登下校中に地震が来ると、子どもは家にも学校にもいない状態になります。近くに先生や保護者がいないこともあり、「どこへ行けばよいか」「その場で待つべきか」「親は迎えに行くべきか」で迷いやすい場面です。
この時間帯の地震対策で大切なのは、子ども本人・保護者・学校が、同じルールを共有しておくことです。子どもに細かい判断をすべて任せるのではなく、「まず身を守る」「危険な場所から離れる」「決めた集合場所へ向かう」という短い手順にしておく必要があります。
この記事では、登下校中に地震が来た場合の子どもの行動、学校へ戻るか自宅へ向かうかの判断、合流ルール、連絡テンプレ、通学路の危険マップ作りまでまとめます。親子で印刷して使える形を意識し、今日から決められる内容に落とし込みます。
結論|この記事の答え
登下校中に地震が来たら、子どもが最初にすることは「止まる・守る・離れる」です。揺れを感じたら走らずに止まり、ランドセルやかばんで頭と首を守ります。その後、ブロック塀、ガラス、自動販売機、看板、電柱、古い建物、川や崖の近くから離れます。大切なのは、揺れている最中に家や学校へ急いで走らないことです。
次に決めるのが、どこへ向かうかです。授業時間中や学校のすぐ近くなら、学校の指示に従うのが基本です。下校中で学校が近いなら学校へ戻る、自宅側が明らかに近く安全なら自宅近くの集合場所へ向かう、どちらも遠いなら事前に決めた第3集合場所で待つ、というように親子でルール化しておきます。文部科学省の資料でも、登下校中に被災した場合に自宅へ向かうのか、学校へ向かうのか、別の場所に留まるのかを、保護者・児童生徒と共通認識にする必要があるとされています。
迷ったらこれでよいという最小解は、「学校・自宅近くの公園・広域避難場所」の3つを決めて、ランドセルに連絡カードを入れることです。カードには、名前、学校名、保護者連絡先、迎え可能者、集合場所、合言葉を書きます。
後回しにしてよいのは、防災グッズをたくさん持たせることです。重い荷物より、行動ルールと連絡先のほうが先です。反対に、地震直後に子どもを探して保護者が車で学校周辺へ集中する、子どもが友だちを探して通学路を戻ったり進んだりする、危険な橋や高架を無理に渡ることは避けてください。これはやらないほうがよい行動です。
登下校中に地震が来たときの最初の行動
登下校中の地震では、最初の数十秒が大切です。子どもに覚えさせる言葉は、難しくしないほうがよいです。「止まる・守る・離れる」の3つで十分です。
文部科学省の学校防災マニュアル作成資料では、地震発生時に「落ちてこない、倒れてこない、移動してこない」場所に避難する行動は、児童生徒への事前指導が不可欠だと説明されています。
止まる
揺れたら、まず走らないことです。急いで家や学校へ向かおうとすると、転倒、車との接触、落下物への接近につながります。
歩いている場合はその場で止まり、自転車に乗っている場合は無理に走り続けず、止まれる場所で降ります。道路の真ん中で止まるのではなく、車から離れられる安全な場所へ寄ることを教えておきます。
守る
次に、頭と首を守ります。ランドセル、かばん、手、帽子、防災ずきんなど、使えるものでかまいません。大人が近くにいない場合でも、しゃがんで姿勢を低くし、落下物に備えることが大切です。
ガラス張りの店、看板の下、古い建物の壁ぎわでは、落ちてくる物に注意します。顔を上げて周囲を見続けるより、まず低い姿勢で頭を守ります。
離れる
揺れが続いている間、危険な物の近くにいないようにします。子どもには「こわれそうな物、たおれそうな物、おちそうな物から離れる」と伝えると分かりやすくなります。
| 危険な場所 | なぜ危ないか | 子どもへの言い方 |
|---|---|---|
| ブロック塀・石塀 | 倒れることがある | 塀から大きく離れる |
| ガラス窓・商店街 | 割れて落ちることがある | 窓に背を向けて離れる |
| 自動販売機 | 倒れる・動くことがある | 横に立たない |
| 看板・電柱 | 落下物や電線の危険 | 下で待たない |
