5月に旬な野菜は何ですか?春から初夏に楽しむおすすめ食材を徹底紹介

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暖かな日差しと安定した気温に恵まれる5月は、野菜の味と香りが最も冴える月。露地ものが増え、みずみずしさと甘み、香りがそろいます。

本記事では、5月に旬を迎える野菜の代表格から、選び方・下処理・調理の型・栄養・地域差・保存術まで、食卓で役立つ情報を一冊分の濃さでまとめました。さらに二週間の献立例皮や茎の使い切り術買い物チェックリストまで拡充。最後にQ&A用語辞典も付け、今日から実践できる“旬の使いこなし”を提案します。


  1. 1.5月が“野菜のおいしい季節”である理由
    1. 1-1.気象条件と味の関係――昼夜の寒暖差が甘みを育てる
    2. 1-2.露地ものの強み――香り・食感・価格の三拍子
    3. 1-3.収穫時間と味――“朝採れ”が強い理由
    4. 1-4.旬を選ぶ四つの利点
    5. 1-5.まず押さえる“選び方・保存”の基本
  2. 2.5月に旬の代表野菜ベスト20(特徴・下処理・食べ方・栄養)
    1. 2-1.アスパラガス
    2. 2-2.新玉ねぎ
    3. 2-3.スナップエンドウ
    4. 2-4.そら豆
    5. 2-5.絹さや(さやえんどう)
    6. 2-6.春キャベツ
    7. 2-7.新じゃがいも
    8. 2-8.ふき
    9. 2-9.うど(名残の旬)
    10. 2-10.みょうが竹(地域限定)
    11. 2-11.レタス・リーフレタス
    12. 2-12.小松菜(走り)
    13. 2-13.にら
    14. 2-14.かぶ
    15. 2-15.ラディッシュ
    16. 2-16.実えんどう(グリーンピース)
    17. 2-17.山うど・うるい(山菜)
    18. 2-18.菜の花(名残)
    19. 2-19.ピーマン(走り・西南暖地)
    20. 2-20.“そら豆豆腐”(応用)
    21. 2-21.代表野菜 早見表(5月)
  3. 3.地域で変わる旬の顔ぶれと楽しみ方
    1. 3-1.北海道・東北――寒暖差が生む甘み
    2. 3-2.関東・中部――新玉ねぎと豆が豊作
    3. 3-3.関西・中国――そら豆と京野菜の季節感
    4. 3-4.四国・九州――初夏の足音、色と香り
    5. 3-5.沖縄――島野菜の先取り
    6. 3-6.地域比較 早見表
  4. 4.おいしさを引き出す“調理の型”と保存術
    1. 4-1.ゆで・蒸し・焼き――失敗しない加熱の勘どころ
    2. 4-2.“比率で覚える”万能たれ・和え衣
    3. 4-3.下処理・ゆで時間 早見表
    4. 4-4.“皮・茎・葉”も捨てない使い切り術
    5. 4-5.保存・下味冷凍の勘どころ
    6. 4-6.電子レンジの上手な使い方
  5. 5.暮らしに生かす――献立・栄養・食育と安心
    1. 5-1.二週間の献立例(主菜はお好みで)
    2. 5-2.栄養の要点――季節のからだを整える
    3. 5-3.子どもと高齢者への配慮
    4. 5-4.アレルギー・体調への注意
    5. 5-5.環境と地産地消
    6. 5-6.旬の暦(5月上・中・下旬の目安)
  6. よくある質問(Q&A)
  7. 用語の小辞典(やさしい言い換え)
  8. まとめ

1.5月が“野菜のおいしい季節”である理由

1-1.気象条件と味の関係――昼夜の寒暖差が甘みを育てる

5月は日照と昼夜の寒暖差がほどよく、葉や茎、若い実に糖と香りが蓄えられやすい時期。露地で育つため水分とミネラルのバランスも整い、えぐみが少なく歯ざわりが良いのが特徴です。

