最近では車のナンバープレートにも個性や地域色を取り入れたいという声が高まり、「図柄入りナンバープレート」が全国的に人気を集めています。単なる登録番号の役割を超えて、車をより魅力的に彩り、地元への愛着を表現できるアイテムとして定着しつつあります。
とはいえ、導入にかかる費用や申請の流れ、選べるデザインの種類についての情報はまだあまり知られていません。この記事では、図柄入りナンバープレートの金額相場や費用の内訳、選べるデザインの詳細、申し込み方法、取り付け時の注意点などを、実例を交えながら丁寧に解説していきます。
図柄入りナンバープレートとは?
地域ごとの魅力をデザインに反映
図柄入りナンバープレートとは、各地域の風景・特産物・歴史・文化などをあしらった、装飾性の高いナンバープレートです。たとえば富士山を背景にした静岡県のプレートや、伝統工芸を描いた石川県のプレートなど、地域ごとの個性が光ります。
導入の背景と制度の拡大
2018年から始まったこの制度は、当初数地域のみで導入されていましたが、現在では全国の大半の地域で導入が進み、選べる自治体も大幅に拡大しています。地方創生や観光振興、ナンバープレートの機能性向上を目的としています。
フルカラーとモノトーンの2パターン
デザインは大きく2種類に分かれています。ひとつは寄付金付きの「フルカラー版」で、地域色が豊かに表現されています。もう一つは寄付金不要の「モノトーン版」で、控えめなグレースケールの図柄があしらわれています。
図柄入りナンバープレートの金額は?
地域・車種によって異なる交付料金
図柄入りナンバープレートの費用は、交付手数料として都道府県や車種(軽自動車・普通自動車)によって異なります。平均的には、普通自動車で7,000〜9,500円程度、軽自動車で6,000〜8,000円程度が相場となっています。地域によってはさらに高額になる場合もあります。
寄付金額と選択の自由
フルカラー版を選ぶ場合は、交付手数料とは別に、1,000円以上の寄付金を支払う必要があります。寄付額は1,000円単位で増額でき、上限は設定されていません。この寄付金は地域の交通安全や観光資源整備などに活用されます。
前後2枚セットでの発行が基本
ナンバープレートは必ず前後2枚1セットで交付されるため、料金表示も2枚分となります。片面だけの交換や購入は認められていません。これは番号の統一と封印制度の観点から義務付けられています。
図柄入りナンバーの申し込み方法
申請タイミングはさまざま
図柄入りナンバープレートは新車購入時はもちろん、車検時、名義変更、引越しなどのタイミングでも申し込みが可能です。現在使っているナンバーを変更して取り付ける「交換申請」も認められています。
申し込みはWebから簡単に完了
国土交通省の「図柄入りナンバープレート申込サービス」専用サイトから、24時間いつでも申し込むことができます。画面上で希望番号の確認や選択も可能で、申し込みから支払いまでスムーズに完了します。
ナンバーの交換は運輸支局や代行業者で実施
ナンバープレートの交付後は、地域の運輸支局や自動車整備工場などの代行業者で交換作業を行います。自動車登録番号標の封印作業があるため、自力では交換できません。予約が必要な場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
図柄入りナンバーのメリットと注意点
車に華やかさと話題性をプラス
図柄入りナンバープレートは、車の印象を大きく変えるアイテムです。個性的なデザインで注目を集め、同じ車種でもひと味違う印象を演出できます。車好きにとってはドレスアップの一環としても人気です。
地域貢献という付加価値
寄付金付きの図柄入りナンバーを選ぶことで、地域の道路インフラや観光資源への貢献が可能です。自己満足を超えた社会貢献的な意味合いもあり、多くの人に支持されています。
軽自動車のデザイン制約に注意
軽自動車の場合、モノトーンデザインでは黄色のナンバープレート枠が残ってしまうため、見た目の統一感を求めるなら白色のフルカラーデザインがおすすめです。装着後の見た目にも違いが出るため、事前にシミュレーションしておくと良いでしょう。
図柄入りナンバーの今後と選ぶ楽しさ
新たな図柄の追加も定期的に実施
図柄入りナンバープレートの魅力のひとつは、定期的に新しいデザインが追加されている点です。地域イベントや観光プロジェクトとのコラボレーションで生まれた限定デザインなどもあり、収集的な楽しさもあります。
中古車や商用車でも取り付け可能
図柄入りナンバーは中古車でももちろん装着できます。ナンバープレート交換手続きを行えば、新たに番号を取得して、既存の車にも導入できます。商用車にも取り付け可能で、企業の地域PRツールとして活用するケースも増えています。
ナンバー選びがライフスタイルになる時代へ
従来のナンバープレートは割り当てられるだけのものでしたが、今では自分らしさやセンスを表現する“選べるアイテム”となりつつあります。ナンバーの数字、地域、デザインを自由に組み合わせることで、よりパーソナルで楽しいカーライフが実現します。
まとめ|図柄入りナンバーは価格以上の価値をもたらす
図柄入りナンバープレートは、見た目を華やかにするだけでなく、地域愛や社会貢献、個性の演出という観点からも大きな意義を持っています。導入費用は交付手数料と寄付金を合わせても1万円前後に収まり、コストパフォーマンスも良好です。
自分の車にちょっとした彩りとストーリーを加える手段として、図柄入りナンバーはまさに最適な選択肢。ぜひあなたも、お気に入りのデザインを選び、走るたびに地域を盛り上げる1台に仕立ててみてはいかがでしょうか。