| 川・崖・急な坂 | 崩れや水位変化の危険 | 近づかない |
安全教育の資料でも、登下校中の訓練では、物が上から落ちてこない、横から倒れてこない、移動してこない場所を探し、体勢を低くして強い揺れが収まるのを待つことが示されています。
学校に戻るか、自宅へ向かうか、集合場所へ行くか
登下校中の地震で一番迷いやすいのは、「どこへ向かうか」です。ここをその場で子どもに考えさせるのは負担が大きすぎます。家庭と学校のルールを確認したうえで、親子で事前に決めておきます。
地域や学校によって運用は異なります。たとえば千葉市内の小学校の例では、登下校中に地震が発生した場合、原則として学校に向かう、または戻ることとし、学校より明らかに自宅に近い場合や途中に避難場所がある場合は、自宅や避難場所に避難するという方針が示されています。これは一例であり、実際には自分の学校のルールを確認してください。
判断は距離だけで決めない
学校が近いか、自宅が近いかは大切ですが、それだけで決めると危険な場合があります。橋を渡る必要がある、線路や高架をくぐる、川沿いや崖沿いを通る、火災や煙が見える場合は、近くても無理に進まないほうがよいことがあります。
子どもには、「近いほうに必ず行く」ではなく、「安全な道で行けるほうへ行く」と教えます。ただし、小学校低学年には難しい判断なので、通学路上にあらかじめ安全地点を決めておくことが重要です。
| 状況 | 基本の行き先 | 注意点 |
|---|---|---|
| 授業時間中 | 学校の指示に従う | 保護者は学校の引き渡しルールを確認 |
| 登校中で学校が近い | 学校へ向かう | 危険な道なら安全地帯で待つ |
| 下校中で自宅側が近い | 自宅近くの集合場所 | 自宅前ではなく安全な場所にする |
| 学校も自宅も遠い | 第3集合場所 | 公園、広場、公共施設など |
| 津波・土砂災害の危険 | 高台や指定避難場所 | 通常ルールより命の危険を優先 |
津波や土砂災害の危険がある地域では、通常の集合ルールよりも高台や指定避難場所を優先する必要があります。気象庁は、地震・津波、土砂災害、浸水、洪水などの防災情報を提供しています。家庭のルールを作るときは、自治体のハザードマップや学校の避難計画も確認してください。
通学路の危険物と安全地帯の見つけ方
登下校中の地震対策は、机の下にもぐる訓練だけでは足りません。通学路には、家の中とは違う危険があります。ブロック塀、ガラス、自動販売機、看板、電線、橋、狭い歩道、古い建物などです。
親子で一度、通学路を歩きながら「ここで揺れたらどこへ行くか」を確認してください。地図アプリだけで見るより、実際に歩くほうが、子どもの目線で危険が分かります。
安全地帯の条件
安全地帯は、広く、落下物が少なく、車から離れられる場所です。公園の中央、学校や公共施設の敷地、広い歩道の建物から離れた側などが候補になります。
ただし、公園でも古いブロック塀、大きな木、遊具、フェンス、川沿いに近い場所は注意が必要です。「公園なら全部安全」と決めつけず、公園の中でも待つ場所を決めておきます。
| 場所 | 安全地帯になりやすい条件 | 注意点 |
|---|---|---|
| 公園 | 中央の広い場所 | 塀・老木・遊具から離れる |
| 学校周辺 | 校庭や門付近の安全場所 | 門が閉まる場合の待機位置を確認 |
| 公共施設 | 広場や入口前の開けた場所 | ガラス面の近くは避ける |
| 広い歩道 | 建物から離れた内側 | 車道へ出すぎない |
| コンビニ・店舗前 | 明るく人がいる | ガラス・看板の下は避ける |
危険マップを作る
家庭で作る危険マップは、完璧な地図でなくてかまいません。通学路を紙に描き、赤で危険、青で安全地帯を印にします。低学年なら、写真を貼ると分かりやすくなります。
見直すポイントは、工事中の場所、新しくできた店舗、撤去された建物、交通量が変わった道、雨の日に水がたまる場所です。通学路はずっと同じではありません。
| 地点 | 危険な物 | 離れる方向 | 待てる場所 |
