窓の補助錠の選び方|防災と防犯を両立する固定ガイド

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防災

窓は、家の中でも外と直接つながる大きな開口部です。換気や採光には欠かせませんが、防犯面では侵入経路になりやすく、台風や地震のときにはガラスの破損やサッシのばたつきが気になる場所でもあります。「クレセント錠だけで大丈夫なのか」「賃貸でも何かできるのか」と不安に感じる人は少なくありません。

そこで役立つのが、窓用の補助錠です。補助錠は、既存の鍵に加えて窓をもう一か所固定し、こじ開けにくくしたり、微開状態で固定したりするための道具です。価格も比較的手に取りやすく、賃貸でも使えるタイプがあります。

ただし、補助錠を付ければ防犯も防災も万全、というわけではありません。窓の種類、ガラスの状態、家族構成、非常時の脱出、賃貸か持ち家かで選ぶべき対策は変わります。この記事では、補助錠の選び方と安全な使い方を、生活に落とし込んで整理します。

  1. 結論|この記事の答え
  2. 補助錠で窓の強度を底上げできる理由
    1. クレセント錠だけでは足りないことがある
    2. 補助錠は「侵入に時間をかけさせる」ためのもの
    3. 防災では「ばたつき」と「飛散」を分けて考える
  3. 補助錠の種類と選び方
    1. 主な補助錠の種類
    2. 引き違い窓には上下どちらか、できれば2点
    3. 防犯重視なら鍵付き、日常重視なら操作性
    4. CP部品も選択肢になる
  4. 防犯・防災・換気を両立する設置場所
    1. 優先するのは1階・死角・ベランダ側
    2. 防災面では寝室・子ども部屋・ガラスが大きい窓
    3. 換気に使う窓は「微開固定」が便利
    4. 避難経路になる窓は解除しやすさを優先する
  5. 取り付け前に確認すること
    1. サッシの形状と寸法を確認する
    2. 貼付け型は下地清掃が重要
    3. ビス止め型は賃貸で慎重に
  6. 補助錠だけに頼らない併用対策
    1. 防犯フィルム・飛散防止フィルム
    2. 人感照明・見通しの確保
    3. 面格子・雨戸・シャッター
    4. 併用の優先順位
  7. やってはいけない例・よくある失敗
    1. 非常時に開けられない状態にする
    2. 貼付け型を汚れた面に貼る
    3. 子どもの転落防止を補助錠だけで考える
    4. 補助錠を付けたからといって無施錠にする
  8. ケース別判断
    1. 賃貸住宅の場合
    2. 戸建ての場合
    3. マンション・集合住宅の場合
    4. 子どもがいる家庭の場合
    5. 高齢者がいる家庭の場合
    6. 台風・地震対策を重視する場合
  9. 保管・管理・見直し
    1. 月1回の簡単点検をする
    2. 鍵の置き場所を決める
    3. 季節で運用を変える
  10. FAQ
    1. Q1. 窓の補助錠だけで防犯対策は十分ですか?
    2. Q2. 賃貸でも補助錠を付けて大丈夫ですか?
    3. Q3. 補助錠は窓の上と下、どちらに付けるべきですか?
    4. Q4. 子どもの転落防止に補助錠は使えますか?
    5. Q5. 台風や地震のために補助錠を付ける意味はありますか?
    6. Q6. 鍵付き補助錠は非常時に危なくありませんか?
  11. 結局どうすればよいか
  12. まとめ

結論|この記事の答え

窓の補助錠は、防犯では侵入に時間をかけさせる道具、防災では窓のばたつきや開きすぎを抑える補助道具として考えるのが現実的です。

既存のクレセント錠だけだと、窓の中央付近を1点で止めている状態になりがちです。そこに補助錠を加えると、上下や端部にも固定点ができ、こじ開けにくくなります。侵入を完全に防ぐというより、侵入に手間と時間をかけさせることが目的です。警察庁の防犯情報でも、窓対策として補助錠、防犯フィルム、防犯ガラス、面格子などの併用が紹介されています。

防災面では、台風や強風時のサッシのがたつき、地震時の戸のばたつきを抑える助けになります。ただし、ガラス自体の飛散を防ぐものではないため、窓ガラスの破片対策には飛散防止フィルムや防犯フィルムも検討します。東京消防庁も、地震時のけが防止として窓ガラスなどへの飛散防止対策を紹介しています。