1-2.露地ものの強み――香り・食感・価格の三拍子

ハウス中心の冬春から露地ものへの切り替わりで、香りと食感が目に見えて向上。流通量が増えて価格が安定し、旬=味も値段も良い状態になります。葉物は芯までみずみずしく、豆類は皮が薄く甘いのが合図です。

1-3.収穫時間と味――“朝採れ”が強い理由

夜の間に呼吸が穏やかになり、水分と糖が葉に戻るため、朝採れの野菜はしゃっきり。買い物の際は、採れ日の表示朝市を活用しましょう。

1-4.旬を選ぶ四つの利点

(1)味が濃い(2)栄養が豊か(3)手に入りやすい(4)家計にやさしい。旬の野菜は下処理が軽く失敗しにくいのも大きな利点です。

1-5.まず押さえる“選び方・保存”の基本

  • 張りと重みがある、切り口がみずみずしい
  • 香りが青々しく、葉は立っている
  • 保存は乾かし過ぎず、蒸らし過ぎず。冷蔵庫では野菜室(高湿)、葉物は湿らせた紙+ポリ袋で。
  • 根菜は泥つきの方が日持ち。豆類は買ってすぐ茹でて小分け冷凍が便利。

2.5月に旬の代表野菜ベスト20(特徴・下処理・食べ方・栄養)

代表12品を拡大し、豆・葉・茎・根のバランスで20品に整理。各項目に選び方/下処理/食べ方/栄養を簡潔に付記しました。

2-1.アスパラガス

特徴:露地ものが出回り、茎の張りと甘みが頂点に。
選び方穂先が締まり、切り口が潤う。
下処理:根元の皮を薄くむき根元だけ下ゆで
食べ方:塩ゆで、バターしょうゆ炒め、天ぷら、白あえ。
栄養アスパラギン酸・葉酸・ビタミンE

2-2.新玉ねぎ

特徴:水分が多く辛みが穏やか。生食向き。
選び方:皮が薄く透ける、持って重い
下処理:薄切り→氷水1〜2分で辛みをほどく。
食べ方:サラダ、マリネ、オーブン焼き、味噌汁。
栄養硫化アリル・ビタミンB群

2-3.スナップエンドウ

特徴:サヤごと食べられ、甘みと歯ざわりが魅力。
選び方張りがあり筋が目立たない。
下処理筋取り→30〜60秒塩ゆで。
食べ方:塩ゆで、塩昆布あえ、卵炒め、天ぷら。
栄養ビタミンC・カリウム・食物繊維

2-4.そら豆

特徴:短い旬。さやごと焼きで香り凝縮。
選び方さやふっくら、うぶ毛が新鮮。
下処理:薄皮に切れ目→塩ゆで2〜3分。
食べ方:塩ゆで、焼きそら豆、かき揚げ、ポタージュ。
栄養たんぱく質・葉酸・鉄

2-5.絹さや(さやえんどう)

特徴:薄く柔らか、彩りの名脇役
選び方薄く均一で傷が少ない。
下処理筋取り→20〜40秒塩ゆで。
食べ方:おひたし、卵とじ、味噌汁、炒め物。
栄養βカロテン・ビタミンC

2-6.春キャベツ

特徴巻きゆるく葉が柔らか。甘みが強い。
選び方:軽くふんわり、芯がみずみずしい
下処理:芯に切れ目で火通り均一。
食べ方:サラダ、蒸し焼き、塩もみ、回鍋肉。
栄養ビタミンC・U(キャベジン)

2-7.新じゃがいも

特徴:皮薄く水分多めで煮崩れしにくい。
選び方:皮がなめらか、芽が小さい。
下処理:皮ごとこすり洗い
食べ方蒸しバター、煮物、揚げ煮、青のり炒め。
栄養ビタミンC・カリウム