|---|---|---|---|
| 商店街入口 | ガラス、看板 | 道路中央ではなく広い歩道側 | 公園入口側 |
| ブロック塀の道 | 塀、狭い歩道 | 反対側へ渡れるなら渡る | 角の広い場所 |
| 橋の手前 | 橋、川、車 | 無理に渡らない | 手前の広場 |
| 学校近く | 車、門、塀 | 校庭側の安全な場所 | 学校指定場所 |
子どもに伝えるときは、「ここは危ない」だけで終わらせず、「ここで揺れたら、あそこへ行く」とセットにします。行動が決まっているほど、非常時に迷いにくくなります。
家族で決める合流ルール
登下校中の地震では、スマホや電話がつながらないことがあります。だからこそ、連絡できなくても動ける合流ルールが必要です。
合流ルールは、1か所だけにしないほうが安全です。学校、自宅近く、広域避難場所のように、段階を作っておくと状況に合わせやすくなります。
第1・第2・第3集合を決める
第1集合は、学校です。授業中や学校に近い場合は、学校の指示に従うのが基本になります。
第2集合は、自宅近くの安全な場所です。自宅前は、瓦、ガラス、塀、車の出入りなどの危険があるため、できれば近所の公園や広場、見通しのよい場所にします。
第3集合は、学校とも自宅とも距離がある場合や、地域全体で避難が必要な場合の場所です。広域避難場所、公共施設、高台など、自治体や学校の情報を確認して決めます。
| 区分 | 場所の例 | 使う場面 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 第1集合 | 学校 | 授業中、学校に近い登下校中 | 学校の引き渡しルールに従う |
| 第2集合 | 自宅近くの公園 | 自宅側が近い下校中 | 自宅前を集合場所にしない |
| 第3集合 | 広域避難場所 | 学校も自宅も遠い、地域避難時 | 津波・土砂災害の危険を確認 |
| 予備 | 親族宅、公共施設 | 交通遮断や火災時 | 事前に相手へ共有 |
待つ時間と次の行き先を決める
集合場所だけ決めても、「何分待つか」「次にどこへ行くか」が決まっていないと、すれ違いが起こります。子どもが探し回ると、行方確認が難しくなります。
たとえば、「第2集合で30分待つ。危険がなければ第3集合へ移動する」「第3集合では大人が来るまで動かない」など、家庭の状況に合わせて決めます。低学年の場合は、できるだけ移動回数を少なくするほうが安全です。
迎え可能者と合言葉を決める
保護者がすぐ迎えに行けないこともあります。祖父母、親戚、近所の信頼できる大人など、迎え可能者を事前に決め、学校や学童のルールに合わせて登録しておきます。
合言葉を決めておくと、子どもが知らない大人について行くリスクを減らせます。ただし、合言葉だけに頼るのではなく、迎え可能者リスト、学校の引き渡しルール、身分確認と合わせて運用します。
連絡テンプレと連絡カード
地震直後は、電話がつながりにくくなることがあります。連絡が取れるうちに長文を送ろうとするより、短く必要な情報だけを送るほうが実用的です。
NTT東日本とNTT西日本は、災害時の安否確認手段として災害用伝言ダイヤル171や災害用伝言板web171を提供しています。災害用伝言ダイヤル171では、被災地の人の電話番号をキーにして伝言を録音・再生する仕組みが案内されています。
子ども用の短文テンプレ
子どもがスマホやキッズ携帯を持っている場合でも、長文を考えるのは難しいです。送る内容は、「無事・場所・行き先・次の連絡時刻」に絞ります。
| 場面 | テンプレ |
|---|---|
| 無事で待機中 | 無事。〇〇公園にいます。ここで待ちます。 |
| 学校へ戻る | 無事。学校へ戻ります。次の連絡は〇時。 |
| 第2集合へ行く | 無事。第2集合の〇〇公園へ行きます。 |
| 第3集合へ移動 | 無事。第2にいません。第3の△△広場へ行きます。 |
| 助けが必要 | けが。〇〇の前。動けません。大人に助けを呼んでいます。 |
