GT-RとNSXどっちが速い?加速・最高速・サーキット性能・日常性能まで徹底比較

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車・バイク

日本を代表する二大フラッグシップ、日産GT-R(R35)とホンダNSX(2代目)。どちらも世界水準の速さを誇りますが、成り立ち・走りの作法・日常性・所有満足は大きく異なります。

本稿は**「どっちが速いのか?」**を軸に、0-100km/h加速、最高速、サーキットの実力、ドライビングフィール、価格と維持費に加えて、0-200・80-120の中間加速、制動力、熱対策、運用コツ、購入前チェックリストまで踏み込みます。数値は年式・仕様・タイヤ・気温・計測条件で動く目安として読み、公道では法と安全を最優先してください。


  1. 1.エンジンスペックと加速性能(速さの源を比較)
    1. 1-1.主要スペック早見(代表値の目安)
    2. 1-2.パワートレインの思想(ガソリンか電動併用か)
    3. 1-3.スタート性能と伸び(0→100→200の風景)
    4. 1-4.中間加速と実用ゾーン(80-120/100-200)
    5. 1-5.体感の差(同じ秒数でも印象が違う理由)
    6. 1-6.重量・寸法・前後配分の目安
  2. 2.最高速・サーキット・制動力(速さの“総合点”)
    1. 2-1.最高速度とラップ力(参考)
    2. 2-2.コーナリングの性格(配分の使い方)
    3. 2-3.制動力とフェード耐性(100→0・200→0の目安)
    4. 2-4.熱管理・電力管理(速さを長く保つコツ)
    5. 2-5.コースごとの勝ち筋
  3. 3.ドライビングフィールと日常性能(毎日の相棒になれるか)
    1. 3-1.操縦の手応え(ステアとペダルの会話)
    2. 3-2.音・振動と疲れにくさ(長距離の質)
    3. 3-3.街・渋滞・段差(日常の障害物に強いのは)
    4. 3-4.雨・寒冷・悪条件(全天候の安心)
    5. 3-5.実用ディテール(荷室・視界・乗降)
  4. 4.価格・維持費・購入前の見極め(買った後の現実)
    1. 4-1.購入価格と年間維持費の目安
    2. 4-2.燃料・タイヤ・消耗品の現実感(概算)
    3. 4-3.メンテナンス網と手当て(整備のしやすさ)
    4. 4-4.中古購入の要点(失敗しないために)
    5. 4-5.所有感とステータス(満足の質)
    6. 4-6.カスタムと伸びしろ(遊べる余地)
  5. 5.最終結論・チェックリスト・Q&A・用語辞典(迷ったらここ)
    1. 5-1.総合結論(短文で言い切る)
    2. 5-2.購入前チェックリスト(印刷推奨)
    3. 5-3.Q&A(よくある質問)
    4. 5-4.用語の小辞典(やさしい言い換え)

1.エンジンスペックと加速性能(速さの源を比較)

1-1.主要スペック早見(代表値の目安)

車種エンジン構成システム/最高出力最大トルク駆動変速機0-100km/h(目安)
日産GT-R(R35)3.8L V6ツインターボ約570ps約637Nm電子制御4輪6速DCT約2.8〜2.9秒
ホンダNSX(2代目)3.5L V6ツインターボ+3基電動機約581ps(総合)約646Nm(総合)電動4輪(前2基モーター)9速DCT約3.0秒前後

※ローンチ設定・路面温度・グリップで秒単位の差が出ます。

1-2.パワートレインの思想(ガソリンか電動併用か)

GT-R大排気量ツインターボで一気に押し出す純ガソリン派NSXエンジン+電動機の協調で低速から即時トルクを立ち上げ、静かで整った蹴り出しを実現します。どちらも0-100は同等クラスですが、立ち上がりの味は明確に異なります。

1-3.スタート性能と伸び(0→100→200の風景)

  • GT-Rローンチコントロール後輪寄りの駆動配分で、乾いた路面なら一直線に地面を掴む加速。200km/h超まで押し切る力感が強く、0-200は約8〜9秒台の目安。
  • NSX:前輪電動機の左右トルク配分姿勢が乱れにくい一歩目。0-200は約9〜10秒台のレンジで、中速域の伸びが滑らか。

1-4.中間加速と実用ゾーン(80-120/100-200)

  • 80-120km/hGT-Rターボの厚いトルク約2秒台半ば〜後半NSX電動アシストの立ち上がり約3秒前後が目安。
  • 100-200km/hGT-R約7秒前後NSX約8秒前後。高速合流や追い越しでの安心感は両車とも十分です。

1-5.体感の差(同じ秒数でも印象が違う理由)

GT-Rは「蹴り出しの圧」NSXは「整えたまま伸びる静けさ」。音・振動・姿勢制御の出方が違うため、同じ加速タイムでも受け取る迫力は大きく変わると理解しておきましょう。

