砂時計ってなに?昔からある時間の道具をくわしく見てみよう
砂時計の形としくみを知ろう
砂時計は、上下にふくろのようなガラスがつながった形をしていて、中にはサラサラの細かい砂が入っています。ふたつのガラスのまんなかには小さな穴があり、砂がその穴を通って上から下へと落ちていきます。ひっくり返すと、また上から砂が落ちはじめて、すべての砂が落ちるまでの時間で「○分」「○秒」といった時間をはかることができるのです。
砂の量と落ち方が時間を教えてくれる
砂はとても小さな粒でできていて、穴から落ちるスピードがいつもほぼ同じです。砂の量がきまっていて、落ちるスピードも変わらないからこそ、毎回同じくらいの時間で全部落ちるのです。たとえば「3分用」の砂時計なら、ひっくり返してから約3分で砂が全部落ちるように作られています。
昔の人たちはどう使っていた?
砂時計はとても古い道具で、電池もなかった時代から使われていました。中世のヨーロッパでは、船の上で航海の時間をはかるために使われたり、お寺や教会でお祈りの時間を測るのにも使われていたのです。料理や勉強の時間にも使われ、昔の人たちにとってはとても大切な「時間の見える道具」だったのです。
どうして砂は落ちつづけるの?重力と空気のチカラ
重力(じゅうりょく)ってなに?
地球には、すべての物を下に引っぱる力=「重力」があります。この重力のおかげで、私たちは地面に立っていられたり、ジャンプしたあとに落ちたり、りんごが木から落ちたりするのです。そして、砂にももちろん重力がはたらいていて、上から下に自然に落ちていきます。
穴を通って落ちる砂のふしぎ
砂時計の真ん中の穴はとても小さくて、少しずつしか砂が通れません。でも、その小さな穴からサラサラと落ちていくのは、重力が砂を引っぱっているからです。そして、砂の粒がつまらないようにするために、粒の大きさや穴の広さもバランスよく設計されています。
空気の通り道も大事なポイント
砂が落ちていくとき、下のビンに空気が入り、上のビンから空気が出ていくしくみも大切です。もし空気が通れなかったら、砂がうまく落ちなくなったり、途中で止まってしまったりします。つまり、砂時計の中では「砂」と「空気」と「重力」がうまくバランスをとって、正確に時間をはかっているのです。
砂時計がいつも正確に時間をはかれる理由を解明!
粒がそろった特別な砂を使っている
砂時計に入っている砂は、ただの砂ではなく、大きさがそろった特別なものが使われています。粒の大きさがバラバラだと、落ちるスピードにムラができてしまい、時間が正しくはかれません。だから、すごく細かくて均等な砂を選んでいるんです。
穴のサイズはミリ単位で計算
砂時計の中心の穴はとても小さいですが、その大きさはミリ単位で計算されています。大きすぎると砂がすぐに落ちすぎてしまい、小さすぎるとつまってしまうので、ちょうどいいスピードで落ちるように正確に作られているのです。
ビンの形にもちゃんと理由がある
くびれたような砂時計の形も、ただおしゃれなわけではありません。くびれの部分があることで、砂の流れがまっすぐスムーズになり、空気も通りやすくなるのです。広がりすぎても細すぎてもダメで、ちょうどよい角度とバランスが必要なのです。
砂時計が正確なわけ | 理由と工夫のポイント |
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特別な砂を使っている | 粒の大きさが均一で、いつも同じ速さで落ちる |
穴のサイズが決まっている | 毎回同じスピードで砂が落ちるように、ミリ単位で調整されている |
ガラスの形が工夫されている | 空気の流れや砂の動きをスムーズにする設計がされている |
砂時計のいろいろな使い方とおどろきの場面
料理のお手伝いに大活やく
キッチンで使われる砂時計は、ゆで卵やカップラーメンの時間をはかるのにぴったりです。タイマーとちがって音が出ないので、静かに使いたいときにもおすすめです。しかも、火のそばでも安心して使えるので、料理の心強い味方です。
勉強やゲームにも役立つ!
「この問題を3分でやってみよう」「ゲームの制限時間は5分!」など、砂時計を使えば楽しく時間を意識することができます。砂が落ちていくのを見ながら取りくむと、集中力がアップしたり、リズムよく活動できたりします。時間を意識する力が自然と身につくのです。
インテリアとしても人気
最近では、砂時計は見た目もおしゃれなアイテムとして人気です。カラフルな砂、ハート型のビン、木や金属の台座がついたものなど、インテリアとしても楽しめます。机や本棚においておくだけで、部屋がぐっとセンスアップするかもしれませんね。
砂時計を使ってわかること、感じられること
時間の流れを「目で見る」体験ができる
デジタル時計やスマホでは時間の数字は見えますが、「時間が流れる」という感覚はわかりにくいです。でも、砂時計なら、砂が少しずつ減っていくようすが見えるので、「時間ってこうやってすぎていくんだ!」という実感がもてます。
短時間で集中するトレーニングになる
「この3分間は集中しよう」と決めて砂時計を使うと、時間の区切りがはっきりして集中しやすくなります。習い事の練習、宿題、読書などにもぴったり。ゲーム感覚で時間を区切ることで、楽しみながら勉強や作業ができるのです。
科学の目で考える力が身につく
「どうして砂が止まらないの?」「この砂時計は何分用?」「穴の大きさを変えたらどうなる?」——そんな疑問がわいてきたら、それは科学のスタートです。砂時計は、重力・空気・粒の大きさ・形の工夫など、たくさんの理科のテーマにつながっているのです。
【まとめ】
砂時計は、重力と空気、砂の形や穴の大きさなど、いろいろな要素が組み合わさって「時間を見えるかたちにした道具」です。時計やスマホがなくても、自然の力をうまく使って、正確な時間をはかることができます。見た目がきれいなだけでなく、科学のしくみがたっぷりつまっているのです。
これから砂時計を使うときは、ただ時間をはかるのではなく、「なぜ砂が落ちるのか?」「どうすれば時間を変えられるのか?」と考えながら使ってみましょう。そして、砂が落ちていく音やリズム、目に見える時間の流れを感じながら、「今この時間を大切にしよう」という気持ちも育てていけるとすてきですね。