迷ったらこれでよい、という最小解は次の通りです。

窓の状況まず選ぶ対策追加したい対策
1階・人目につきにくい窓補助錠を上下どちらかに追加防犯フィルム、人感照明
掃き出し窓上下2か所の補助錠防犯フィルム、雨戸確認
賃貸の窓クランプ型・貼付け型原状回復できる範囲で追加
子どもがいる家庭高い位置の補助錠開き幅制限、転落対策
高齢者がいる家庭表示付き・操作しやすい補助錠夜間でも分かる運用ルール

後回しにしてよいのは、すべての窓を一気に高額対策することです。まずは、侵入されやすい窓、寝室や子ども部屋の窓、外から見えにくい窓に絞りましょう。

一方で、これはやらないほうがよい対策もあります。非常時の脱出経路になる窓を、内側からすぐ開けられない状態にすることです。防犯を強めるほど、火災や地震時の避難に影響する場合があります。補助錠は「外から開けにくく、内側からは素早く外せる」ことを基準に選んでください。

補助錠で窓の強度を底上げできる理由

補助錠は、窓を物理的にもう一か所押さえる道具です。窓の種類や製品によって仕組みは違いますが、多くはサッシのレール、枠、戸先、ガラス戸の重なり部分などを固定します。

クレセント錠だけでは足りないことがある

一般的な引き違い窓には、クレセント錠が付いています。半月形の金具を回して窓を閉めるタイプです。ただし、クレセント錠は本来、窓を密着させるための締まり金具としての性格が強く、防犯専用の強固な鍵とは限りません。

外から工具でこじられる、ガラスを割って手を入れられる、サッシがたわむなどの状況では、クレセント錠だけでは不安が残ることがあります。補助錠を上下や端部に足すことで、窓を複数箇所で止められます。

補助錠は「侵入に時間をかけさせる」ためのもの

防犯対策では、侵入者に「時間がかかる」「音が出る」「見られやすい」と感じさせることが大切です。補助錠は、窓をこじ開ける手間を増やすための対策です。

ただし、補助錠だけでどんな侵入も防げるわけではありません。ガラスそのものを破られるリスクには、防犯フィルムや防犯合わせガラスが関わります。外から簡単に近づける窓には、面格子や人感照明も有効です。政府広報でも、住まいの防犯対策では窓の補助錠など身近な見直しから始めることが紹介されています。

防災では「ばたつき」と「飛散」を分けて考える

補助錠は、台風や地震のときに窓の戸が動きにくくなる助けになります。サッシのがたつきが気になる窓、風でカタカタ鳴る窓、微開状態で固定したい窓では役立つことがあります。

ただし、補助錠はガラスを割れにくくする道具ではありません。ガラスの飛散対策は、飛散防止フィルム、防犯フィルム、合わせガラス、雨戸やシャッターなどで考えます。地震後に割れたガラスでけがをしないためには、窓まわりの履物やライトの準備も大切です。

補助錠の種類と選び方

補助錠は、取り付け方と目的で選びます。賃貸で穴を開けられないのか、持ち家でしっかり固定したいのか、換気にも使いたいのかで向くタイプが変わります。

主な補助錠の種類

代表的なタイプを整理すると、次のようになります。

種類特徴向いている家庭
クランプ型レールに挟んで固定賃貸、試しに導入したい
貼付け型両面テープで固定穴を開けたくない窓
ビス止め型ネジでしっかり固定持ち家、常設したい窓
鍵付き型施錠に鍵を使う外出時の防犯を重視
換気ロック型少し開けた状態で固定換気と防犯を両立したい

賃貸なら、まずクランプ型や貼付け型から検討します。持ち家で長く使うなら、ビス止め型や鍵付き型も候補になります。ただし、サッシの材質や形状によって取り付けられない場合があるため、製品表示を必ず確認してください。

引き違い窓には上下どちらか、できれば2点

一般的な引き違い窓では、クレセント錠から離れた位置に補助錠を付けると、窓全体を押さえやすくなります。掃き出し窓のような大きな窓では、上側と下側に分けて付けると、こじりやばたつきを抑えやすくなります。

ただし、家族が毎日使う窓に複雑な補助錠を付けると、閉め忘れや開けにくさにつながります。毎日出入りする窓は、操作しやすさも大切です。

防犯重視なら鍵付き、日常重視なら操作性

外出時の防犯を重視するなら、鍵付き補助錠が候補になります。外から見たときに複数のロックがあると、侵入をあきらめさせる心理的な効果も期待できます。

一方で、高齢者や子どもがいる家庭では、鍵の管理や緊急時の解除が問題になることがあります。鍵をなくす、夜間に見つからない、家族が解除方法を知らないと、避難時に困ります。

