出社中止の社内連絡テンプレ|代替業務と安全ガイド

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防災

災害・交通障害・感染症・大規模イベントなどで出社中止を決めるとき、社内は「誰が・いつ・何を・どの順で」伝えるかで混乱の度合いが大きく変わります。

本ガイドは、判断基準→社内連絡テンプレ→代替業務の設計→従業員安全→復帰運用までを一気通貫で整理し、安否確認・勤怠区分・顧客連絡・情報保護まで踏み込んで実務化。さらに通信障害時の代替連絡網レベル運用(L1/L2/L3)の切替条件、拠点差・職種差の運用ブレを抑えるための共通テンプレと**更新時刻の固定(10時/14時)**を明示し、混乱の芽を事前に摘みます。

加えて、本稿に含まれるコピペ運用できる文例チェック表・タイムラインを用いれば、決裁から一斉配信、代替業務の立ち上げ、復帰判断とKPTの共有までを数分で標準化できます。誤送信防止の確認手順監査証跡の残し方海外拠点/夜間帯への時差配信多言語の簡易テンプレにも触れ、初動から収束後の振り返りまでを一連の流れとして運用できるよう構成しています。


1.出社中止の基本方針と判断基準

1-1.意思決定の役割分担と時刻目安

  • 決裁者:代表/事業責任者、推奨時刻:前日20時 or 当日6時。
  • 情報集約:総務・安全衛生・BCP担当が一次集約、サインオフ後に一斉配信。
  • 代替線:通信障害に備え、メール+チャット+社内ポータル+電話の多重化。

1-2.判断材料(重みづけ)

  • 安全:暴風/大雪/地震後の余震/洪水/感染拡大(最優先)。
  • 交通:主要路線の運休・計画運休、道路封鎖、通勤距離・時間。
  • 業務:顧客影響、法定期限、インシデント対応の要否。

1-3.レベル別の運用方針(社内掲示用)

レベル状況会社方針勤務形態
L1交通遅延・天候悪化の予報時差出勤推奨原則出社、在宅可
L2複数路線の運休・警報級出社見合わせ在宅勤務推奨
L3重大災害・安全未確認出社中止在宅/待機/安全確保

2.出社中止の社内連絡テンプレ(ケース別)

2-1.全社一斉:出社中止の基本テンプレ

【出社中止のお知らせ】本日◯/◯(◯)は、◯◯警報・交通の計画運休により全社出社を中止します。勤務形態:在宅/自宅待機。安全最優先で移動は控えてください。始業時刻:通常、勤怠:在宅。顧客対応は連絡テンプレに従い一斉連絡。続報は10時/14時にポータル掲示。連絡先:総務XXXX。

2-2.拠点別・職種別:部分的な出社見合わせ

【拠点別方針】◯◯オフィス:出社見合わせ、△△工場:交代制で最小限、□□コール:完全在宅。各責任者は10時までに状況報告。共通:安全第一、無理な移動禁止

2-3.時差出勤・早帰り:混雑回避テンプレ

【時差出勤/早帰り】本日◯/◯、出社は11時以降退社は16時までに。対面予定はオンラインへ切替。勤怠は備考に「時差」と記載。

2-4.在宅勤務切替:上長→メンバー連絡

【在宅切替のお願い】チーム◯◯は本日在宅勤務に切替。9:30オンライン朝会12:00状況共有優先タスク:A→B→C。体調・居住周辺の危険がある場合は安全確保を最優先し上長へ連絡。

2-5.通信障害時の代替連絡

【通信障害時】チャット不通時はSMS→電話→近隣拠点代表の順。**定時(9時/13時/17時)**に安否のみ短文送信:「氏名/安全/勤務可否」。

連絡チャネル運用表

チャネル目的送信者送信タイミング
メール一斉方針の一次通達総務決定後すぐ
チャット固定投稿更新・FAQBCP担当10時/14時更新
社内ポータル詳細・様式情報シス随時
電話連絡網代替・安否各部門長定時

3.代替業務の設計:止めない・遅らせない

3-1.優先順位づけ(A/B/C)