1-6.重量・寸法・前後配分の目安

車種車重(目安)全長×全幅×全高前後重量配分(概算)備考
GT-R約1.7t台約4.7m×1.9m×1.37m前寄りエンジン前置・高剛性ボディ
NSX約1.7t台約4.5m×1.94m×1.21mほぼ中立ミッドシップ+電動機前置

配分の違いが曲がり方の性格を生み、GT-Rは安定感の塊NSXは鼻先の向きが出やすい傾向になります。


2.最高速・サーキット・制動力(速さの“総合点”)

2-1.最高速度とラップ力(参考)

車種最高速度(参考)ニュル北コース参考タイム備考
GT-R(R35)約315km/h約7分25秒改良の積み重ねで安定。温度管理が鍵
NSX(2代目)約307km/h約7分36秒テク区間での立ち上がりが得意

※同一条件の厳密比較は困難。タイヤ銘柄・路面温度・風で変わります。

2-2.コーナリングの性格(配分の使い方)

NSXは前輪電動機の左右配分(トルクベクタリング)で、進入〜立ち上がりの鼻の向きが整いやすく、切り返しの連続で効きます。GT-Rは高剛性ボディと電子制御4輪で限界が高く崩れにくいうねりや荒れ路でも接地が途切れにくい安心感が光ります。

2-3.制動力とフェード耐性(100→0・200→0の目安)

指標GT-RNSXコメント
100→0km/h約32〜34m約32〜34mタイヤで上下。どちらも強力
200→0km/h約130〜140m約135〜145m連続制動の熱に注意

両車ともカーボンセラミック仕様で耐フェード性は高いですが、クールダウン周回を挟むと総合的に速いラップが安定します。

2-4.熱管理・電力管理(速さを長く保つコツ)

  • GT-R吸気温・油温・水温の管理が要。走行前に空気圧とブレーキフルードを確認。
  • NSX電池温度と残量回生量と電動加勢が変化。ウォームアップ→アタック→クールダウン三段運用が有効。

2-5.コースごとの勝ち筋

  • 直線と中高速コーナー多めGT-R優位
  • 低速〜中速の切り返し連発NSX優位
  • 路面が荒い・寒いGT-Rの接地感が心強い。
  • 路面温度が高いNSXの前輪配分で向きが出やすい。

3.ドライビングフィールと日常性能(毎日の相棒になれるか)

3-1.操縦の手応え(ステアとペダルの会話)

NSX軽やかで繊細。少ない操舵でスッと向きが変わる気持ちよさ。GT-Rしっとり重厚で、入力に対する応答の一貫性が安心感につながります。どちらも学習コストは低めで、上達に素直です。

3-2.音・振動と疲れにくさ(長距離の質)

GT-R機械の鼓動を積極的に伝える演出で高揚感が大きいNSX静粛と滑らかさが際立ち、高速巡航での疲労が少ない。同じ区間を走っても、降りた時の感覚が変わるのが面白いところです。

3-3.街・渋滞・段差(日常の障害物に強いのは)

DCTのつながりはどちらも良好ですが、NSXは電動アシストで低速のギクシャクが出にくいGT-R地上高と前後の出入り角が比較的実用的で、都心の段差や傾斜でも腹を擦りにくいのが利点。見切りは両車ともスポーツとしては良い部類です。

3-4.雨・寒冷・悪条件(全天候の安心)

GT-Rは機械式主体の四輪制御で悪天候でも掴み続ける印象。NSX前輪モーターの細かな力配分滑りやすい路面でも姿勢が乱れにくい。どちらも一年中楽しめる四輪スポーツです。

3-5.実用ディテール(荷室・視界・乗降)

  • 荷室:どちらも最小限ソフトバッグ運用が現実的。
  • 視界GT-Rは後方の死角が少なめ、NSX低い着座で前方視界がワイド
  • 乗降GT-R日常向きNSX低いシートゆえ姿勢作りがコツ。

4.価格・維持費・購入前の見極め(買った後の現実)

4-1.購入価格と年間維持費の目安

車種新車価格帯(日本)年間維持費(目安)主な内訳
GT-R約1,300〜1,800万円約100〜200万円自動車税・任意保険・点検・油脂・タイヤ等
NSX約2,400万円前後約150〜250万円専用部品・高電圧系点検を含む場合あり

※走行距離・保管環境・保険条件で上下。サーキット走行やハイグリップタイヤの使用で上振れ。

4-2.燃料・タイヤ・消耗品の現実感(概算)

項目GT-RNSX補足
実用燃費市街地5〜7/高速8〜10 km/L市街地6〜8/高速9〜11 km/L走り方で大幅に変動
タイヤ1台分約30〜60万円約35〜70万円銘柄・サイズで差
ブレーキ消耗約15〜40万円約20〜50万円セラミックは高耐久だが高額

※あくまで目安。使用環境とメニューで上下します。

4-3.メンテナンス網と手当て(整備のしやすさ)