毎日使う窓には、内側から見て施錠状態が分かりやすいもの、片手で操作しやすいもの、解除方法が直感的なものを選ぶと運用しやすくなります。

CP部品も選択肢になる

防犯性を重視する場合は、CPマーク付きの防犯建物部品も候補になります。CPマークは、防犯性能試験を通過した建物部品に表示されるものです。補助錠だけでなく、防犯ガラス、面格子、ドア、シャッターなど窓まわり全体で考えるときの参考になります。

ただし、CP部品にすれば何でも安全という意味ではありません。取り付ける場所、周囲の見通し、ガラスの種類、家族の使い方と合わせて考える必要があります。

防犯・防災・換気を両立する設置場所

補助錠は、どの窓に付けるかで効果が変わります。すべての窓に一律で付けるより、危険度の高い窓から始めるほうが費用対効果が高くなります。

優先するのは1階・死角・ベランダ側

防犯面で優先したいのは、外から近づきやすく、人目につきにくい窓です。1階の掃き出し窓、勝手口まわり、裏庭側、塀や植栽で隠れる窓、ベランダに面した窓などが該当します。

警察庁の防犯情報では、戸建て住宅では窓からの侵入が多いことや、窓への補助錠、防犯フィルム、防犯ガラスなどの対策が紹介されています。2階のベランダ側の掃き出し窓も、侵入口になり得るため油断はできません。

防災面では寝室・子ども部屋・ガラスが大きい窓

防災面では、寝ている場所の近くや、子どもが過ごす部屋の窓を優先します。地震でガラスが割れた場合、寝室では逃げる前に足元が危険になります。

大きな掃き出し窓、古いサッシ、強風でカタカタ鳴る窓、雨戸やシャッターがない窓も見直しましょう。ただし、補助錠だけではガラス飛散を防げないため、飛散防止フィルムとの併用が現実的です。

換気に使う窓は「微開固定」が便利

換気をしたいけれど防犯が気になる場合は、換気ロック型の補助錠が役立ちます。窓を数センチだけ開けた状態で固定できるため、在宅時の換気に使いやすいタイプです。

ただし、微開状態のまま外出するのは、防犯上おすすめできません。外出時や就寝時は、地域の治安、窓の位置、外からの見え方を考えて、必要なら全閉して施錠します。

避難経路になる窓は解除しやすさを優先する

火災や地震の際、窓が避難経路になる場合があります。その窓に複雑な補助錠を付けると、いざというとき開けられないおそれがあります。

避難に使う可能性がある窓では、内側から素早く外せるか、暗い中でも操作できるか、家族全員が解除方法を知っているかを確認してください。

取り付け前に確認すること

補助錠は、製品を買ってすぐ付ける前に、窓の状態を確認することが大切です。サッシが歪んでいる、レールが汚れている、網戸や雨戸と干渉する場合は、思ったように使えないことがあります。

サッシの形状と寸法を確認する

クランプ型は、レールの幅や高さに合わないと取り付けられません。貼付け型は、貼る面が平らでないと接着しにくくなります。ビス止め型は、サッシや枠の材質、ビスを打てる位置を確認する必要があります。

購入前に見るべき項目は次の通りです。

確認すること見る理由
レールの幅クランプ型が使えるか
貼る面の平らさ貼付け型が密着するか
網戸・雨戸との干渉開閉に支障がないか
サッシのガタつき先に調整が必要か
解除のしやすさ非常時に使えるか

製品差が大きいため、パッケージやメーカー案内の対応寸法を優先してください。

貼付け型は下地清掃が重要

貼付け型は、簡単に付けられる反面、貼る面の汚れや水分に弱いことがあります。油分、ほこり、結露が残ったままだと、粘着力が落ちやすくなります。

取り付け前に、サッシやガラスまわりを拭き、乾かしてから貼ります。冬場や結露が多い窓では、貼付け後すぐに強い力をかけないようにしましょう。製品によっては、一定時間の圧着や養生が必要です。