2-8.ふき

特徴:独特の香りとほろ苦さ
選び方細めでまっすぐ、皮に張り。
下処理板ずり→下ゆで→皮むき
食べ方ふきの含め煮、味噌炒め、きゃらぶき。
栄養食物繊維・カリウム

2-9.うど(名残の旬)

特徴:香り高く、白い身が上品。
選び方白く傷少、切り口がみずみずしい。
下処理酢水にさらす
食べ方酢みそあえ、天ぷら、きんぴら。
栄養食物繊維・カリウム

2-10.みょうが竹(地域限定)

特徴:みょうがの若芽。さわやかな香り
選び方淡い色で張りがある。
下処理縦割り→軽く塩ゆで
食べ方:味噌汁、天ぷら、酢の物。
栄養香り成分が食欲増進

2-11.レタス・リーフレタス

特徴:露地ものは水分豊富で歯切れ良し
選び方芯が白く、葉先がピン
下処理手でちぎる(黒ずみ防止)。
食べ方:サラダ、炒め、スープ。
栄養食物繊維・葉酸

2-12.小松菜(走り)

特徴:春の小松菜はえぐみが少なく甘い。
選び方:葉が濃緑で肉厚、根元がみずみずしい。
下処理太茎から先にゆでる。
食べ方:おひたし、油揚げと煮びたし、ナムル。
栄養カルシウム・鉄・βカロテン

2-13.にら

特徴:香りが立ち、柔らかい葉先が旬。
選び方葉先がそろい折れが少ない。
下処理水洗い→根を落とす
食べ方にら玉、餃子、味噌汁。
栄養アリシン・βカロテン

2-14.かぶ

特徴:春かぶはみずみずしく皮が薄い
選び方白くなめらか、葉が元気。
下処理:葉と根を分けて保存
食べ方浅漬け、そぼろ煮、ポタージュ。
栄養:根はビタミンC、葉はβカロテン・カルシウム

2-15.ラディッシュ

特徴辛みと甘みの対比が心地よい。
選び方色つや良く、葉がしなびていない。
下処理:葉を落とし根は水に放つ
食べ方:サラダ、甘酢漬け、バター炒め。
栄養ビタミンC・食物繊維

2-16.実えんどう(グリーンピース)

特徴香りが濃く、豆ご飯が主役。
選び方さやが張り豆がふくらむ。
下処理:さやから外し塩ゆで
食べ方豆ご飯、卵とじ、スープ。
栄養たんぱく質・葉酸

2-17.山うど・うるい(山菜)

特徴香りとぬめりが持ち味。
選び方:白く傷が少ない
下処理:山うどは酢水、うるいはさっと湯通し
食べ方酢みそ、おひたし、天ぷら。
栄養食物繊維・ミネラル

2-18.菜の花(名残)

特徴:苦味がやわらぎ花蕾が甘い
選び方蕾が締まり黄変がない。
下処理塩ゆで1分
食べ方からし和え、辛子マヨ、白あえ。
栄養ビタミンC・葉酸

2-19.ピーマン(走り・西南暖地)

特徴:走りは薄皮で香り軽やか
選び方濃緑でつや、へたがみずみずしい。
下処理種とわた除き細切り。
食べ方:塩炒め、おかか和え、肉詰め。
栄養ビタミンC・βカロテン

2-20.“そら豆豆腐”(応用)

特徴:そら豆をすり流し固めた季節の一品。
作り方:ゆでそら豆+出汁+塩少々を吉野葛または寒天で固める。
食べ方:冷やしてわさび醤油、葛あん。
栄養たんぱく質・食物繊維

2-21.代表野菜 早見表(5月)