  • A(止めない):法定期限・安全関連・顧客障害対応。
  • B(遅延可):通常運用・レポート・教育。
  • C(停止可):出社前提作業・来客対応。

3-2.在宅で回す業務の型

  • オンライン会議30分/5人以内、議事メモは担当固定
  • 承認フロー押印代替ルール(電子承認/メール同意)。
  • 情報保護:自宅では画面のぞき見防止、資料は持出禁止を徹底。

3-3.顧客連絡テンプレ(遅延・代替案)

【納期影響のご連絡】◯/◯の悪天候により出社中止のため、本日の対面対応をオンライン/電話へ切替いたします。資料は**◯時までに送付**、会議URLは別途送付。納品は翌営業日までに完了予定です。

3-4.KPIと終日レビュー

  • 午前:Aタスク進捗率、対応件数、障害有無。
  • 午後:顧客返信率、会議完了率、未了タスクの翌日振替。
  • 終日:在宅勤務の通信・機器トラブル集計。

代替業務マッピング表(例)

業務通常代替ツール
来客対応対面オンライン会議システム
申請承認押印電子承認承認ワークフロー
研修集合eラーニングLMS

4.従業員の安全ガイド:移動ゼロ・在宅守り

4-1.移動禁止と自宅安全

  • 強風・冠水・大雪時は徒歩/自転車/車の移動を禁止
  • 在宅安全窓の補助錠・飛散防止・停電備え外出は最小限

4-2.心身のケアと休憩

  • 50分作業+10分休憩水分・軽運動。不安が強い場合は上長へ共有
  • 家庭配慮:子育て・介護・通院は緊急連絡で柔軟対応

4-3.停電・通信障害時の行動

  • 停電:PCはバッテリー運用データ保存をこまめに。
  • 通信障害電話・SMSで安否のみ共有、復旧後に詳細を送付。

安全・健康チェック表

項目内容実施
在宅環境机・椅子・照明・温度
通信予備回線・テザリング
非常備品水・食料・簡易トイレ・ライト
心身休憩・体操・目のケア

5.運用フロー:前日→当日→復帰

5-1.前日(20:00まで)

  • 気象/交通の見通し確認 → 方針ドラフト役員決裁配信準備

5-2.当日(6:00〜)

  • 最終判断全社配信9:30朝会10:00最新掲示14:00更新

5-3.復帰判断・順次再開

  • 安全・交通・業務の三点で評価。時差再開通常化へ段階移行。復帰後はKPT(良かった/問題/次回対策)を即日共有。

当日タイムライン表

時刻会社各部門従業員
6:00最終判断体制確認受信確認
9:30朝会優先タスク確認在宅開始
10:00掲示更新顧客一斉連絡作業継続
14:00追加更新進捗共有中間報告
17:30日次レビュー明日計画終了/退勤

Q&A(よくある疑問)

Q1. 出社中止と在宅推奨は何が違う?
A. 中止は原則出社不可、推奨は出社可だが在宅を優先。勤怠区分と交通費の扱いが異なるため、社内規程を合わせて通知します。

Q2. 押印が必要な帳票は?
A. 電子承認・メール同意で代替。法令上原本が必要なもののみ後日郵送/対面に切替。

Q3. 自宅に業務PCがないメンバーは?
A. VDI/仮想デスクトップ貸与ノートPCを用意。緊急時は電話・メール応対へ一時的に役割変更。

Q4. 顧客から対面を強く求められたら?
A. 安全と会社方針を最優先。オンライン提案/日程再設定/代替資料送付を組合せて提示します。

Q5. 部門ごとに運用がバラバラで混乱します。
A. レベル別方針・テンプレを全社共通化し、10時/14時の更新時に差分を明記します。


用語辞典(やさしい言い換え)

  • 出社中止:安全上の理由で会社に来ない運用。
  • 在宅勤務:自宅で業務を行う働き方。
  • 計画運休:事前に決められた運転取りやめ。
  • レベル運用:状況を段階に分けて方針を定めること。
  • KPT:振り返りの枠組み(Keep/Problem/Try)。

まとめ:方針は“早く・簡潔に・繰り返し”

出社中止は安全最優先の意思決定です。早い判断・簡潔な文面・定時の更新を基本に、代替業務の型従業員安全を同時に回してください。本ガイドのテンプレと表をそのままコピペし、自社の実情に合わせてひな形化すれば、次回以降の初動は数分で完了します。

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