【小学生向けに解説】どうして地球は丸いの?地球の形と重力のふしぎをやさしく徹底解説

スポンサーリンク
おもしろ雑学

地球は空に浮かぶ青い大きな球。でも、よく調べると赤道が少しふくらみ、北極・南極がわずかにつぶれた形をしています。なぜそんな形になったのか。その理由には重力自転、そして地球ができた歴史が深く関わっています。

この記事では、地球が丸いわけ宇宙の他の星とのちがい昔の人の発見から最新の科学まで、小学生にもわかる言葉でたっぷり解説します。家や学校で試せる観察・実験、よくある疑問のQ&A、やさしい用語辞典も付け、読むだけで「丸さ」がぐっと身近になります。


  1. 1.地球はどんな形をしているの?—地球の形のひみつを知ろう
    1. 1-1.地球は「ほぼ丸い」けれど回転楕円体
    2. 1-2.地球の大きさを実感しよう
    3. 1-3.表面のでこぼこと「全体は丸い」不思議
    4. 1-4.「地球は少しゆがんだ球」—やさしい言いかえ
  2. 2.なぜ地球は丸くなるの?—重力と自然の力のはたらき
    1. 2-1.重力が中心に向かって引っぱる
    2. 2-2.宇宙の粒が集まると自然に丸く
    3. 2-3.自転が赤道をふくらませる
    4. 2-4.海と大地の押し合いへし合い(やさしい仕組み)
  3. 3.宇宙の他の星とくらべてわかること
    1. 3-1.月や太陽も丸いのはなぜ?
    2. 3-2.木星や土星は赤道のふくらみが大きい
    3. 3-3.小惑星や彗星は「いびつ」な形も
    4. 3-4.大きさと重力の関係をつかむ
  4. 4.歴史と観察でたしかめる—昔の知恵と今の科学
    1. 4-1.昔の人は観察で気づいた
    2. 4-2.世界一周で丸さを実感
    3. 4-3.宇宙からの写真と身近な実験
    4. 4-4.家や学校でできる丸さの観察・実験
  5. 5.学んだことをくらしと勉強にいかす
    1. 5-1.地球儀と地図で世界を読む
    2. 5-2.衛星と通信・天気予報
    3. 5-3.見える世界が変わる楽しさ
  6. 地球の丸さと宇宙のふしぎ—早見表
  7. よくある誤解とほんとうのこと—ミニまとめ表
  8. Q&A—よくある疑問をまとめて解決
  9. 用語辞典(やさしい言いかえ)
  10. まとめ—地球が丸いと、世界の見え方が変わる

1.地球はどんな形をしているの?—地球の形のひみつを知ろう

1-1.地球は「ほぼ丸い」けれど回転楕円体

遠くから見ると地球はまん丸に見えますが、じつは上下が少しつぶれ、赤道がふくらんだ形です。これは地球が自分で回っている(自転)ために起こるわずかな変化で、名前を回転楕円体といいます。赤道は一周約4万km。この長い距離を、地球は1日で1回転し続けています。

1-2.地球の大きさを実感しよう

地球の直径は約12,700km。東京⇄沖縄を十数往復したくらいの長さです。もし地球をバスケットボールほどに小さくすると、エベレストの高さや海の深さは表面の小さなキズくらいにしか感じられません。つまり、でこぼこはあるけれど全体としては丸い、というわけです。

1-3.表面のでこぼこと「全体は丸い」不思議

地球には高い山深い海があり、場所ごとにでこぼこしています。けれど、地球全体の大きさにくらべると、そのでこぼこはごく小さいため、宇宙から見るとつるんと丸く見えるのです。海の水は重力によって平均の高さに保たれ、これが地球の表面をなめらかに見せる働きもしています。

1-4.「地球は少しゆがんだ球」—やさしい言いかえ

地球の形は、じゃがいもほどゴツゴツでもなく、ピンポン玉ほど完全な球でもありません。水風船を両端からそっと押して、真ん中(赤道)がふくらんだ姿を想像すると近いイメージです。


2.なぜ地球は丸くなるの?—重力と自然の力のはたらき

2-1.重力が中心に向かって引っぱる

地球にはすべての物を中心へ引きよせる重力があります。たくさんの物質がこの力でぎゅっと集められると、いちばん安定する形がに近い形になります。水滴が丸くなるのと似ています。重力が働くと、とがった部分は押しつぶされ、へこんだ部分は埋められて、少しずつ丸に近づいていきます。