野菜名主な産地旬の手がかり下処理おすすめ調理栄養の要点
アスパラ北海道・長野穂先が締まる根元皮むき塩ゆで・バター炒め葉酸・E
新玉ねぎ佐賀・淡路島重み・透明感さっとさらすサラダ・焼き硫化アリル・B群
スナップ静岡・鹿児島張り・筋目立たず筋取り塩ゆで・炒めC・カリウム
そら豆鹿児島・千葉さやふっくら薄皮切れ目塩ゆで・焼きたんぱく・葉酸
絹さや香川・徳島薄く均一筋取り卵とじ・味噌汁βカロテン・C
春キャベツ千葉・愛知巻きゆるく軽い芯に切れ目蒸し焼き・サラダC・U
新じゃが長崎・鹿児島皮薄く芽小こすり洗い蒸し・揚げ煮C・カリウム
ふき愛知・秋田細めでまっすぐ板ずり→ゆで含め煮食物繊維
うど山形・群馬白く傷少酢水酢みそ・天ぷら食物繊維
みょうが竹新潟・秋田淡色で張りさっとゆで味噌汁・天ぷら香り成分
レタス長野・群馬芯白く葉に張り手でちぎるサラダ・炒め葉酸・繊維
小松菜茨城・埼玉濃緑・根元みずみず太茎先ゆで煮びたし・ナムルカルシウム・鉄
にら高知・栃木葉先がそろう根落とし洗うにら玉・味噌汁アリシン・βカロテン
かぶ千葉・宮崎白くなめらか葉別保存浅漬け・煮物C・カルシウム
ラディッシュ長野・静岡色つや良葉落とし水に放つ甘酢漬けC・繊維
実えんどう和歌山・静岡さや張りさや外す豆ご飯・卵とじたんぱく・葉酸
山うど・うるい東北各地白く傷少酢水等酢みそ・おひたし繊維・ミネラル
菜の花千葉・茨城蕾締まる1分ゆでからし和えC・葉酸
ピーマン宮崎・高知濃緑つや種除き切る塩炒めC・βカロテン

3.地域で変わる旬の顔ぶれと楽しみ方

3-1.北海道・東北――寒暖差が生む甘み

アスパラ・山菜・ふきが主役。直売所では朝採れが並び、焼き・ゆでなどシンプル調理が映えます。北海道は雪どけ水で育ったアスパラが特に甘い。

3-2.関東・中部――新玉ねぎと豆が豊作

新玉ねぎ・スナップ・絹さやが豊富。マリネ・塩昆布あえ・卵とじで作り置きが便利。湾岸の市では実えんどうが香り高い。

3-3.関西・中国――そら豆と京野菜の季節感

そら豆・春キャベツ・うすいえんどう豆ご飯・白あえ・若竹煮など、出汁を生かす調理が合います。大阪湾沿いは泉州たまねぎが人気。

3-4.四国・九州――初夏の足音、色と香り

アスパラ・新じゃが・絹さや・ピーマンの走り揚げ浸し・塩炒めで香りを立てます。九州南部はそら豆の質が高い。

3-5.沖縄――島野菜の先取り

島らっきょう・へちま(ナーベラー)の走りなどが登場。塩もみ・味噌煮が定番です。海の香りと合わせて島豆腐とも相性よし。

3-6.地域比較 早見表

地域主な旬野菜看板料理味の特徴ひとこと
北海道・東北アスパラ・ふき・山菜塩ゆで・含め煮甘み・香りが強い朝採れ狙い
関東・中部新玉・スナップ・絹さやマリネ・卵とじみずみずしく軽い作り置き向き
関西・中国そら豆・春キャベツ豆ご飯・白あえ出汁が合う京野菜も旬
四国・九州アスパラ・新じゃが揚げ浸し・炒め香り立ち良い走り野菜が豊富
沖縄島らっきょう等塩もみ・味噌煮香味が強い島野菜の個性

4.おいしさを引き出す“調理の型”と保存術

4-1.ゆで・蒸し・焼き――失敗しない加熱の勘どころ

  • ゆで:塩ひとつまみ、短時間で色止め
  • 蒸し:食感を残したい野菜は短時間の強火
  • 焼き:水分の多い新玉・新じゃがは蒸し焼きで甘みを引き出す。
  • 炒め油は最小限→強火短時間で香りを閉じ込める。