ビス止め型は賃貸で慎重に

ビス止め型はしっかり固定しやすい一方で、サッシや枠に穴が残ります。賃貸では、管理会社や貸主への確認が必要です。

また、サッシの薄い部分や樹脂部分に無理にビスを打つと、強度が出なかったり、枠を傷めたりすることがあります。不安がある場合は、鍵業者、サッシ業者、管理会社に相談しましょう。

補助錠だけに頼らない併用対策

補助錠は有効な対策ですが、窓の弱点は一つではありません。窓の防犯・防災は、鍵、ガラス、外側の見通し、照明、雨戸やシャッターを組み合わせて考えます。

防犯フィルム・飛散防止フィルム

防犯フィルムは、ガラス破りに時間をかけさせる目的で使われます。飛散防止フィルムは、地震などでガラスが割れたときの破片飛散を抑える目的で使われます。製品によって性能や目的が違うため、表示を確認しましょう。

補助錠は窓を開きにくくする対策、防犯フィルムはガラスを破りにくくする対策です。役割が違うため、併用すると弱点を補いやすくなります。

人感照明・見通しの確保

侵入対策では、暗い、見えにくい、隠れやすい場所を減らすことも重要です。人感照明、植栽の整理、外からの見通しの確保は、補助錠と相性のよい対策です。

費用を抑えたい人は、まず補助錠と人感照明、植栽の整理から始めるとよいでしょう。高額な工事の前に、侵入されにくい環境を作れます。

面格子・雨戸・シャッター

外からの侵入や飛来物対策を強めたい場合は、面格子、雨戸、シャッターも選択肢になります。特に台風時は、雨戸やシャッターがあるとガラスへの飛来物対策として役立つ場合があります。

ただし、面格子やシャッターも取り付け方や下地の強度が重要です。古い外壁やサッシに付ける場合は、専門業者に確認しましょう。

併用の優先順位

窓対策は、予算と目的に合わせて段階的に進めます。

優先順位対策向いている目的
1補助錠こじ開け対策、微開固定
2防犯・飛散防止フィルムガラス破り、飛散対策
3人感照明・見通し改善侵入抑止
4面格子・雨戸・シャッター外側からの強化
5防犯ガラス・合わせガラス恒久的な窓強化

最初から全部そろえる必要はありません。自宅の弱点に合わせて、少しずつ重ねるのが続けやすい方法です。

やってはいけない例・よくある失敗

補助錠は便利ですが、使い方を間違えると、防犯性が上がらなかったり、非常時の危険につながったりします。

非常時に開けられない状態にする

防犯を重視しすぎて、内側からすぐ開けられない補助錠を複数付けるのは注意が必要です。火災や地震で玄関が使えない場合、窓が避難経路になることがあります。

特に寝室、子ども部屋、高齢者の部屋では、暗い中でも解除できるかを確認してください。鍵付き補助錠を使う場合は、鍵の置き場所を家族で共有し、子どもの手は届かないが大人はすぐ取れる位置にします。

貼付け型を汚れた面に貼る

貼付け型でよくある失敗は、サッシの汚れ、油分、結露を落とさずに貼ることです。最初は付いているように見えても、夏の暑さ、冬の結露、強い力で剥がれる場合があります。

貼る前の清掃と乾燥は、補助錠の性能に直結します。製品表示にある取り付け条件を守りましょう。

子どもの転落防止を補助錠だけで考える

補助錠や開き幅制限は、子どもの窓開け防止に役立つ場合があります。ただし、子どもの転落防止は、補助錠だけで考えないほうが安全です。

窓の近くにベッド、ソファ、棚、踏み台になる物を置かないことが重要です。窓を開ける習慣、網戸への寄りかかり、ベランダの足場も見直してください。消費者庁関連の情報でも、窓の補助錠は転落防止の補助として話題にされていますが、防犯用が多い点には注意が必要です。

補助錠を付けたからといって無施錠にする

補助錠を付けると安心して、クレセント錠を閉め忘れることがあります。これは本末転倒です。

補助錠は、既存の施錠に追加するものです。外出時や就寝時は、クレセント錠、補助錠、雨戸やシャッターの順に確認する習慣を作りましょう。

ケース別判断

窓の補助錠は、家族構成や住まいの形によって優先順位が変わります。自宅に近いケースで考えてみてください。

賃貸住宅の場合

賃貸では、穴を開けないクランプ型や貼付け型から始めます。退去時に跡が残る可能性があるため、強力すぎる粘着やビス止めは慎重に判断してください。

管理会社に相談できる場合は、防犯上の不安がある窓だけ、取り付け可否を確認してもよいでしょう。特に1階や人目につきにくい部屋では、補助錠の必要性が高くなります。

戸建ての場合

戸建てでは、1階の掃き出し窓、勝手口、裏庭側の窓、浴室やトイレの窓を優先します。外から見えにくく、侵入者が作業しやすい場所ほど注意が必要です。

補助錠に加えて、防犯フィルム、人感照明、植栽の整理、面格子や雨戸の確認を組み合わせると効果的です。警察庁の住まいの防犯情報でも、見通しを良くすることや窓の複合対策が紹介されています。

