車中泊を快適に楽しむためには、車選びが何よりも重要です。どんなに高性能なグッズや優れた装備を用意しても、そのベースとなる車自体が車中泊に適していなければ、疲労や不便、不快感が蓄積し、旅そのものがストレスになりかねません。
この記事では、「車中泊におすすめの車は？」という疑問にお答えするべく、用途や人数、ライフスタイルに応じたおすすめ車種をジャンル別に徹底解説。また、車選びの際に押さえておきたいポイントや、快適な車中泊を実現するための装備、さらには近年注目のトレンドまで、網羅的にご紹介します。
初めての車中泊を計画している方も、次なる相棒を探しているベテランキャンパーも、ぜひ参考にしてください。
1. 軽自動車での車中泊におすすめのモデル
ホンダ N-VAN｜ミニマルながら高機能な空間活用力
N-VANは、商用車の実用性と個人利用向けの快適性を両立した一台。助手席側のBピラーがない構造により、大きな荷物の積載やベッドマットの敷き込みがスムーズで、室内の自由度が高い点が魅力。フラットな床と豊富な収納スペースにより、1〜2人での車中泊に最適な軽バンの代表格です。
スズキ エブリイワゴン｜自作キャンピングカーにも人気
軽自動車ながら、室内空間が広く、座席を倒せば簡単にフラットな就寝スペースが完成。多くの車中泊愛好者がDIYでカスタマイズしており、断熱処理や棚の設置、電源設備の搭載など、自分好みに仕上げられるのが魅力。コストパフォーマンスに優れた一台です。
ダイハツ アトレー｜先進性と快適性を兼備した軽バン
2021年のフルモデルチェンジにより、先進運転支援機能や防音性能が強化されたアトレー。荷室の床面がフラットで、マットを敷くだけで快適な寝床が完成します。燃費性能や走行安定性にも優れ、長距離移動にも対応可能。軽キャンパーとしての実力を備えた完成度の高いモデルです。
2. ミニバン・ワンボックスで快適な車中泊を実現
トヨタ ハイエース｜プロも愛用する万能キャンピングベース
車中泊の定番中の定番といえば、やはりハイエース。車内空間の広さとフラットな床面、カスタマイズの自由度が群を抜いており、ベッドキットや断熱加工、ソーラーパネル搭載など、まるで移動するホテルのように作り込むことが可能です。商用モデルとは思えない快適性を備えた万能車です。
ホンダ ステップワゴン｜新型e:HEVで快適ドライブ
ステップワゴンは、室内高とシートアレンジの自由度が高く、ベッドモードへの変形もスムーズ。2022年以降のe:HEVモデルでは、静粛性と燃費性能が大きく向上し、移動中も快適そのもの。ファミリーでの週末旅行から長期滞在まで幅広く対応できます。
日産 セレナ｜乗る人すべてに優しいファミリーミニバン
広々とした室内空間とプロパイロットによる運転支援で、家族旅行にもぴったりなセレナ。後部座席を倒せば広いフラットスペースが生まれ、マットや寝袋で快適に眠ることが可能。電源ポートも豊富で、車内のガジェット使用にも困りません。
3. SUVで車中泊を楽しむスタイルと車種
トヨタ ランドクルーザー｜タフな冒険心を支える相棒
オフロードでの圧倒的な走破性と、広い荷室による車中泊性能を両立。特に大自然の中での本格的なアウトドア旅には最適です。防水仕様のラゲッジスペースや天井高のある室内空間は、車内調理や収納にも便利。大型の車体でありながら快適性を損なわない仕上がりです。
ホンダ フリード＋（プラス）｜多目的コンパクトSUV
3列目の座席をなくし、フラットなラゲッジスペースを実現したことで、1〜2人での車中泊にぴったり。シンプルな内装でカスタマイズしやすく、専用マットを敷けば即ベッドスペースに。コンパクトながら積載力もあり、キャンプ初心者にもおすすめの一台です。
スバル フォレスター｜走破性＋快適性のSUV代表格
シンメトリカルAWDとX-MODEにより、山道や雪道などあらゆる環境下での安定走行が可能。荷室も広く、後部座席を倒せばフルフラットに近い就寝スペースが完成します。安心の運転支援システム「アイサイト」搭載で、長距離旅にも最適です。
4. 車中泊に向いた装備・スペックをチェックしよう
フラットなシートアレンジと段差の少なさ
就寝時に最も影響するのがシートの形状とアレンジの自由度。フルフラットになる構造や、段差を埋めやすいシート設計は、安眠の鍵を握ります。専用マットやクッションで整えることで、まるでベッドのような寝心地に近づきます。
荷室の形状・高さ・開口部の広さ
車中泊では、寝具や収納ボックス、キッチン用品など多くのアイテムを積み込む必要があるため、荷室の「広さ」と「使いやすさ」が重要です。スライドドアの開閉範囲やリアゲートの高さなども事前に確認しておきましょう。
電源ポートの配置とサブバッテリーの有無
スマートフォンやランタンの充電、電気毛布や冷蔵庫の使用など、車内電源の活用は必須項目です。12VソケットやUSBポートが複数あるモデルや、外部電源の取り入れ口がある車は、車中泊での自由度が格段に上がります。
5. 車中泊スタイルに合った車の選び方
ソロキャンプ派：小回りが利く軽バン・コンパクトカー
狭い山道や市街地でも運転しやすい軽バンやコンパクトカーは、ソロキャンパーにぴったり。燃費が良く、維持費も低いため、日常使いと兼ねることも可能です。車内レイアウトも自由にアレンジしやすく、自分だけの空間を作る楽しさもあります。
ファミリーキャンパー：広々室内と安全性能で選ぶ
小さな子ども連れや複数人での長期旅行には、ミニバンやワンボックスカーがベスト。広い室内と荷室、安全性能、エアコン効率など、車内で快適に過ごすための条件が揃っています。ベッドキットや収納棚を組み合わせれば、まるで移動式の小さな家に。
ペットとの車中泊旅：換気性・清掃性・安全性
ペットを連れての車中泊では、換気機能や耐水性、消臭効果のある内装材などが重要です。網戸付きのウィンドウやルーフベントがあると空気循環がスムーズで快適。また段差の少ない床や滑りにくい素材のシートも安全面で有効です。
まとめ｜車中泊に最適な一台で、旅の可能性を広げよう
車中泊は、自分のペースで移動でき、自由に眠れる最高の旅のスタイルです。その快適さと自由度は、選ぶ車によって大きく変わります。
軽自動車の気軽さ、ミニバンの居住性、SUVの走破性など、どのジャンルにもそれぞれの良さがあり、あなたの旅のスタイルや理想に応じて最適な一台が見つかるはずです。
車を選ぶということは、旅の相棒を選ぶということ。ぜひ今回の記事を参考に、あなたにぴったりの車を見つけて、快適で自由な車中泊ライフをはじめてみてください。