低学年の子どもには、テンプレを読ませるより、連絡カードに「大人に見せる文」として書いておくほうが実用的です。
保護者用の短文テンプレ
保護者も、焦ると長文になりがちです。学校、学童、近所の協力者へ送る文も短くします。
| 宛先 | テンプレ |
|---|---|
| 子どもへ | 〇〇へ。第2集合で待っていて。母が徒歩で向かいます。 |
| 学校へ | 〇年〇組〇〇の保護者です。第1集合へ迎えに向かいます。 |
| 近所の協力者へ | 〇〇公園に子どもがいたら一緒に待機をお願いします。 |
| 学童へ | 〇〇の保護者です。学校ルールに従い、迎えは父が行きます。 |
| 家族間 | 母は第2、父は学校へ向かいます。合流後に連絡します。 |
連絡カードに書くこと
連絡カードは、防水袋や透明ケースに入れ、ランドセルの決まった場所に入れます。個人情報を含むため、外から丸見えにならないようにします。
| 項目 | 書く内容 |
|---|---|
| 子ども情報 | 氏名、ふりがな、学校名、学年 |
| 保護者 | 氏名、電話番号、勤務先や連絡可能先 |
| 迎え可能者 | 祖父母、親戚、近所の協力者 |
| 集合場所 | 第1、第2、第3集合 |
| 合言葉 | 親子で決めた短い言葉 |
| 注意事項 | 持病、薬、アレルギーなど必要な範囲 |
持病やアレルギーがある場合は、必要な情報を分かりやすく書きます。ただし、個人情報の扱いには注意し、学校や家庭の方針に合わせてください。
保護者の迎え方とやってはいけない行動
地震直後、保護者は「すぐ迎えに行かなければ」と考えます。もちろん子どもの安全確認は大切ですが、迎え方を間違えると、渋滞、すれ違い、学校周辺の混乱につながります。
文部科学省の学校防災マニュアル作成資料では、児童生徒を下校させる際には、通学路の安全確認や公共交通機関の運行状況等も含めた判断が求められ、情報通信網や公共交通機関が麻痺し保護者の帰宅が困難な場合には、学校で待機させる対応も必要になるとされています。
車での迎えは慎重にする
地震直後に保護者の車が学校や通学路へ集中すると、緊急車両の通行、避難者の移動、学校の引き渡しに支障が出ることがあります。道路がひび割れている、信号が止まっている、火災や停電がある場合もあります。
学校が車での迎えを制限している場合は、そのルールに従います。可能であれば徒歩や自転車で向かうほうが安全な場合があります。ただし、遠距離、障害、体調、地域事情によって違うため、学校や自治体の指示を優先してください。
個別に探し回らない
子どもがいそうな場所を保護者が順番に探し回り、子どもも別の場所へ移動していると、すれ違いが起こります。だからこそ、第1、第2、第3集合と待機時間を決めておく必要があります。
子どもにも、「友だちを探しに戻らない」「親を探して歩き回らない」「決めた場所で待つ」と教えておきます。大人が遅れる前提でルールを作ることが大切です。
学校の引き渡しルールを確認する
学校によって、震度、警報、災害状況に応じた引き渡し方法が決まっていることがあります。保護者カード、引き渡し登録者、身分確認、兄弟の引き渡し順、学童との連携などを確認してください。
兄弟姉妹が別の学校や学童にいる場合は、どちらを先に迎えに行くかも家族で決めておきます。行き当たりばったりにすると、保護者同士の連絡がつかないときに混乱します。
ケース別判断|登下校中の地震で迷いやすい場面
登下校中の地震は、場所や天候、年齢によって判断が変わります。ここでは、家庭で事前に話しておきたいケースを整理します。
学校の門が閉まっていた場合
学校に戻ったものの門が閉まっている場合、子どもが裏門や別の入口へ一人で回ると、すれ違いや危険な道への移動につながります。学校の近くに安全な待機場所があるか、事前に確認しておきます。
学校ごとに対応が異なるため、「門が閉まっていたらどこで待つか」を学校の案内や保護者会で確認しましょう。
兄弟で別ルートの場合
兄弟姉妹が別々のルートや時間で登下校している場合、子ども同士で探し合うのは避けます。それぞれが決めた集合場所へ向かい、保護者が合流順を決めます。