4-2.“比率で覚える”万能たれ・和え衣

用途基本比率使い道ひとこと
胡麻和えすりごま2:砂糖1:しょうゆ1アスパラ・小松菜みりん少々で伸ばす
白あえ木綿豆腐3:白ごま1:味噌0.5絹さや・菜の花豆腐は水切り
マリネ酢2:油1:塩少々新玉・ラディッシュ柑橘で香り足し
浅漬け塩2%春キャベツ・かぶ昆布と唐辛子を少量
からし和えだし2:しょうゆ1:みりん1:練り辛子少々菜の花・実えんどう茹でたてに絡める
天ぷら衣小麦粉1:水1(氷水)アスパラ・そら豆混ぜすぎない

4-3.下処理・ゆで時間 早見表

野菜下処理ゆで時間の目安仕上がりの合図
スナップ筋取り30〜60秒鮮緑・歯切れ良し
絹さや筋取り20〜40秒しなやかに曲がる
実えんどうさや外し2〜3分皮が薄緑に
アスパラ根元皮むき太1.5〜2分/細1分穂先に弾力
そら豆薄皮切れ目2〜3分皮がふくらむ
ふき板ずり→皮むき3〜5分竹串が通る
小松菜根掃除1〜2分色鮮やかに
菜の花先に茎→花蕾1分花が開かないうち

4-4.“皮・茎・葉”も捨てない使い切り術

部位使い道こつ
新玉の皮だし・茶色の甘味出し乾かして煮出す
アスパラの皮スープ・ピュレよく刻んで煮る
かぶの葉ふりかけ・炒め煮下ゆで→水気絞る
そら豆のさやだし・焼き香よく洗い煮出す
ふきの葉佃煮下ゆで→アク抜き

4-5.保存・下味冷凍の勘どころ

  • 葉物は湿らせた紙+袋2〜4日
  • 豆類はゆでて小分け冷凍(1か月)
  • 新玉のマリネは冷蔵3〜4日
  • 春キャベツの塩もみは2日が目安。
  • 下味冷凍は薄味で。解凍後に味を決めると失敗が減ります。

4-6.電子レンジの上手な使い方

  • アスパラ:耐熱皿に並べ水少々+ラップ600W1〜2分
  • そら豆:切れ目を入れて600W1分
  • 実えんどう:少量なら600W1分で色良く仕上がる。

5.暮らしに生かす――献立・栄養・食育と安心

5-1.二週間の献立例(主菜はお好みで)

  • 1週目
    月:アスパラ塩ゆで+卵黄しょうゆ/新玉の味噌汁
    火:そら豆の塩ゆで+新じゃがの蒸しバター
    水:スナップの胡麻和え+春キャベツの浅漬け
    木:絹さやと卵のとじ/ふきの含め煮
    金:新玉マリネ+レタスと鶏ささみのスープ
    土:うどの天ぷら+新じゃがの揚げ煮
    日:アスパラの天ぷら+そら豆のかき揚げ
  • 2週目
    月:実えんどうの豆ご飯+菜の花のからし和え
    火:小松菜と油揚げの煮びたし+ラディッシュ甘酢
    水:にら玉+春キャベツと新玉の蒸し焼き
    木:アスパラ白あえ+かぶの浅漬け
    金:絹さやと鶏の卵とじ+レタススープ
    土:そら豆ポタージュ+新じゃが青のり炒め
    日:豆尽くし天ぷら(そら豆・絹さや・アスパラ)+塩むすび

5-2.栄養の要点――季節のからだを整える

ビタミンC・葉酸・カリウム・食物繊維がそろい、むくみ・だるさが出やすい時季のからだをやさしく整えます。色の濃い野菜+豆+いもの組み合わせが理想。にらや新玉の香り成分は食欲を引き出し、アスパラのアスパラギン酸は疲れをケア。

