やふわふわの軽さが氷とちがいます。冬の自由研究にもぴったりです。


氷になる条件やいろんな実験・観察アイデア

氷ができる温度とふしぎ

水はふつう0℃より冷たくなると氷になりますが、コップの水をそーっと冷やすと0℃でもこおらないことも(過冷却)。また、塩や砂糖を入れると、もっと低い温度でこおるようになります(氷点降下)。

おうちでできる氷と水の実験いろいろ

・水に食紅やジュースをまぜてカラフルな氷を作る
・冷凍庫で水とジュース、どちらが早くこおるか比べてみる
・塩をかけて氷のとけるスピードを調べる
・過冷却水を振動させて一気にこおらせる実験
・コップの外に霜を作ってみる

氷の結晶や模様を観察しよう

虫めがねで氷や雪の表面を見ると、六角形の美しい模様や小さな気泡が見えることも。顕微鏡で拡大して自由研究にまとめるのもおすすめです。

温度計やタイマーを使って理科実験

水が0℃になるまでの時間や、氷がとける時間、蒸発する時間をタイマーや温度計で測定。記録をグラフにしてみると理科の力がアップします。

暮らしや地球の中の「氷」

南極や北極の大きな氷、山の雪や氷河、冷蔵庫の氷、アイスリンクやかき氷屋さんなど、地球や暮らしの中にもいろんな氷があります。氷と環境問題、地球温暖化との関係も調べてみよう。


水と氷・三態変化のまとめ

すがた名前温度のめやすどんな特徴?暮らしの例・豆知識
固体0℃以下形がある・冷たい・とけにくいかき氷・池の氷・アイス・冷蔵庫の氷・雪・氷河
液体0℃〜100℃流れる・飲める・形が自由水道水・雨・ジュース・川・お風呂・体の中の水
気体水蒸気100℃以上目に見えない・のぼる・湿気がある湯気・雲・霧・お風呂・鍋のフタ・湿度・洗濯物の乾燥
固体→液体融解氷がとける氷が水に変わる氷の入ったジュース・雪どけ水
液体→気体蒸発水が蒸気になる水が空気中にのぼる洗濯物が乾く・やかんの湯気・お風呂のもや
気体→液体凝縮水蒸気が水になる湯気が水にもどる冷たいコップの水滴・冬の窓ガラスのくもり
固体→気体昇華氷や雪がそのまま消える冬の霜・冷凍庫の氷が小さくなる窓の霜・乾燥した冷凍食品・スキー場の雪

【まとめ】

水が氷になるのは、温度が下がって水の分子がピタッとくっついて動かなくなるからです。氷・水・水蒸気は「三態変化」といって、温度によっていつでも姿を変えられます。氷の結晶の美しさや、暮らしの中のさまざまな実験、地球規模での氷や水の不思議にも目を向けてみましょう。観察や実験を通じて、自然や科学の面白さを発見してください。生活や自然の中でもっとたくさん発見できますよ!

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