年上の子に負担をかけすぎないことも大切です。低学年を迎えに行かせるより、事前の集合ルールと大人の役割分担で対応します。
バスや電車に乗っている場合
バスや電車に乗っているときは、無理に外へ出ません。車内では低い姿勢を取り、手すりや座席につかまり、運転手や係員の指示に従います。停車後も、線路や道路へ勝手に降りないことを教えておきます。
公共交通機関を使う子どもは、駅やバス停ごとの集合場所、公衆電話、駅員に相談する場所を確認しておくと安心です。
雨・夜・雪の日
雨の日は、マンホール、白線、タイル、側溝のふたが滑りやすくなります。水たまりの下に段差や穴が隠れていることもあります。
夜や冬の夕方は、子どもの姿が車から見えにくくなります。反射材、小型ライト、防犯ブザーの位置を確認しましょう。雪の日は、屋根雪やつらら、凍結路面、見えにくい段差にも注意します。
津波・川・崖が近い地域
海や川、崖、山沿いの地域では、通常の集合場所より高台や指定避難場所を優先する場合があります。津波や土砂災害は、地震の揺れが収まった後に危険が増すことがあります。
「いつもの公園に集合」だけでは危険な地域もあります。自治体のハザードマップ、学校の避難計画、地域の防災訓練で、例外ルールを確認してください。
日常の練習と見直し
登下校中の地震対策は、紙に書いただけでは身につきません。週に1回、1分でもよいので、親子で声に出して確認します。
「いま揺れたら?」を通学路で練習する
通学路を歩いているときに、「ここで揺れたらどこへ行く?」と聞いてみます。子どもが指させる場所が、安全かどうかを一緒に確認します。
練習は怖がらせるためではありません。迷わないための準備です。「よく見つけたね」「ここはガラスがあるから、もう少し離れよう」と、行動に結びつけて話します。
連絡テンプレを暗唱する
高学年なら、「無事・場所・行き先・次の時刻」を短く言えるようにします。低学年なら、カードを大人に見せる練習で十分です。
スマホを持っている子どもでも、電池切れや圏外に備え、紙のカードは持たせておきましょう。公衆電話の場所も、家の近くと学校近くで確認しておくと安心です。
学校・学童・習い事とルールをそろえる
家庭だけで決めても、学校や学童の引き渡しルールと合わないと使いにくくなります。学校から配られる災害時対応の資料、学童の連絡方法、習い事先の待機場所を確認します。
迎え可能者を学校に登録する必要がある場合は、忘れずに手続きをします。合言葉や集合場所も、必要な範囲で共有してください。
| 見直し頻度 | 確認すること | 目的 |
|---|---|---|
| 月1回 | 連絡カード、電話番号 | 情報を古くしない |
| 学期ごと | 集合場所、迎え可能者 | 学年や生活変化に合わせる |
| 通学路変更時 | 危険マップ | 工事・交通量の変化に対応 |
| 台風・大雨前 | 川、橋、崖のルール | 例外時の避難を確認 |
| 防災訓練後 | 学校ルール | 家庭ルールとずれを直す |
FAQ|登下校中の地震でよくある疑問
Q1. 登下校中に地震が来たら、学校へ戻るべきですか?
学校へ戻るか、自宅側へ向かうかは、学校の方針、距離、通学路の安全、地域の災害リスクで変わります。学校が近く、安全に戻れるなら学校へ向かうルールの地域もあります。一方、自宅側が明らかに近い場合や、途中に避難場所がある場合は別判断になることもあります。必ず自分の学校の災害時対応を確認し、家庭内ルールとそろえてください。
Q2. 子どもにスマホを持たせれば連絡カードは不要ですか?
不要とは言えません。地震直後は通信が混雑したり、電池が切れたり、スマホを落としたりする可能性があります。紙の連絡カードがあれば、近くの大人や学校、避難所で情報を伝えやすくなります。スマホを持たせる場合でも、氏名、学校名、保護者連絡先、集合場所、迎え可能者を書いたカードをランドセルに入れておくと安心です。
Q3. 保護者はすぐ車で学校へ迎えに行ってよいですか?