5-3.子どもと高齢者への配慮

  • 子ども:小さく切る、甘みを引き出すかむ回数を減らす。天ぷら・バター炒めが有効。
  • 高齢者繊維の多い部位は刻む、煮含めて柔らかく。塩分は出汁と香味で補う。

5-4.アレルギー・体調への注意

  • 口の中がピリピリする場合は加熱
  • 甲状腺治療中生の大量摂取を避け、加熱しバランスを。

5-5.環境と地産地消

近くで採れた旬の野菜は輸送の負担が少なく、鮮度も良い。買い物で産地表示を見て、地域の農家を応援しましょう。皮や茎まで使うゼロウェイスト調理で家庭のごみも減らせます。

5-6.旬の暦(5月上・中・下旬の目安)

期間狙い目一言メモ
上旬新玉・アスパラ・菜の花走りの香りを楽しむ
中旬そら豆・スナップ・実えんどう豆ご飯と天ぷらが旬の主役
下旬春キャベツ・新じゃが・小松菜名残の甘みと食べ応え

よくある質問(Q&A)

Q1:新玉ねぎの辛みを抑える最適な方法は?
A:薄切り→氷水に1〜2分→水気をしっかり切る。さらし過ぎは旨味も抜けます。

Q2:そら豆の黒い筋は取った方がいい?
A:気になる場合は薄皮に切れ目を入れてゆでると口当たりが良くなります。

Q3:スナップエンドウのゆで加減は?
A:30〜60秒。色が鮮やかになり、歯切れが残る程度で止めます。

Q4:アスパラの硬い根元はどう使う?
A:皮を厚めにむいてスープやピュレに。うま味が出ます。

Q5:新じゃがは冷凍できる?
A:そのままは不向きマッシュにして冷凍なら食感が保てます。

Q6:苦味が気になる春野菜の対処は?
A:塩ゆで→冷水→水気を絞る。または油で軽く炒めるとやわらぎます。

Q7:作り置きの衛生で注意する点は?
A:清潔な容器・十分な粗熱取り・短期消費(2〜3日)。取り分け時の箸も清潔に。

Q8:豆のゆで加減を均一にするには?
A:同じ大きさをそろえたっぷりの湯で短時間。冷水に取りすぎない。

Q9:レタスが余ったら?
A:手でちぎって冷凍→スープに。食感より香りを生かします。

Q10:塩分控えめでもおいしくするには?
A:出汁・柑橘・香味野菜で香りと旨味を増やし、酢や胡椒で締めます。

Q11:実えんどうの皮は使える?
A:やわらかければ刻んでかき揚げ出汁取りに。

Q12:買い物の最適な時間帯は?
A:午前の早い時間。直売所や朝市なら採れ当日に出会えます。


用語の小辞典(やさしい言い換え)

露地もの:畑で自然の気候で育った作物。香り・食感が豊か
板ずり:ふきなどに塩をまぶして転がし、色と香りを良くする下処理。
白あえ水切り豆腐で作る和えもの。やさしい味。
走り・盛り・名残:出始め・最盛期・終わりかけ。味の指標
色止め:ゆでた後に冷水で冷やし、色と食感を保つこと。
下味冷凍:先に味をつけてから凍らせ、調理を楽にする方法。
香味野菜:にら・ねぎ・生姜など、香りで味を立たせる野菜。
ゼロウェイスト調理:皮や茎まで使い切り、捨てる部分を減らす料理法。


まとめ

5月は“香り・甘み・歯ざわり”がそろう、旬野菜の最盛期。アスパラや新玉ねぎ、豆類の瑞々しさを短時間加熱とシンプルな味付けで引き立てれば、日々の献立はそれだけで季節のごちそうに変わります。選び方・下処理・保存・使い切りの型を覚えて、春から初夏の恵みを、家族のからだと心の栄養に。

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