2-2.宇宙の粒が集まると自然に丸く

地球はむかし、宇宙のちりのかけらが集まってできました。材料が増えるほど重力が強くなり、形はだんだんに近づきます。小さな天体は重力が弱いのでゴツゴツのままになりやすいのです。やがて内部が温かくなると、やわらかい部分が流れて丸さがさらにととのいます。

2-3.自転が赤道をふくらませる

地球は1日に1回まわるため、回る力の影響で赤道が少しふくらみます。そのぶん北極・南極はわずかにつぶれるので、完全な球ではなく回転楕円体になるのです。回るコマを横から見ると、真ん中がふくらんで見えるのと同じイメージです。

2-4.海と大地の押し合いへし合い(やさしい仕組み)

大地は厚さのちがうのような部分でできており、重い所は沈み、軽い所は浮きやすい性質があります。これに海の水の重みも合わさって、長い時間の中でちょうどよい高さに落ちつこうとします。結果として、地球は全体としての丸さを保ちやすくなるのです。


3.宇宙の他の星とくらべてわかること

3-1.月や太陽も丸いのはなぜ?

月や太陽も重力によってに近い形です。太陽はガスの星ですが、中心から全方向へ同じように引っぱる力がはたらくので、やはり丸いのです。月のクレーターは目立ちますが、全体としてはなめらかな球に近い形です。

3-2.木星や土星は赤道のふくらみが大きい

木星や土星は自転がとても速いため、地球よりも赤道のふくらみが大きく見えます。形の違いは自転の速さ材料のちがいによって生まれます。とくに土星は軽い材料が多く、**輪(わ)**も持つため、見た目の違いがはっきりしています。

3-3.小惑星や彗星は「いびつ」な形も

とても小さい天体は重力が弱く、材料がしっかりまとまりにくいため、じゃがいものような形をしています。大きくなるほどに近づくのがふつうです。宇宙探査機が撮った写真では、でこぼこで細長い形の天体もたくさん見つかっています。

3-4.大きさと重力の関係をつかむ

星が大きいほど重力は強くなり、形はより丸に近づきます。星同士の引っぱり合い(潮の満ち引きの原因の一つ)も表面の形に少し影響しますが、長い目で見ると丸さが保たれます。


4.歴史と観察でたしかめる—昔の知恵と今の科学

4-1.昔の人は観察で気づいた

遠くへ行く船が少しずつ下から見えなくなる、月食のとき地球の影が丸い——こうした観察から、昔の人は「地球は平らではない」と考えました。古代には棒の影の長さをくらべて地球の大きさを推しはかろうとした人もいます。離れた2つの町で影の角度をくらべ、地球が丸いから角度が違うと考えたのです。

4-2.世界一周で丸さを実感

大航海時代、船で世界をぐるりと回ることに成功した人たちは、出発点へ戻れることを確かめました。海の向こうへ進み続けても、いつか元の港に戻る——これは地球が丸いから起きることです。

4-3.宇宙からの写真と身近な実験

今では人工衛星や宇宙飛行士が撮った地球の写真があり、青くて丸い姿がはっきり分かります。身近でも、地平線がゆるやかに曲がって見えたり、遠くの船のマストだけが見えたりして、丸さを感じられます。飛行機の窓から遠くの地面の線を眺めると、わずかな丸みを感じることがあります。

4-4.家や学校でできる丸さの観察・実験

庭や校庭でまっすぐな棒を立て、の長さを時間ごとに記録してみましょう。影の変化は、地球が丸くて回っていることのヒントになります。大きな水たまりのふちがゆるく曲がって見えるのも、地面がわずかに丸い世界の一部だから、と考えると楽しくなります。地球儀に糸を最短距離で貼ってみると、地図の直線より曲がった道(大圏)が近道になることも体感できます。


5.学んだことをくらしと勉強にいかす

5-1.地球儀と地図で世界を読む

地球がであることを意識すると、地図のゆがみが理解しやすくなります。地球儀で距離や方向を確認すると、世界が立体でつながっていることがわかります。赤道より北と南で季節が反対になる理由も、地球の形と傾きから説明できます。

5-2.衛星と通信・天気予報

地球の周りを回る人工衛星は、地球が丸いことを前提に設計・運用されています。天気図や通信、道案内アプリなど、私たちの生活は地球の形を正しく知ることに助けられています。気象衛星は地球全体を見わたし、雲の動きをとらえて明日の天気に役立てます。