学校や自治体の指示を優先してください。地震直後に車が集中すると、渋滞や緊急車両の妨げになることがあります。道路の損傷や信号停止も考えられるため、可能なら徒歩や自転車で向かうほうがよい場面もあります。ただし、距離や体調、地域事情によって異なります。学校の引き渡しルール、車での迎えの可否を事前に確認しておきましょう。
Q4. 子どもが友だちと一緒にいたらどうすればよいですか?
まず全員で安全な場所に移動し、走ってばらばらにならないことが大切です。その後は、それぞれの家庭で決めた集合場所へ向かうのが基本です。友だちを家まで送る、親を探して歩くなど、子どもだけで判断を広げるのは避けます。低学年同士の場合は、近くの大人、学校、公共施設へ助けを求めるルールも決めておくと安心です。
Q5. 合言葉は本当に必要ですか?
合言葉だけで安全が保証されるわけではありませんが、迎え可能者を確認する補助になります。知らない人について行かないために、迎え可能者リスト、学校の引き渡しルール、身分確認と合わせて使います。合言葉は子どもが覚えやすく、他人に推測されにくい短い言葉にします。忘れた場合のために、連絡カードと登録者確認も併用してください。
Q6. 低学年の子どもにはどこまで教えればよいですか?
低学年には、複雑な判断よりも短い行動を教えます。「揺れたら止まる」「頭を守る」「塀とガラスから離れる」「決めた場所で待つ」の4つで十分です。学校へ戻るか、自宅側へ向かうかは、通学路上の場所ごとに親子で決めておきます。言葉だけでなく、実際に歩きながら「ここなら公園へ行く」と練習するほうが身につきます。
結局どうすればよいか
登下校中の地震対策で最初にやるべきことは、防災グッズを増やすことではありません。子どもが一人でも迷わず動ける、短い行動ルールを作ることです。優先順位は、「身を守る手順」「通学路の安全地帯」「第1・第2・第3集合」「連絡カード」の順です。
今日の最小解は、親子で通学路を一度歩き、危険な場所と待てる場所を3つずつ見つけることです。そのうえで、第1集合を学校、第2集合を自宅近くの安全な場所、第3集合を広域避難場所や公共施設に決めます。最後に、名前、学校名、保護者連絡先、集合場所、迎え可能者、合言葉を書いたカードをランドセルに入れます。
後回しにしてよいのは、持ち物を増やすことです。笛、反射材、小型ライトは役立ちますが、最初から重い防災セットを持たせる必要はありません。まずは、子どもが「止まる・守る・離れる」を言えて、通学路上の安全な場所を指させる状態を目指してください。
迷ったときの基準は、「その道は安全に進めるか」「落ちる・倒れる・動く物から離れているか」「決めた集合場所に近づいているか」「探し回っていないか」です。この4つで考えると、子どもにも保護者にも判断しやすくなります。
安全上、無理をしない境界線もあります。津波や土砂災害の危険がある地域では、通常の集合場所より高台や指定避難場所を優先します。橋、高架、川沿い、崖沿い、火災や煙が見える方向へは無理に進ませないでください。保護者も、車で学校周辺へ集中する、子どもを探してルール外の場所を回る、学校の引き渡し手順を無視することは避けましょう。
登下校中の地震は、親がすぐそばにいないからこそ、事前の一言が効きます。「ここで揺れたらどこへ行く?」を今日の帰り道で一度だけ話す。それが、子どもを守る最初の備えになります。
まとめ
登下校中に地震が来た場合、子どもに必要なのは「止まる・守る・離れる」の短い手順です。揺れている最中に走らず、頭を守り、塀やガラス、自動販売機、看板などから離れることが最優先です。
その後の行き先は、学校、自宅近くの集合場所、第3集合場所の三段階で決めておくと混乱を減らせます。文部科学省の資料でも、登下校中に被災した場合にどの行動を取ることが安全なのか、保護者・児童生徒と共通認識を図る必要があるとされています。
連絡は、「無事・場所・行き先・次の時刻」に絞ります。スマホが使えない場合に備え、連絡カード、公衆電話、災害用伝言サービス、学校の引き渡しルールも確認しておきましょう。