マンション・集合住宅の場合

マンションでは、1階だけでなく、ベランダ側や共用廊下側の窓も確認します。2階以上でも、足場、隣の建物、非常階段、配管、屋根などから近づける場合があります。

ただし、共用部分やサッシの扱いは管理規約で制限されることがあります。穴あけや外部部品の取り付けは、管理組合や管理会社に確認してください。

子どもがいる家庭の場合

子どもがいる家庭では、防犯と同時に誤開放・転落対策も考えます。補助錠は、子どもの手が届きにくい位置に付けると効果的な場合があります。

ただし、窓まわりに足場になる家具があると、補助錠に手が届くことがあります。家具配置、網戸への寄りかかり、ベランダの物置きも一緒に見直しましょう。

高齢者がいる家庭の場合

高齢者がいる家庭では、複雑な鍵より、見て分かりやすい補助錠が向いています。施錠状態が見えるもの、力を入れずに操作できるもの、夜でも分かりやすい位置にあるものを選びます。

鍵付き補助錠を使う場合は、鍵の定位置を決めます。防犯性を高めることと、非常時に開けられることのバランスを重視してください。

台風・地震対策を重視する場合

台風や地震対策では、補助錠だけでなく、ガラス飛散防止、雨戸・シャッター、窓まわりの片付けを優先します。窓の外に植木鉢、物干し竿、収納箱などがあると、飛来物や破損の原因になることがあります。

補助錠はサッシのばたつき抑制に役立つ場合がありますが、飛来物でガラスが割れるリスクは別です。台風前は、窓の外側を片付け、雨戸やシャッターが閉まるか確認しましょう。

保管・管理・見直し

補助錠は、取り付けたら終わりではありません。粘着の劣化、ビスの緩み、鍵の紛失、サッシの変形、家族の使い方の変化で、効果や使いやすさが変わります。

月1回の簡単点検をする

月に1回、開閉、緩み、剥がれ、操作性を確認します。難しい点検ではなく、普段の掃除のついでで十分です。

点検するもの見るポイント
貼付け型浮き、剥がれ、結露跡
クランプ型緩み、レールとのずれ
ビス止め型ガタつき、ビスの緩み
鍵付き型鍵の場所、操作の渋さ
換気ロック型微開幅、外れやすさ

台風や地震のあとには、臨時で確認してください。強い力がかかった後は、見た目では分からないずれが起きている場合があります。

鍵の置き場所を決める

鍵付き補助錠は、防犯性が高い一方で、鍵の管理が必要です。鍵を窓のすぐ横に置くと、ガラスを割られたときに使われる可能性があります。一方で、隠しすぎると家族が非常時に開けられません。

子どもの手が届きにくく、大人はすぐ分かる場所を決めます。家族で共有し、夜間でも分かるようにしておきましょう。

季節で運用を変える

梅雨や夏は換気が増えます。換気ロック型を使う場合でも、外出時の微開放置は慎重に判断してください。冬は結露で貼付け型の粘着が弱くなることがあるため、浮きや水分を確認します。

台風シーズン前には、補助錠だけでなく、雨戸、シャッター、ガラスフィルム、窓外の飛びやすい物も確認してください。

FAQ

Q1. 窓の補助錠だけで防犯対策は十分ですか?

補助錠は有効な対策ですが、それだけで十分とは言い切れません。補助錠はこじ開けをしにくくし、侵入に時間をかけさせる役割があります。一方で、ガラス破りには防犯フィルムや防犯ガラス、外からの接近には面格子や人感照明も関係します。まず補助錠で窓を二重化し、弱点に応じて対策を足すのが現実的です。

Q2. 賃貸でも補助錠を付けて大丈夫ですか?