5-3.見える世界が変わる楽しさ

地球が丸いと知ると、日の出・日の入りの時刻が場所で違うこと、季節の星座が地域で変わることも納得できます。地球儀を回しながら、旅行やニュースの地名を立体でたどってみましょう。世界がぐっと近く感じられます。


地球の丸さと宇宙のふしぎ—早見表

ふしぎ・テーマポイント理由もっと調べてみよう!
地球の形赤道がふくらむ回転楕円体自転の影響で赤道がふくらむ地球儀や回転する模型で観察
なぜ丸くなる?重力が中心へ引っぱるたくさんの物質が集まると球に近づく水滴やシャボン玉で丸さを実感
月・太陽も丸い重力で球形全方向から同じ力がはたらく月や太陽の写真・動画をチェック
木星・土星の違い自転が速く扁平回る速さが形に影響惑星の比較図や動画で確認
小惑星は丸くないことも重力が弱いまとまりきれずゴツゴツ探査機の写真を見てみよう
山や谷があっても丸いでこぼこは相対的に小さい地球の大きさに比べてわずか地球をボールに見立てて想像
丸さの証拠月食・地平線・世界一周観察・体験で確かめられる家庭実験や歴史本で深掘り
地球の傾きと季節地軸が傾いている太陽の当たり方が変わる季節の星座と日の長さを観察

よくある誤解とほんとうのこと—ミニまとめ表

誤解ほんとうのこと確かめ方
地球は完全な球だ少しつぶれた球(回転楕円体)地球儀や資料で赤道のふくらみを確認
山が高いから球ではない全体に対して山はとても小さい地球をボールに見立てて比率を想像
小さな星も丸いはず小さいほどゴツゴツになりやすい小惑星の写真を見てみる
自転は形に関係ない赤道をふくらませる回る水風船やコマでイメージ

Q&A—よくある疑問をまとめて解決

Q1.地球は本当に完全な球なの?
A. いいえ。赤道が少しふくらんだ形(回転楕円体)です。ただし、とてもわずかな差なので、遠くからはほぼ丸に見えます。

Q2.山が高くて海が深いのに、どうして丸いの?
A. 地球全体の大きさにくらべると、山や谷の高さはごく小さいからです。ボールの表面のキズのようなものと考えるとイメージしやすいです。

Q3.小さい星がゴツゴツな形をしているのはなぜ?
A. 重力が弱くて材料をしっかり丸くまとめられないからです。大きくなるほどに近づきます。

Q4.自転は丸さに関係あるの?
A. はい。回る力の影響で赤道がふくらみがわずかにつぶれます。

Q5.家で地球の丸さを感じるには?
A. 棒の影の観察や、地球儀を使った距離の比較、遠くの地平線の観察などが手軽です。ペットボトルに水を入れて回すと中央がふくらむ形になり、回転が形を変えるイメージがつかめます。

Q6.海はどうしてこぼれないの?
A. 海の水も重力で地球の中心へ引かれ、表面は平均の高さを保っています。波があっても、全体としては丸い表面に収まります。


用語辞典(やさしい言いかえ)

重力(じゅうりょく):地球の中心へ引っぱる力
自転(じてん):地球が自分で回ること。1日で1回転。
回転楕円体(かいてんだえんたい):赤道がふくらみ、極が少しつぶれた形。
小惑星(しょうわくせい):小さな天体。重力が弱くいびつな形も多い。
地平線(ちへいせん):空と地面(海)の境目。遠くほどゆるく曲がって見える。
衛星(えいせい):地球のまわりを回る月や人工の機械のこと。
大圏(たいけん):球の表面を通るいちばん近い道。地図で曲がって見える近道。


まとめ—地球が丸いと、世界の見え方が変わる

地球が丸いのは、重力がものを中心へ引きよせ、自転が形にわずかな変化を与えるから。昔の人は観察冒険でそれに気づき、今の私たちは宇宙からの写真身近な実験で確かめられます。

地球儀を回しながら、海と大地がつながる立体の世界を思い描いてみましょう。今日から見る地図や空の景色が、少しちがって見えてくるはずです。さらに気づいたことを観察ノートに書きためれば、あなたの中に小さな科学者が生まれます。

タイトルとURLをコピーしました