GT-Rは国内外に経験豊富な取扱店社外パーツが豊富で維持の見通しが立てやすいNSX専用技術と高電圧系により正規工場での手当てが基本。確実さの代わりに費用と手間はやや増える傾向です。

4-4.中古購入の要点(失敗しないために)

  • GT-R記録簿・水回り・冷却系・クラッチの整備履歴、車高調・吸排気など改造の範囲と質を確認。
  • NSX電池(EV用ではなくハイブリッド補機)・電装・高電圧配線の状態、回生の挙動を試乗で確認。純正度が価値に響く傾向。
  • 共通事故修復歴・下回りの擦りタイヤ年式保証の継承

4-5.所有感とステータス(満足の質)

NSX希少性と未来感で**「特別な一台」を強く主張。GT-Rは結果で語る硬派**で、走りの実力そのものがステータス。どちらが上ではなく、何を誇りたいかの違いです。

4-6.カスタムと伸びしろ(遊べる余地)

GT-R吸排気・制御・冷却・足回りまで拡張の文化が厚く、遊びの選択肢が広大NSXシステム保護と法規の関係で、個人カスタムは難度高めノーマルの完成度で勝負する一台です。


5.最終結論・チェックリスト・Q&A・用語辞典(迷ったらここ)

5-1.総合結論(短文で言い切る)

絶対的な速さと全天候の実用性、拡張の余地まで含めて“総合点が高い”のはGT-R。
先進の静けさと上質、特別な所有感という“体験の質”で選ぶならNSX。
最適解はあなたの舞台で変わります。サーキットや高速の数字を追う→GT-R未来的な上品さと希少性→NSX。どちらを選んでも**手に入るのは“ただの速さ”ではなく“心を動かす走り”**です。

5-2.購入前チェックリスト(印刷推奨)

  • 保管:車庫幅・開口・段差、**充電器(維持充電)**の有無。
  • 保険:車両保険・対人対物の上限、代車特約
  • 足まわり:タイヤの年式・銘柄・空気圧、足回りの異音
  • 冷却油温・水温の上がり方、ファン作動、走行後のクールダウン
  • 試乗ルート段差・低速・高速合流を含む。
  • 将来計画サーキット走行の有無、必要装備(パッド・フルード・メット)。

5-3.Q&A(よくある質問)

Q1:0-100km/hはどちらが速い?
A:目安ではGT-Rがわずかに速い(約2.8〜2.9秒)。 NSXも約3.0秒前後で実用上は同格です。

Q2:雨の日に安心なのは?
A:両車とも安心。 GT-Rは機械式四輪の掴み、NSXは前輪モーターの細かな力配分が効きます。

Q3:街乗りで疲れにくいのは?
A:静けさと滑らかさ重視ならNSX。 ほどよい刺激と鼓動を楽しむならGT-Rです。

Q4:維持費が軽いのは?
A:相対的にGT-R。 NSXは専用部品と高電圧系の点検で費用が上振れしやすい傾向。

Q5:チューニング前提なら?
A:GT-R。 パーツの裾野と実績が広く、冷却や制御のノウハウが豊富です。

Q6:中古で狙うポイントは?
A:GT-Rは改良の積み上げ記録簿整備**、NSXは電装健全性正規履歴。どちらも下回りの擦りは要確認。

Q7:ブレーキはどちらが上?
A:同等クラス。 ただし熱管理とパッド選びで差が出ます。走り方に合わせた摩材が鍵。

Q8:冬でも使える?
A:使える。 冬用タイヤと温度管理穏やかな操作が前提。GT-Rは接地感、NSXは制御の細やかさが安心。

Q9:高速巡航の静けさは?
A:NSXがわずかに静か。 GT-Rは音の演出が大きく、高揚感を楽しめます。

Q10:燃費の差は?
A:おおむねNSXが有利。 ただし走り方とタイヤで簡単に逆転します。

5-4.用語の小辞典(やさしい言い換え)

トルクベクタリング:左右の車輪にかける力を状況に合わせて配るしくみ。曲がりやすくなる。
ローンチコントロール:発進時に最適な回転と駆動配分を作る機能。滑らず強く前へ出る。
回生ブレーキ:減速の力で電気を回収する仕組み。次の加速の助けになる。
DCT(デュアルクラッチ)二つのつなぎ手で素早く変速。切れ目が少ない。
駆動配分:前後や左右にどれだけ力を送るかの割合。路面状況で刻々と変える。
フェード:ブレーキが熱で効きにくくなる現象。
クールダウン周回:走行後にゆっくり回って冷ますこと。車を長持ちさせ、次の周も速くなる。


まとめ
GT-Rは「速さの総合格闘家」NSXは「静けさと先進をまとった技巧派」。数字で勝負するか、体験の質で満たされたいか。**あなたが求める“速さの物語”**に合わせて選べば、どちらを選んでも後悔しません。

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