クランプ型や貼付け型なら、賃貸でも使いやすい場合があります。ただし、強力な粘着で跡が残る製品や、ビス止めが必要な製品は注意が必要です。退去時の原状回復が心配な場合は、管理会社に確認しましょう。まずは穴を開けないタイプを選び、対応するサッシ形状か製品表示を確認してください。

Q3. 補助錠は窓の上と下、どちらに付けるべきですか?

窓の形や使い方によって変わります。防犯重視なら、クレセント錠から離れた位置に付けて、固定点を分散させる考え方が基本です。大きな掃き出し窓では、上と下の2か所に付けると窓のたわみを抑えやすくなります。ただし、毎日使う窓では操作しやすさも大切です。閉め忘れない位置を選びましょう。

Q4. 子どもの転落防止に補助錠は使えますか?

補助錠や開き幅制限は、窓を簡単に開けにくくする補助にはなります。ただし、転落防止を補助錠だけに頼るのは避けてください。窓の近くにベッドや棚など足場になる物を置かない、網戸に寄りかからせない、ベランダに踏み台を置かないことも重要です。子どもの手が届きにくい高さに設置することも考えましょう。

Q5. 台風や地震のために補助錠を付ける意味はありますか?

補助錠は、サッシのばたつきや微開状態の固定に役立つ場合があります。ただし、台風時の飛来物や地震時のガラス飛散を直接防ぐものではありません。防災目的なら、飛散防止フィルム、雨戸やシャッター、窓外の片付け、室内の履物やライトの準備もあわせて考えてください。補助錠は窓対策の一部です。

Q6. 鍵付き補助錠は非常時に危なくありませんか?

使い方によっては注意が必要です。鍵が見つからない、家族が解除方法を知らない、暗い中で開けられない状態だと、避難の妨げになる可能性があります。鍵付き補助錠を使う場合は、鍵の定位置を決め、家族全員が解除方法を知っておきましょう。避難経路になる窓では、内側から素早く開けられるタイプを優先してください。

結局どうすればよいか

窓の補助錠は、安く買える防犯グッズとしてだけでなく、防災時の窓まわりの不安を減らす道具としても使えます。ただし、最初にやるべきことは、商品をたくさん買うことではありません。まず、自宅のどの窓が弱点なのかを見つけることです。

優先順位は、1階の掃き出し窓、人目につきにくい窓、ベランダ側の窓、寝室や子ども部屋の窓です。外から近づきやすい、夜に暗い、植栽や塀で隠れる、クレセント錠だけで不安がある窓から始めましょう。

最小解は、補助錠を1〜2か所に追加し、クレセント錠と併用することです。賃貸ならクランプ型か貼付け型、持ち家でしっかり対策したいならビス止め型や鍵付き型を検討します。迷ったら、まずは穴を開けないタイプで試し、使い勝手と効果を確認してから増やすと失敗が少なくなります。

後回しにしてよいのは、すべての窓を一気に高額対策することです。反対に、後回しにしないほうがよいのは、外から見えにくい窓、子どもが開けやすい窓、台風時にガタつく大きな窓です。

今すぐやることは3つです。まず、家の外から窓を見て、侵入されやすそうな場所を確認する。次に、クレセント錠だけの窓を選び、補助錠を追加する候補を決める。最後に、非常時に内側から開けられるかを家族で確認する。

安全上、無理をしない境界線も大切です。避難経路になる窓を開けられない状態にしない。賃貸で無断のビス止めをしない。貼付け型を汚れた面に付けて過信しない。子どもの転落防止を補助錠だけに頼らない。ここを守れば、防犯を高めながら、日常の使いやすさと非常時の安全を両立しやすくなります。

窓対策は、鍵だけ、フィルムだけ、照明だけで考えるより、弱点に合わせて少しずつ重ねるのが現実的です。補助錠は、その最初の一手として取り入れやすい対策です。


まとめ

窓の補助錠は、既存のクレセント錠に追加して、こじ開けにくくし、窓のばたつきや微開状態を管理しやすくする道具です。防犯では侵入に時間をかけさせること、防災では窓まわりの不安を減らすことが主な役割です。

ただし、補助錠だけで窓の安全が完成するわけではありません。ガラス破りには防犯フィルムや防犯ガラス、台風や地震の飛散対策には飛散防止フィルムや雨戸、侵入抑止には人感照明や見通し改善も必要です。

まずは侵入されやすい窓、防災上気になる窓から始め、家族が毎日使える運用に落とし込むことが大切です。

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