シンガポール観光といえば、マリーナベイ・サンズやガーデンズ・バイ・ザ・ベイといった近未来的なスポットが有名ですが、実は“野生の夜”を体験できる特別な場所があります。それが「ナイトサファリ（Night Safari）」です。世界で初めて“夜専用”の動物園としてオープンし、野生動物がもっとも活発に活動する夜の時間に、自然に近い形で彼らの姿を観察できる夢のような場所です。
本記事では、ナイトサファリの基本情報から魅力の秘密、効率的な回り方、チケット購入のコツ、さらにはアクセス方法や現地での過ごし方のポイントまで、たっぷりとご紹介します。夜の探検に出かけたい方、旅先で忘れられない体験をしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
ナイトサファリとは？夜だけ開く神秘の動物園
世界初の“ナイト専用”動物園として1994年に誕生
1994年に開園したナイトサファリは、世界初の夜間動物園ということで瞬く間に注目を集め、シンガポールの代表的な観光地となりました。暗闇の中でも動物たちが自然に活動できるよう、ライティングは極めて控えめかつ工夫されており、人工的な照明でなく月明かりのような光が園内に点在しています。
約100種類・900頭以上の動物たちと出会える
園内にはアジア、アフリカ、南米などから集められた約100種類、900頭以上の夜行性動物が暮らしています。インドサイ、マレートラ、ヒョウ、ジャッカル、マレーバクなど、昼間の動物園では見られない活発な動きを間近で観察できるのが最大の魅力です。
まるで本物のジャングル探検気分
ナイトサファリは動物を見るだけでなく、訪れる人が“探検者”になれるような仕掛けが随所に施されています。木々のざわめき、虫の音、時折聞こえる獣のうなり声が混じり合い、ジャングルに迷い込んだような臨場感を味わえます。照明が抑えられているぶん、五感で感じる“夜”のリアリティが心を奪います。
回り方のコツとおすすめスポットを徹底紹介
トラムでらくらく園内一周
園内は広いため、まずはトラムに乗って一周するのが王道ルートです。ナイトサファリ専用の電動トラムは静音仕様で、音を立てずに進みながら動物たちの生活を邪魔しません。約40分のツアーで、ジャングルの中を抜け、異なる地理的ゾーンに分かれた展示エリアを巡ります。日本語音声ガイド付きで、英語が苦手な方でも安心です。
徒歩でのトレイル散策も外せない
もっと深く動物と向き合いたい方には、徒歩で巡る4つのトレイルが用意されています。特におすすめは「レオパード・トレイル」で、ヒョウやオオコウモリなど迫力ある動物が見られます。「フィッシングキャット・トレイル」では魚を狙う猫の姿、「イーストロッジ・トレイル」ではアジアゾウや水牛、「ワラビートレイル」ではオーストラリアやニュージーランドの珍しい動物と出会えます。
ナイトショー「クリーチャーズ・オブ・ザ・ナイト」
訪問の際はぜひ観覧したいのが、動物たちが登場する人気のショー「クリーチャーズ・オブ・ザ・ナイト」。トレーナーの指示に応じてアライグマやフクロウが芸を披露し、観客を魅了します。環境教育の一環として開催されており、動物の賢さや生態を学べる貴重な時間です。
チケットの種類と賢い購入方法
チケットは事前予約がマスト
ナイトサファリは世界中から観光客が集まるため、現地での当日券購入はかなりの混雑が予想されます。事前に公式ウェブサイト、または旅行予約サイト（KlookやKKday）などでの購入が賢明です。早期予約割引などのお得な特典も見逃せません。
チケットの料金と内容
大人は約55シンガポールドル、子どもは約38ドルが一般的な価格帯です。すべてのチケットにトラム乗車、トレイル散策、ショー観覧の料金が含まれています。ファミリーパックやグループ割引が適用されることもあります。
コンボチケットで施設めぐりを効率化
シンガポール動物園、リバー・ワンダーズ、バード・パラダイスなど近隣の関連施設とセットになったコンボチケットなら、価格もお得でスケジュールも立てやすくなります。1日で2つの施設を回る場合などは特におすすめです。
アクセス方法と訪問のベストタイミング
MRTとバスで手軽にアクセス
MRTのアンモーキオ駅（Ang Mo Kio）またはクランジ駅（Kranji）で下車し、そこからシャトルバスや路線バスで約30〜40分。シャトルバスは観光客専用で快適な移動が可能。事前に時刻表を確認しておくと安心です。
タクシーや配車アプリでスムーズに到着
Grabなどの配車アプリを使えば、ホテルからダイレクトにアクセス可能。特に夜間の移動は安心・安全を考えてタクシー利用が便利です。4人以上のグループなら料金も割り勘できてお得です。
入場は日没直後がベストタイミング
ナイトサファリの開園は19:15前後。完全に暗くなる前に入園すると、夕焼けの美しい時間帯とともに、動物たちが活発になるゴールデンタイムを楽しめます。週末や祝日は混雑するため、平日の訪問が理想です。
ナイトサファリをもっと楽しむヒント集
動物に配慮したマナーを守ろう
動物たちが快適に過ごせるよう、懐中電灯やスマホのフラッシュは禁止です。大声や奇声もNG。静かに観察することで、動物本来の自然な姿をより鮮明に見ることができます。
虫対策と快適な服装を忘れずに
夜の園内は風が通り、涼しく感じられる一方で虫が多く出現することも。長袖・長ズボンや虫よけスプレーの持参がおすすめです。軽く羽織れる上着もあると安心です。
食事やショッピングも満喫しよう
「ウルウル・サファリレストラン」では、アジアン料理や多国籍メニューが楽しめます。夕食をここで済ませてから入園するのもおすすめ。ショップではナイトサファリ限定のぬいぐるみやTシャツ、オリジナル文具などが揃っており、お土産選びにも最適です。
まとめ：ナイトサファリでしか味わえない夜の冒険へ出発！
シンガポール・ナイトサファリは、世界的にも珍しい“夜だけ開園”の動物園として、訪れる人に深い感動と学びを与えてくれる場所です。光の少ない自然の中で動物たちの鼓動を感じることができるこの体験は、他では味わえない“生きた冒険”そのもの。
家族旅行での思い出づくりに、恋人とのロマンチックな夜に、一人旅での特別な体験に。どんなスタイルの旅行にもフィットする魅力を持っています。次回のシンガポール旅行では、ぜひナイトサファリを旅程に加えて、夜の動物たちと心通わせる非日常の時間を過ごしてみてください。
